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最初で最後の発表会

2020.3.4〜8の5日間
諸般の理由で手放さなければならなくなった
わたしの会社の土地と建物で
最初で最後の発表会を開催します。

20年の歳月をここで過ごし
多くのお客様や生徒さんと時間を共有させて頂けた大切な場所。

その集大成をぎゅっと5日間に凝縮します。

展示物は、創始者であり主宰の母・黒澤いづみの作品を始め、スタッフ協力作品、今年度の教室で制作された生徒さんたちの作品です。


今回のメイン展示物のひとつに和棉・埼玉棉の作品があります。

埼玉の土地で古くから栽培・商業化されてきた埼玉棉は、母が知った25年前はほぼ絶滅種として種子をジーンバンクに保管されているだけの状態でした。

そこから種子を譲って頂き、育て・広めていくこと25年。
今では県内各地、個人から小学校、高校など広く栽培されるようになりました。(今回その一端として、教室の生徒さん以外にも、埼玉県立白楊高校の生徒さんの作品も展示してます。)

種子を植え、植物として棉を育て収穫し、糸を紡いで、織り上げ作品を作る。その工程のひとつひとつ、どこをとっても容易ではありません。
しかし、興味を持って共にその工程を楽しんでくださる多くの方のお陰様で、ここまで長きに渡り活動してこれたと、娘のわたしから見てそう思います。

その他には、江戸時代から続く旧家で使用されていた客人用の浴衣を8人分使用した裂織りのドレス、兵庫県で商業用織物として発展した播州織りで作るの巾着やその端切れのモチーフ、埼玉県東秩父市の楮とパルプを使用した手漉きの和紙など…日本の誇る伝統をリバースした作品を展示しています。

こうして文章にしてしまうととても簡単に聞こえてしまうかもしれません。
しかしながら実際近くで見ていただければ、これらがどれだけ心血を注いだものであるかは、言葉にするよりも明らかです。


ここで20年の歳月を送ったことは、主宰である母は勿論のこと、それまでに携わってくださったすべてのスタッフ、ご愛顧くださった多くのお客様、そしてわたしにとっても忘れ難く大切なことです。

ここを離れることが決まってからの2ヶ月、冗談ではなく毎夜毎夜泣き崩れるようにして気絶するように眠り、胃腸や自律神経を痛めたりしてきましたが、今ではそれをも昇華して次のステージに向かえるよう切り替えることができたのも、この最初で最後の発表会のお陰だと思っています。

この発表会でお会いできる方に直接お礼をお伝えできること。その機会を楽しみに今日まで日々を粛々と確実に送ってきました。

お時間を頂ける方には可能な限りお会いしたいと思っております。
ぜひ、お越しください。
心よりお待ち申し上げております。

2020.3.3

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埼玉県児玉郡上里町三町828-4
https://goo.gl/maps/XWQ4wFccTL5JAW3Y7
ぱさり村 (株式会社 夢みるぱさり)

「ぱさり村 発表会」
2020.3.4(水)〜8(日)
10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)

サポートありがとうございます。 頂いたサポートはフィルムの購入や現像に充てさせていただきます。