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読書の日

10月27日〜11月9日が読書週間ということである。
その初日の10月27日を記念日として制定、東京・千代田区の神保町書店街では、古本市が開催されるなど、各地で催し物が開催されている。

 読書離れが叫ばれる中、自分としては読書は好きな方で、自慢してよいのか、小さくなっていればいいのかわからないが、結局は、読書より楽しいことがあれば、それをやればいいとしか思えない。
 無論、読書より楽しいことは山程あるわけで、選択肢の一つでしかなく、
このnoteでも書いているが、何かを選択することは、何かを捨てるということだ。そんな読書を”必修化”するなら、何を捨てればよいのだろう。。。

 その前に、読書をしなければいけない的な言動の”意味あい”はどこにあるのか。。。。教養がないと生きていけないのであれば、もっと何かしっかりと方策を講じるべきなのかもしれないし、そもそも読書離れなんてしないだろう。それより楽しいことをしているなら、なんら問題はないではないかと思うのである。将来の自分のため読書が大事だというのなら、読書したらどうなるのかみせてもらいたいものだ。(若いうちの苦労は買ってでも。。。みたいな言動も同様におかしい)
 
 読書なんて毒書で、背徳的な楽しみがあるからやるのではないだろうか。
なにかの役に立つのなら、自分は読書の楽しみが半減してしまうくらいに思うくらいである。無駄の効用で、いろんなものの見方ができるというのは、たしかにそのとおりで異論を述べるつもりはないが、そんなもん、読書以外に手っ取り早い方法がいくらでもありそうであるが、いかがであろう。

 逆に、私は新聞を読まない。”社会人としてあるまじき”などといわれながら、もう30年近く社会人をやっていて、しかも、年収だって、、、あ、、、まぁ少なくとも平均年収はクリアしている。新聞を読まないとなにが困るかといえば、、、ないと思う。逆に新聞社のセールストークに騙されてんじゃないかと首をかしげている。だから読書も同様で出版社のセールストークなのだと思うのである。

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今日は冒険家のジェイムズ・クックの誕生日でもある。
ヨーロッパにオースラリアやニュージーランドの海図を正確に提供した探検家である。第1回の航海では、タヒチからニュージーランドを巡りさらにオーストラリア経由してイングランドに帰国、第2回の航海では南極大陸発見すれすれまで航海し帰国、壊血病の予防について功績をおさめた。第3回の航海においてハワイを訪れた最初のヨーロッパ人となるが、小競り合いに巻き込まれここで死亡した。

さきごろ、同名のジェイムズ・クックが、タイプライターで絵を描いた。
この同名のクックさんについて記事を読んでみよう。

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 タイプライター(machine à écrire)を見たことがあるだろうか、あなたのおじいさんが屋根裏部屋使っていたかもしれない。打ち込むたびに規則正しく打鍵音が響くその機械はあなたを魅了するだろう。しかし一度(ひとたび)文字を打ち込み、難しい文字配列に辟易し、いずれ使い慣れた触感のキーボードに戻っていくであろう。それは、実は損失なのである。実にもったいない!少しの忍耐力があればあなたはアーティストになれるのだから!

Vous avez vu cette machine à écrire dans le grenier de vos grands-parents. Elle vous fascine, pour ses grandes touches à enfoncer et ses claquements réguliers. Mais une fois avoir appuyé sur les lettres, le mot sort difficilement, vous écrivez quelques phrases puis vous revenez au clavier tactile qui vous est si familier... Et c’est à votre détriment, car avec un peu de persévérance, vous auriez pu devenir artiste !

 冒険家と同じ名前のジェイムズクックは、23歳の建築家であった。この古い機械音を出すマシンに魅了されたのである。30時間かけてタイプし、息をのむような鮮やかなデッサンを刻印していく。デタラメではない精緻なトレーニングの証拠を絵から見ることができる。アーティストのクックは言う。
「かなり退屈な作業ではあるが、私は気に入っているんです。廃れたテクノロジーから逆に唯一なものを生み出すんです。私はたいてい、紙の中央から描きはじめます。ピリオド・ダッシュ・スラッシュは直線を描くのに使い、Oや、ゼロは曲線を描くのに使うんです。」

C’est le cas du jeune architecte britannique James Cook qui, à 23 ans, se fascine pour ces vieilles machines aux bruits mécaniques. En passant une trentaine d’heures à taper avec hargne sur les touches, il imprime sur la feuille de papier un dessin époustouflant. On voit apparaitre, lettre après lettre, un visage, un bateau ou un immeuble. Et ces œuvres réalistes ne sont pas produites au hasard, elles dévoilent bien au contraire une technique précise et maitrisée : « C’est assez fastidieux mais ça me plait. C’est le fait d’utiliser un accessoire technologique obsolète et de créer quelque chose d’unique avec. Je commence en général au milieu de la feuille puis je vais vers les bords. Je sais quelles sont les lettres que je dois utiliser pour certaines formes spécifiques. Par exemple, le point, le tiret, les slashs sont utilisés pour faire des lignes plus droites, alors que les parenthèses, la lettre O ou les zéros font de belles courbes ».

クックは6年間をこの芸術に注いできた。いまや世界中から注文を受けるまでになっている。ウエストミンスター大聖堂や、ベートーヴェンの肖像などをこの手法で再現しました。彼は脳性麻痺でペンが握れないポールスミス(これも同姓同名?)の仕事から学んだという。飽くなき追求はさらに進み、35台のタイプライターを駆使して作品を生み出し続けているのである。

Cela fait bien 6 ans que le jeune artiste en herbe se passionne pour ce rituel du soir, qui lui permet tout de même de recevoir plusieurs commandes du monde entier ! Parmi ses œuvres les plus étonnantes, James Cook a reproduit la cathédrale de Westminster ou un portrait de Beethoven peuplé d’arobases. Il a acquis cette technique en s’inspirant du travail de Paul Smith (1921-2007), un artiste américain atteint de paralysie cérébrale qui a trouvé ce moyen pour remplacer le crayon à papier. Ses dessins étaient incroyablement détaillés, constitué de milliers de lettres, de chiffres et de signes de ponctuation. Un travail remarquable qui a rapidement suscité l'admiration de James Cook. Depuis, l'artiste ne s’en est plus lassé, si bien qu’il possède désormais 35 machines à écrire dont il fait bon usage.

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人間の営みは多彩で自由だ。楽しいからやる。それだけである。
あとから人が、その人の立場で価値を論ずるにすぎない。人の役に立つからとか、世の中のためになるとか、そんなもん、大きなお世話だ。
クックが大海原に船を出したときに、たしかに、これで人類の見聞が豊かになる、という野望もあったのかもしれない。かなり航海術に長けた人物だったらしいので、自己実現もあったのかもしれない。けれども、やはり海の冒険が楽しかったのではなかろうか、、、
その冒険の価値はクックだけがわかればよいもので、クックの航海の意味を考えるのは色眼鏡をかけて物事をみることだ。そんな色眼鏡は、タイプライターは文字を打つべきものだという固定観念につながる。そうした固定観念を同名のクックさんがもっていたなら、タイプライターで絵を描くなんて、もしかすると、なかったことかもしれない。。。
だから、読書なんてしなくたっていい。本なんか枕に使えばよいではないのだろうか。
新聞だって、いろんな使い方がある。白菜でも包めばよいのである。

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<来年の宿題>
・ジェイムズ・クックの冒険
・奇書をたずねて・・・
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