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産褥期の話

妊娠中、出産や寝かしつけなどの子育てに関する体験談はよく読んでいたのですが、産褥期や悪露などの母体についてはあまり話がなかったなと思ったので、書いてみました。

助産師による産褥ケア

産褥期はドイツ語でWochenbett。ドイツでは事前に手配した助産師HebammeがWochenbettbetreuung(産褥ケア)をしに自宅まで訪問してくれます。

Wochenbettbetreuungでは、

・母体の回復→腹筋の戻り、子宮の大きさなどを触診
・帝王切開傷の抜糸
・体調の相談→悪露や排泄、傷の回復具合など
・新生児の体重測定、発育
・母乳相談
・新生児の体調相談、排便やガス溜まり、臍の緒、夜泣き、肌荒れetc
・沐浴指導

など。母体でも新生児でも分からないことがあれば、基本的には何でも相談にのってくれます。

ヘバメによってはその他にも色々なケアを提供していて、産後のケアとしては、

・Säuglingspflegekurs→乳児ケアコース(?)
・Rückbildungsgymnastik→産褥体操
・Babymassage→ベビーマッサージ
・Akupunktur→鍼
・Stillberatung→母乳相談

など。上記は有料の物もあります。出産前から妊婦健診なども対応してくれるヘバメもいれば、産褥ケアだけの人もいたり色々です。因みに長男の時は妊婦検診から鍼までしてくれるヘバメ、次男の時は産褥ケアのみの方でした。

ヘバメの家庭訪問

助産師の家庭訪問は、産後12週まで。公的保険内です。

・生後11日目までは毎日1日2回まで訪問可能
・その後、生後12週までは最大16回まで訪問や相談が可能
・以降は、母乳相談乳児の栄養に限って有料で相談可能、その他については医師の判断が必要

長男の時は、自宅に戻った翌日から3日連続で訪問、翌週は2回、以降は1-2週に1回のペースでした。第一子という事もあり、また、帝王切開の傷の治りも遅かったので、毎回かなり長く30分〜1時間ほど相談にのってもらっていました。次男の時は、最初から2-3日に1回、合計11回の訪問で生後1ヶ月で終わりました。…というか、次の訪問が急遽キャンセルになってから音沙汰なしです。。。ついでに、次男の時はそんなに相談することもなく、大体10-15分で終了です。

訪問日時の調整は、長男次男ともWhatsAppで。両方とも産院検診で急遽翌日の誘発分娩が決まったので、「明日誘発です!」「無事生まれました!」「今日退院です!」の連絡をその都度して産後の初訪問を調整、次回の予定は訪問時に決めていました。ただ、時間を決めても毎回いつも1時間くらいは遅くなるんですよね…

家事は禁止だけどお散歩はいつでも!

日本だと1ヶ月検診までは室内で過ごすそうですが、frische Luftが大好きなドイツでは体調が良ければバンバンお散歩行って良いとのこと。

長男の時は産後3週間ほど経ってから初めてのお散歩、次男の時は経膣分娩ですぐにも歩くことができたので、産後1週間で徒歩3分の公園までお散歩していました。

でも無理は禁物なので、家事や産褥体操は体調が戻るまではダメ。体操は最低でも産後1ヶ月から、それまでは崩壊した腹筋を戻す呼吸法を教えてもらいました。

長男の時のヘバメはWochenbettにかけて、1週目はWochenbett、2週目はWochenzimmer、3週目はWochenhausとかなんとか言っていたはず…つまりベッド→部屋→家の順で行動範囲を広げるように、と。

悪露はぬるま湯で流す

帝王切開の時に産院でおそわったのが、トイレットペーパーを使わずに悪露をぬるま湯で流す方法。1Lほどの軽量カップにぬるま湯を溜めて、用を足したら上体を少し後ろに倒して丹田の下あたりからお湯をちょろちょろ流してキレイにしたら、拭かずに産褥パッドをあてて産褥ショーツを履きます。

経膣分娩の時は特に何の指導もなかったので、トイレットペーパーで拭いていましたが、裂けた傷跡が痛くて、自宅に帰ってからは同じようにぬるま湯で流していました。縫合部分が痛かったり、治りかけは痒くなってくるので、お湯で流した後に水をかけたりして冷やしたりもしていました。

ヘバメ曰く、縫合部分が擦れて痛い時は濡らすと良いとのこと。あと、産褥パッドの肌触りの良さも大事です!

あみあみの産褥ショーツ

産褥ショーツは何とネット状!包帯などをとめるアミアミのネットがあると思いますが、アレです。

写真はアマゾンから。手のひら強の大きさのネットが履くとビヨーンと伸びて優しくフィットします。経膣分娩の時はマタニティパンツでも過ごせましたが、帝王切開の時は傷口にパンツのゴムが当たって痛いので、このネット状ショーツがあるとめっちゃ助かります。

何と、洗えて何度も履けるんです。使い捨てだと思って薬局に買いに行ったのですが、薬剤師さんから「何回も使えるから買う必要ないわよ、サンプルあげるわ。」 と3枚もらい、産院から履いてたものとあわせて計4枚を使い回してました。産院でも数枚置いてあると思うので、退院時に何枚かもらってくれば十分かなと思います。

産褥パッド

産褥パッドはHARTMANNのパッドがオススメ。経膣分娩でお股が痛い人は特に!私が出産した産院はどちらもHARTMANNのSamu Classicでした。アマゾンで買えます。Midiサイズで56個入り€10ほどなので、そんなに高くないかな。

大きさは3サイズありますが、産後まもなくて悪露の量が多い時は、Midiサイズ(もしくはMaxi)だと前からお尻までの長さで漏れも安心。

HARTMANNは表面が柔らかくて肌に優しいところが断然他と違います。助産師さんもオススメしていて、細菌の繁殖を抑えるために、後ろ部分がノリや漏れ防止の素材を使っていない通気性の良いものが産褥パッドにら良いんですと。なので、普通の生理用ナプキンはNG。

他に試したのが、bella mammaとcamelia。dmで普通に買えるものです。bella mammaのピンクのパッケージとcameliaは表面が柔らかくて良かったです。cameliaは柔らかくて良いのですが、普通の生理用ナプキンなので小さいので、悪露が少なくなってきた産褥期後期が良いと思います。そして何故かbella mammaはHARTMANNより高い…

bella mammaの紫のcomfortは大きすぎてゴワゴワ…また、買い置きがなくなって仕方なく普通の生理用ナプキンを使ったこともありましたが、肌にくっついて痛かったです。もしかしたら、敏感肌用コットン100%のナプキンなら大丈夫だったりするかもしれません。

参考

・ヘバメについて

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