デーモンハンティング

さっきから眼の前に座ってる女が気に食わない。こいつは、ため息深くついて俺がバカ犬に向ける目をしていやがる!

「私が言いたいこと理解してないみたいですね……」

きっとこいつはよく(人間が……クジラが……)なんて考えをめぐらしているに違いない、そんな見た目だ。お上品で、すごく大ッキラいだ…!差し出された名刺にはエクソシストなんて書いているし……

「ろくなこと考えてないみたいですね?」

ベタつく違和感を感じる言葉。おいどういう意味だ!と言いかけたとき

「伏せろ!」

の言葉が耳に届く前に目の前に黒い革手が伸ばされマーブル模様の机に思い切り俺の頭を叩きつけた!

「アレぇ、避けるとか聞いてないんだけどォ」

ノイズまみれの甘い声が聞こえる方に目を向けると、この部屋のチャームポイントだった打ちっぱなしコンクリートの壁に大穴が空いて、数フレームごとに見た目の変わるバグった女が立っていた。

【続く】

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