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【解答と解説2022(令和4年度版)】令和4年度(西暦2022年度)マンション維持修繕技術者試験解答解説集(正解の選択肢と誤りの指摘)

分析と講評

択一式試験の出題形式は、個数問題が2問のみで、あとの43問は全て単純選択問題であった。組み合わせ問題はなかった。
記述式試験の2問は、短い文章による自筆の作文形式であった。
難易度の分類としては、択一式試験は、Aランクが24問、Bランクが17問、Cランクが4問と区分した。
Aランクの24問は、出来る限り確実に得点しつつ、Bランクは、その17問のうち、少なくとも、3分の1から半分程度(6問から8問程度)、得点できれば、択一式の問題のみで、概ね60点程度(30問の正解)の配点が得られることとなる。
その点数に、今年は、最も基礎的な内容が問われた記述式試験の配点を出来る限り乗せていきたいところである。
以上の点を総合的に勘案すると、合計100点満点のうち、合計65点程度が、現実的な合格ラインとして、他の受験生との比較における目標の数値となってくるのではないかと推測する。
ただし、合格率や合格者の絶対数をいかにするかによって、合格基準点は変動し得るため、試験団体による政策的判断の影響は十分にあろう。

解答と解説

【問題1】(Aランク)

論点:統計。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。減少すると見込まれていない。10年後には、231.9万戸(約2.2倍)。20年後には、404.6万戸(約3.9倍)。令和2年末時点の国土交通省の資料を参照。
少なくとも、(1)(2)(4)は基本的な統計であり、(4)が明らかな誤りと判断できる。

【問題2】(Aランク)

論点:マンションの平面形式による区分。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。住戸の日照が不均一で、通風が妨げられる。つまり、均一な日照や通風でない。また、セキュリティ面は不利でなく、有利である。なお、戸数密度は高めることができ、利点である。
平面図をみて、それぞれの長所と短所とを想像できたら十分。

【問題3】(Aランク)

論点:マンション標準管理規約(単棟型)及びそのコメント(以下「マンション標準管理規約」という。)。
(ア)(イ)(ウ)普通決議(過半数)。
(エ)特別多数決議(4分の3)。大規模滅失のため。
普通決議か特別多数決議かの別は、正確に整理しておくこと。

【問題4】(Bランク)

論点:マンション標準管理規約。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等は、理事会の決議事項である。
少々細かい点が問われているが、合否をわける問題と考えられるので、出来れば正解したいところ。

【問題5】(Cランク)

論点:建築物の定期調査報告における調査項目等(建築基準法第12条)。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)必要に応じて、鉄筋棒等を挿入し、確認する。
覚える必要が全くない無視すべき問題。試験中は、後回しで、最後に適当に考えて解く程度で良くて、当たればラッキー。全員が迷って当然の問題なので、ここで時間を使うべきでない。確実に得点すべき他の問題を優先したい。

【問題6】(Bランク)

論点:長期修繕計画作成ガイドライン。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。長期修繕計画の見直しのために単独で行う場合は、長期修繕計画に必要とされるすべての項目について漏れのないように行う。ただし、著しい劣化がないかぎり目視調査など簡易なものにとどまる。また、計画修繕工事の実施のために行う場合は、劣化状況に応じて、目視調査から非破壊試験、破壊試験と、より詳細になる。必ず二次・三次診断を用いるわけでない。
少々細かいが、少なくとも、(1)(2)は基本的な論点であり、いわゆる消去法により削れるのではないか。実務に携わっていない限り、(3)か(4)かで迷う受験生が多かったかと思われる。

【問題7】(Bランク)

論点:長期修繕計画作成ガイドライン。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。「数棟を一括した」が誤り。団地型のマンションの形態としては「団地内の土地と集会所等の附属施設が数棟の区分所有者全員の共有となっているもの」と「土地の共有関係は各棟ごとに分かれ、集会所等の附属施設が数棟の区分所有者全員の共有となっているもの」がある。前者の場合は、土地、附属施設及び団地共用部分を対象とした長期修繕計画と各棟ごとの共用部分を対象とした長期修繕計画を作成する。修繕積立金は、それぞれの長期修繕計画に基づいて設定した団地修繕積立金と各棟修繕積立金に区分して積み立てる。後者の場合は、団地共用部分及び附属施設を対象とした長期修繕計画と各棟ごとの敷地と建物の共用部分を対象とした長期修繕計画を作成する。
(3)が全くわからなくても、基本である(1)を確実に削り、(2)(4)を適切と判断できれば、正解にたどり着くことはできる。

【問題8】(Bランク)

論点:大規模修繕工事の修繕設計及び工事監理。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。マンション維持修繕技術ハンドブックによると、「施工図」ではなく、「詳細図」との記述がある。
管理組合、管理会社、設計監理会社、工事施工会社のそれぞれの立場や役割を整理することにより、ある程度は想像し、判断し得るが、この問題に関しては、言葉遊びの感じが否めず、良い問題と思えない。

【問題9】(Aランク)

論点:マンションの修繕積立金に関するガイドライン。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式(以下「均等積立方式」という。)を基本とする。
(4)を除いて、基本的な選択肢と思われるので、明らかに不適切である(3)を1本釣りすることも可能と考える。

【問題10】(Aランク)

論点:鉄筋コンクリートの劣化現象。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。発生過程のうえで区別される。同じでない。
(3)の内容に少し迷っても、それ以外は基本的な選択肢であり、消去法で正解できる。

【問題11】(Bランク)

論点:鉄筋コンクリートの劣化調査。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。劣化症状の「発生数量」を尺度とする。
(1)(2)は確実に削るべき選択肢だが、(3)(4)は少々細かい内容となっており、特に(3)は、その知識を知っているか否かであり、考えてわかるようなものでない。正解できた受験生は、他の受験生と差をつけられる問題だったのではないか。

【問題12】(Aランク)

論点:鉄筋コンクリートのひび割れ補修。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。樹脂注入工法は、他のひび割れ補修工法と比べ長期の耐用年数が期待できるが、挙動のあるひび割れに用いると、他の健全部にひび割れを誘発するおそれがある。
明らかに不適切な(4)の一本釣りも出来るが、基本的な論点であるため、全ての選択肢について、確実な判断が出来ることが望ましい。

【問題13】(Bランク)

論点:外装仕上げ。
(1)不適切。直張りの採用は多くなっている。
(2)不適切。手張り工法が主流である。
(3)不適切。この選択肢は、密着張りの説明である。モザイクタイル張りの説明となっていない。
(4)適切。選択肢のとおり。
(4)が全くわからなくても、消去法により、(1)(2)(3)を削り、正解にたどり着きたい。

【問題14】(Bランク)

論点:外壁タイルの浮き。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(2)不適切。張付けモルタルの塗置き時間(オープンタイム)について、「短いと」ではなくて、「長いと」が正しい。
(1)(3)を切ることができても、(2)(4)で迷った受験生が多いのではないか。

【問題15】(Bランク)

論点:建築物の外壁補修。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(2)不適切。この選択肢の充填工法は、1か所当たり0.25㎡程度以下の比較的小さな欠損に適用するものである。
Googleの画像検索やYouTubeの動画検索などにより、マンションの外壁補修がどのようなものであるかを実際に目でみることで、具体的にイメージが出来るのではないか。

【問題16】(Aランク)

論点:建築用仕上塗材、下地調整塗材の特徴。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。複層仕上塗材は、下塗材、主材、上塗材の三層により構成される。
過去にもよく問われている頻出の論点であり、確実に得点したい問題である。

【問題17】(Aランク)

論点:金属塗装面の劣化現象。
(1)不適切。汚れが付着し、腐食もする。
(2)不適切。亜鉛めっき層は白さびである。赤さびは鉄鋼面である。
(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。耐アルカリ性が劣る。
(4)は少し細かいが、(1)(2)(3)は基本的な知識として押さえておきたいところと考える。

【問題18】(Aランク)

論点:塗替え工事の環境への配慮。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。剥離材(リムーバー)に用いられているものがある。
少なくとも、選択肢(1)(3)は頻出であり、正確に覚えていた受験生は、(3)を一本釣りできたと考えられる。

【問題19】(Aランク)

論点:外壁面仕上塗材。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。主材と上塗材の二層により構成され、主材は上塗材を兼ねていない。
知識でしかない選択肢である(4)が全くわからなくても、消去法により、(1)(2)(3)は確実に削りたい。特に(3)は、過去にも頻出であり、記述式問題の穴埋め問題としても出題されている。

【問題20】(Cランク)

論点:既存シーリングの改修方法。
(1)不適切。既存のシリコーン系に対しては、シリコーン系のみが適合する。変性シリコーン系は適合しない。
(2)(3)(4)適切。
ハンドブックの「既存シーリング材と改修シーリング材の適合性」の表を確認することが必要だが、全てを細かく覚えるような表でない。

【問題21】(Cランク)

論点:メンブレン防水層の劣化現象と外力の関係。
(1)(3)(4)紫外線の影響を受ける。
(2)紫外線の影響が最も小さい。
ハンドブックの「メンブレン防水層の劣化現象と劣化外力の関係」の表に記載がある。これを正解するには、少なくとも、メンブレン防水層の物理的な状態を具体的にイメージできるようにしておくこと必要であろう。

【問題22】(Aランク)

論点:防水、シーリング。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(2)不適切。シート相互接合部の水密耐久性の信頼性が低い。「高い」は誤り。
「主なメンブレン防水工法の特徴(長所及び短所)」については、少なくとも、過去に出題された選択肢は、押さえておきたい。

【問題23】(Cランク)

論点:アスファルト防水。
(1)不適切。「新築工事」よりも「改修工事」で使用されることが多い。逆である。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
知識レベルであり、知っているか知っていないか、それだけの問題であって、実務に携わっていない限り、なかなか想像し難いところである。余裕があれば、Googleによる画像の検索やYouTubeによる動画の検索をして、実際の現場を目でみておくことにより、具体的なイメージにつながるだろう。考えて解けるような問題でないため、躊躇なく飛ばしてしまって構わないものと考える。

【問題24】(Aランク)

論点:アルミニウム製建具の性能規定。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。雨水の侵入は、「降雨量」よりも「風圧力」が深く関係する。併せて、頻出論点である「雨水の侵入の判断基準(サッシ枠を越えて室内に雨水が入ってくること。)」も押さえておくこと。
選択肢(4)に関連する点で、「サッシの断熱性」は、枠、枠と障子のすきま、ガラス面の3要素が影響することも、把握しておきたい。

【問題25】(Aランク)

論点:鋼製建具の改修。
(1)不適切。同じ寸法で確保できず、若干、開口寸法が小さくなる。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
全ての選択肢が頻出の基本論点であるため、確実に押さえておきたいところ。

【問題26】(Aランク)

論点:建具、手すりの劣化、調査診断。
(1)不適切。「容易」ではなく、「難しい」ため、アンケート調査等から全体の不具合傾向を推測する。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
常識的に判断出来た問題かと思われる。

【問題27】(Bランク)

論点:マンションの給水方式の特徴。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(2)不適切。「並列方式」と「直列多段方式」とが逆の説明となっており、明らかな誤りである。
(1)については、水道本管の水圧(圧力)を高めて「高圧給水」とする必要があるため、若干の疑義を思ったが、水道事業体の許可とあり、適切と解釈し得る。確かに、(2)は明らかな誤りであるが、知識レベルの選択肢であり、知らないと迷いが生じ、自信をもって正解にたどり着けない可能性があるため、「Bランク」とした。

【問題28】(Aランク)

論点:飲料用水槽。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。「現在も」ではなくて、「1960年半ば頃まで」が正しい。その後、しだいにFRP製のものにとって代わられたきた。
飲料用水槽(高置水槽、受水槽)については、頻出の論点であるから、確実に得点しておきたい。

【問題29】(Aランク)

論点:さや管ヘッダー工法。
(1)不適切。給水配管は、軟質の管材を使用し、自由な間取りに対応することができる。
(2)不適切。「亜鉛めっき鋼管」ではなくて、「軟質銅管」である。そもそも、給水配管の管材として、「亜鉛めっき鋼管」は相応しくない。
(3)不適切。主として、「住居専有部」である。
(4)適切。選択肢のとおり。
基本的な問題であり、実務家ではない受験生も、「さや管ヘッダー工法(方式)」と画像検索し、実物のイメージが出来ていれば、容易に正解し得る問題であっただろう。

【問題30】(Bランク)

(1)不適切。この選択肢は、「かい食」の説明である。
(2)不適切。この選択肢は、「孔食」の説明である。
(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。この選択肢は、「第二次診断」の説明である。
知識レベルの問題だが、(4)は少々細かい内容を問うものである。

【問題31】(Aランク)

論点:給水管の改修計画。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。「更新工事」ではなくて、「更生工事」の説明である。
全ての選択肢が頻出の基本問題である。

【問題32】(Aランク)

論点:排水、通気設備。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。「雑排水・汚水」を「雨水」と別に排水する。
全ての選択肢が頻出の基本問題である。

【問題33】(Aランク)

論点:排水、通気設備。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。共用部の便所や店舗等に採用されており、住戸棟での採用は比較的少ない。中高層マンションで使用されているのは、特殊継手排水システム(伸頂通気方式)である。
(1)(3)は、頻出の基本論点である。(2)(4)は少々細かいが、(3)の知識があれば一本釣りが可能な問題である。

【問題34】(Bランク)

論点:排水管の劣化、調査診断。
(1)不適切。給水管と同様に、さびの発生による腐食が中心である。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
非常に細かい内容を問うものであるが、(1)の知識があれば、一本釣りが可能である。

【問題35】(Aランク)

論点:排水管の清掃。
(1)(2)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。一般的には機械的清掃が行われる。化学的清掃法は特殊な場合に限られる。
全ての選択肢が頻出の基本的な問題である。

【問題36】(Aランク)

論点:ガス配管。
(1)不適切。新規に埋設する場合等には、樹脂管や外面樹脂ライニング鋼管が使用されるようになった。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
基本的な知識である。

【問題37】(Aランク)

論点:共同住宅の消火設備等。
(1)不適切。設問の消火栓のそれぞれの規定放水量は同じである。
(2)不適切。消防隊専用の設備である。
(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。水消火器は、一般には消火訓練用に用いられるが、油火災等に適応できるものもある。
(1)は若干細かいが、少なくとも、(2)(3)は基本的な知識と思われる。

【問題38】(Bランク)

論点:防災設備の劣化、診断調査。
(1)不適切。「国土交通大臣」ではなくて、「特定行政庁」が指定する。
(2)不適切。「設備に不具合が発生した場合」ではなくて、「定期的に」行うものである。
(3)不適切。マクロセル腐食が散見され、腐食の進行が早い。
(4)適切。選択肢のとおり。
(1)(2)は、条文に関する基本的な知識だが、(3)(4)は少々細かい内容である。

【問題39】(Aランク)

論点:共同住宅の換気設備。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(3)不適切。マンションでは、「鉄板スパイラルダクト」が使用されることが多い。
(4)はかなり細かい知識だが、それ以外の選択肢(1)(2)(3)は基本的なものと言えるだろう。

【問題40】(Aランク)

論点:マンションの電気設備。
(1)不適切。目安とすることができる。
(2)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
全ての選択肢について、基本的な知識としておきたい問題である。

【問題41】(Aランク)

論点:マンションの警報設備、避難設備。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。火災発生「前」の異常現象(煙・炎の発生、異常な温度上昇)をとらえて警報を発し、火災の予防、早期発見に役立てるものである。
基本的な知識であろう。

【問題42】(Bランク)

論点:マンションの電気設備の調査、診断。
(ア)(イ)(ウ)(エ)適切。選択肢のとおり。
知識レベルの問題であり、細かい内容だが、ひねった選択肢はなかった。しかし、個数問題のため、迷いが生じたであろう。

【問題43】(Bランク)

論点:消防法(防火管理者)。
(1)(3)(4)適切。選択肢のとおり。
(2)不適切。管理権限者は、防火管理者を定め、消防計画を作成させ、当該計画に基づく防火管理上の必要な業務を行わせなければならない。そして、防火管理者を定めたときは、遅滞なく所轄の消防長又は消防署長に届け出なければならない。
消防法の防火管理者の論点は、特に押さえておきたい。

【問題44】(Bランク)

論点:建築物の耐震改修の促進に関する法律。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。確認済証の交付があったものとみなされる。
少々細かい内容もあり、各選択肢の文章も長いが、この法律のそもそもの立法趣旨と建築基準法の建築確認制度の概要とをおおまかに踏まえておくことにより、正解できた問題とも思われる。
この中でも、(3)は、基本知識であり、特別多数決議か普通決議かの問題で出題されることもあるため、特に留意しておきたい。

【問題45】(Bランク)

論点:建設業法等(工事現場に掲げる標識)。
(1)(2)(3)適切。選択肢のとおり。
(4)不適切。「許可を受けた建設業」の欄には、当該建設工事の現場で行っている建設工事に係る許可を受けた建設業を記載する。許可を受けた「すべての建設業」ではない。
選択肢(1)は知識レベルであり、知っているか知らないかによるため、知らなければ解きようがない。選択肢(2)(3)(4)は、設問に示されている実際の標識の記載内容の全体をみながら、常識的に想像して、正解したいところである。

【問題46】(Aランク)

論点:「マンション管理適正評価制度(一般社団法人マンション管理業協会)」及び「管理計画認定制度(マンションの管理の適正化の推進に関する法律)」
(解答欄1)解答の記述に当たっては、少なくとも、「1年間」という文言が必要である。
(解答欄2)同様に、少なくとも、「日本全国」又はこれに相当する文言が必要である。
(解答欄3)同様に、「5年間」という文言が必要である。

【問題47】(Aランク)

論点:「マンション管理適正評価制度(一般社団法人マンション管理業協会)」
(解答欄4)「一般社団法人マンション管理業協会指定の講習を修了した管理業務主任者又はマンション管理士の資格保有者」である旨、記述すれば正解となる。


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