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鳥肉以上、鳥学未満。

"3000年に及ばんとする鳥学の歴史が築きあげてきたものが、チキンバーガーと黄色いくちばしである。なんという体たらくか。鳥類に関わる誤解は、あまねく解消しなくてはならない。何故ならば、私は鳥類学者たがらだ。"2019年発刊の本書はトリビアと雑ネタ満載の鳥類解説書。

個人的には鑑賞するのも食べるのも好きな鳥好きのため、表紙に惹かれて手にとりました。

さて、そんな本書は小笠原諸島の【鳥類の進化と保全に関する研究を専門とする】著者が、食卓でお馴染み。日常的に身近な鳥の代表格としての『ニワトリ』を主人公に、その様々なパーツ。ツバサやアシといった骨格や筋肉を中心とした部位、そしてホルモンを代表とする内臓部を観察もとい、さながら誌上【鳥肉食べ尽くしツアー】といった趣きで軽妙なサイエンス・トークを繰り広げているわけですが。

まず。確かに研究者らしく内容としては、鳥類の進化の歴史や生態、各筋肉や内臓の名称や機能紹介と【あくまで専門的】なのですが。ガンダムにドラゴンボール、デビルマンといったアニメ等のネタをサラッと例えに使っているので、とても楽しく最後まで読めました。

また、やはり『ニワトリ』を中心に著者自ら解説のために?モスバーガーや精肉店を訪れたりしているのも親近感があって、同時に読書中から【食欲も盛んに刺激されていたこともあり】読了後に思わず焼き鳥屋に友人を誘って"ぽんじりはお尻じゃないんだよ!"とか早速トリビア話を披露したのはここだけの秘密だ。

ニワトリ、鳥好きな全ての人に。また気軽に読めるサイエンス本としてもオススメ。

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