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ほぼ移動のみの旅|出雲・奈良・秋田山形2017

位置情報取得の旅の中で、ほぼ移動のみの行程のときがある。特に2017年はその当たり年だったらしく、半ばヤケになって位置情報取得のために移動に次ぐ移動を行っていた。

出雲2017-01

正月三が日は時間を持て余し気味なもので、1日夜発の夜行バスで出雲まで行くことにした。出雲大社ぐらいのビッグネームになると、東京発直行便もあり、寝て起きたら出雲大社の目の前に着く。

そんな出雲大社行きの夜行バスも1月1日夜発だから空いているだろう、と思いきや、意外と帰省客もいるもので、それなりに席が埋まっている。似たようなことを考える人もいるものだ。

早朝、無事に出雲大社の目の前に到着。鳥居をくぐった後は、長い松の参道が本殿まで続いている。これは趣があってとてもよい。

正月の参拝客とともに、本殿に到着し、「二拝四拍手一拝」で参拝する。出雲大社系の参拝では、この参拝方法が特徴である。由来は諸説あるらしく、はっきりしたことは分からない。ただ、例大祭では「二拝八拍手一拝」と、倍々で増えていくことを知る。

無事に出雲大社を参拝後、ここからは位置情報取得のため、ただただ移動の時間となる。

出雲から山陰本線で山口に抜け、そこから広島に戻り、東京に戻ってくるという、山陰の位置情報をこの機会に取り尽くしてやろうという行程である。なお、ここから先は電車に乗りっぱなしなので、何も観ない。

出雲大社一点突破の旅だった。

奈良2017-05

5月の連休、さてどこに行こうか、と考えたとき、位置情報で取りこぼしていた、奈良市東部の柳生地域に行くことにした。電車が通っていないため素通りしていた地域である。

今回は柳生地域のみなので、気軽な行程。新大阪から在来線で乗り換え、奈良市駅へ到着後に、柳生地域へとゆるりと向かう。柳生地域の位置情報を取得できる場所に「円成寺」という寺があったため、ここを目標とする。

ちょうどいい時間のバスがなかったため、タクシーで向かう。無事に柳生地域の位置情報が取得できたところで、そのまま奈良市内に戻ってもらってもよかったが、さすがに不審者すぎるので、半ばアリバイ的に円成寺を参拝する。

ただこの円成寺、鎌倉時代の運慶の作品である、大日如来像(国宝)を所蔵する、由緒正しき寺。さすが奈良県、あなどれない。本堂は室町時代の建築だそうだが、創建は平安時代のため、浄土式庭園をはじめ、時代の面影を感じさせる。さすが奈良県、何かとメインは平安時代である。

バスで奈良市内に戻り一泊し、翌朝、東大寺・春日大社に向かったが、そこは5月の連休、長蛇の列に圧倒される。よって、次の機会にまわすことにして、奈良公園の鹿に見送られながら、東京へと帰宅。

5月の連休はなかなかに恐ろしい。

秋田山形2017-08

8月のお盆周辺。夏の暑さにやられている中で向かった先は、夜行バスで弘前だった。西東北の秋田と山形の位置情報を取得する旅である。

弘前から秋田へ抜け、山形県新庄から東京に戻るというルート。ただ今回、特に何も観る予定はない。完全に移動のみの行程である。なぜこのような地獄のようなことをするのかは分からない。位置情報に全てを。

何も観ないとはいえ、そこは地方の在来線を乗り継ぐ旅。乗り換え時間がそこそこ発生する。その中の一つ、秋田県由利本荘市にある岩城みなと駅は、乗り換え駅としてはいい時間潰しができる場所だった。

駅を降りてすぐに道の駅岩城があり、そこを抜けると砂浜が広がっている。温泉、オートキャンプ場、漁港が並んでいる場所だ。メジャーな場所ではないので、人も少なく、砂浜の散歩にはうってつけの場所である。

また、砂浜の反対側には、地域の図書館がある。自分が縁もゆかりもない地域の図書館には、その地域の書籍が並んでいて面白い。

その後酒田から新庄に抜け、一泊。翌朝の新庄始発の新幹線で帰宅した。

何も観なかった割に、充実感がある。位置情報に全てを。

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