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この現実が、わたしである

占いをしていると、「本当の自分」という言葉が乱用されている気がしてならない。

占いで使われる本当の自分というのは、誕生日から算出される命式を見て判断できるシンプルな気質や性質で。そこには生まれてきてから今までの歴史というものは加味されていないことが多い。

にもかかわらず、これを本当の自分と呼ぶならば、今の自分はいったい何なのだろうか?と思う。

嘘の自分を続けられるほど、人は器用なのか。
そもそも嘘の自分とは何か。

もしも今の自分に対して「本当の自分」があるとするならば、それは本当の自分ではなく、「理想の自分」ではないかと私は思う。

占いを仕事にしていて気をつけないとと思うのは、本当の自分という仮面を被った理想の自分を簡単に追わせ続けることができるからだ。


実は今も、週3で命式と運気を読む訓練を入れている。そこで師から返ってくる解答に関して、その人の年表が分かっていないとそういう風には読めないんじゃないかと度々感じることがある。

だけど、それが信実であるような気もしている。

なぜなら、占いは当てることを目的とするものではないから。同時に、当てないと意味がないものだから。占いを便利に使うためには当てないと意味がなく、その為には占い師が知らないその人が歩いてきた年表が必要だと思う。

人は生まれたままの状態では生きてきていない。
生まれる前に書いたシンプルな自己紹介が命式ならば、環境にさらされて、色んな変化をしていると考えるのが自然だ。

となると、無垢な命式から運勢を算出したらどこかでズレが出るはずなのだ。

宇宙旅行に行った有名人と同じ誕生日の人はみんな宇宙に行けるのかを考えたらNOになるのは、誰もが想像できることではないか。

全く同じ命式の人が全く同じ人生を歩むわけではない。全く同じ命式は生まれても、100パーセント同じ環境はない。

だから、その命式をもってどう歩んできたかを知ることは、その人物の命式の使い方を知ることになる。

そこから運勢というものを推測した方が、ずっと本人に馴染むはずだ。
ということは、命式を一緒に読んで、運気の予測進路とその対策も一緒に考えた方が良いのではないか。

占い師が知っているルールだけでは、本当の意味で占いはできないんだと私は思う。だから占いの知識がなくてもできるだけ分かりやすく、一緒に考えられる方法を探している。

タイトルからずいぶん遠回りをしてしまった。
けれど、この今の私が私ですといったん認めてしまうことが、占いを最大限に利用できる方法だと私は思う。

理想の自分は、今の自分からしか繋がらないのだから。





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