スピーチ

昨日、友人の結婚式だった。
限界まで悩んだが、行くことにし
限界まで悩んだが、3万円包んだ。

新郎は以前勤めていた会社の同期で
会うのは実に1年ぶりになる。
1ヶ月ほど前に余興をやってくれとLINEでさらっと頼まれ、承諾した。
しかしその後、連絡が全く来なかったので
念のため、本当に余興をやるのかの確認をしたが
連絡は返ってこなかった。
正直なところ、僕にできる余興といえば
リチャードホールの名コント
劇団ひとりの踊る大捜査線くらいだ。
それっぽい箱を3つ用意して夜な夜な
自室で1人で素っ裸で練習した。

ほんとにやるのかわからない若干の恐怖を抱えながら式場に着き、気づいた。

箱忘れた。

頭が真っ白になった。
どうしよう、チンコを隠すものがない。
結婚式の披露宴でチンコを披露してしまうのは
流石にマズい。

新郎には何の芸をするか話していないので
トラブルが発生したことは伝えず
別案を考えることにしたが
身一つでできる芸など自分にはなかった。
クソつまらないが軽くスピーチをして
脇目も振らず、自分の席に戻ろうと決めた。

そして余興が始まった。
新郎と新郎の友人たちが歌うライオンハート
新郎の友人がピアノでX JAPANのなんちゃらって曲の演奏。
そして余興は終わった。

僕の出番はなかった。
信じられなさすぎて、最後の新郎の父親のあいさつが終わってもこのあと俺が前に出て余興をしないといけないのかという全くもって必要のない不安を携えたままだった。
そのまま披露宴は終わった。

スピーチを考える必要なんてなかったのだ。
なんなら、箱も作らなくてよかったし
自宅で全裸で練習する必要もなかったのだ。
お酒を飲むと顔や体が赤くなるので
飲酒も控えたというのにあんまりではないか。

あまりにもあんまりなので
用意したスピーチが勿体無いので
ここに残すことにした。

以下、スピーチ

アニョハセヨ
カムサハムニダ
丸本くんの友人のパクセロイと申します。
今日、アキラ100%のようなスリルのある芸をしようと思ったのですが、肝心の隠すものを家に忘れてきてしまいました。
なので出会ってからと、彼の好きなところを
話させてもらいます。
尚ですね。普段は幸太郎まると呼んでるので
そう言わせてもらいます。
幸太郎まるとの出会いは
現在、彼が勤務している会社で同期としてでした。
僕は、脱サラして今は銭湯経営の修行をしているのですがまあとにかく出会いは4年前です。
はじめて幸太郎まるを見た時は
おしゃれでEXILEのTAKAHIROににとるなあっていう印象でした。
そして、自信家でポジティブな性格だなあと思いました。
研修時代、一緒にお風呂に入ったりもして
その時の彼の胸筋を見た時、
あまりの胸のデカさに鳥を連想してしまい
その日の夜は鶏むね肉の唐揚げを食べたのを覚えています。
同期で同い年やのに何でかわからんけど
「オヤジ」と呼ばれて、断る理由もないんで
オヤジと言われると返事をするようにしてましたが、今日初めて本物の親父に会うことができて
感無量です。今日は僕のことをなんて呼んでくれるのか気になりますが複雑な気持ちになるので考えないようにしようと思います。
研修期間の終わり頃、五反田の、、
この話はまたにします。
今思い出しましたが
幸太郎まるなんて呼んだことなかったです。
勘違いでしたすいません。
こうたろ饅頭とは、研修期間は毎日のように会ってたけど、自分が会社を辞めたりと会う頻度は少なくなりました。
会えない日々も饅頭のことを忘れた日などなくて、ひさしぶりに会って顔を見ると嬉しい、楽しい、大好きでパワースポットのような存在だと思います。
今日も先ほど誓いのステージで
扉が開いて満面のドヤ顔を見た瞬間
元気もりもりになりました。ありがとうございます。
これから先、必ず色々と困難な問題にぶつかると思います。でもまあ、なんとかしてください。
ほんとにやばい時は、
ここにいる同期や会社の人、これまでの友人たちを信じて頼ってください。その後に僕に言ってください。
次またいつ会えるかわからんけど
その時は笑顔で会いましょう。
長くなりました。
お話を終わらせてもらいます。

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