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1日1冊オススメ本レビュー

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ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。
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2019年12月の記事一覧

暗い時代の人々

"本書のタイトルは、ハンナ・アレントの有名な作品『暗い時代の人々』から取られている。(中略…

東日本大震災 レンズが震えた

東日本大震災から数日後に被災地入りした外国人写真家たちの写真をメインに一般の人からの写真…

創作する遺伝子

"孤独だが、繋がっている。その感覚に、子供の頃からずっと助けられてきた。だから僕は、本書…

響きと怒り

"ぼくはナイフの先を彼女の咽喉もとにつきつけた あっという間にほんの一瞬ですんでしまうよ …

北回帰線

"かってぼくは、人間的であることこそ、人のもちうる最高の目標だと考えていた。けれどもいま…

万物理論

"だから宇宙はただひとつの法則に従うのーひとつの万物理論に。宇宙はひとりの人間によって完…

渚にて

『だれもこの戦争を止められなかったの?』『どうかな。。人間の愚かな行為は、だれにも止められないときがあるものだろうな。』"1957年発刊、映画化作品も有名な本書は、第三次世界大戦後に生き残った人類に忍び寄る滅亡を静かに描いたオールタイムSFの傑作。 個人的には随分と昔に映画を先に観た記憶がおぼろげにあったのですが、すっかり内容を忘れていた事もあり手にとってみました。  そんなT・S・エリオットの詩からタイトルが引用された本書は、突発的に発生した第三次世界大戦により北半

武士道

"武士道はその表微たる桜花と同じく、日本の土地に固有の花である(中略)それは今なお我々の間…

青い夜道

"白い石の上に冬はいる うつくしき人よ 私のつめたい靴をふんでください"2006年発刊の本書は、…

現代犯罪図鑑

‪"これは、刑法の判例集よりいくつかの判文を拾い出し、私なりに解読してみたものである。も…

PUBLIC HACK

"ある公共空間が利用者から『選ばれない』ということはあったとしても、その公共空間が利用者…

もの食う人びと

"この褐色の赤ちゃんも、われわれ日々もの食う者たちの一人なのだ。(中略)世界にはこんな食の…

媚びない人生

"媚びない人生を生きていくためには、人間としての強さを身につけなければいけない。人間、平…

悪の華

"レスボスよ、暑くものうい夜の世界よ、眼のふちの黒い乙女ら、鏡の前に、仇花のわれとわが肉体恋うて、妙齢の熟れた果実を愛撫する"1857年発刊の本書は、詩の文学空間としての可能性を最も早く提示し象徴派詩人に大きな影響を与え『近代詩の父』として知られる著者、20年間の創作が凝縮された珠玉にして唯一の一冊。 個人的には、思春期には多少拗らせ的に。そして現在は自身の運営するスペースでの音読会主宰として。長く詩がもつ【表現としての可能性】を支持している事から、久しぶりに本書を手に