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レイヤー学習について①

出講している中学校で、「レイヤー構造」と「解像度」の話をしたので、まとめなおし。
昔から指導において心がけていることなんだが、命名してみると自分の指導にも改善点が見られて」「面白い。
レイヤー(階層)といってもたいしたものではなく、「えんぴつ」「赤ペン」「蛍光ペン」の階層を意識するということだ。
言うまでもなく、試験は鉛筆のみで立ち向かう。受験生は学習のプロとして鉛筆書きの技術を磨かねばならない。字の乱れ、というより受験においての必要な技術なんだからそこが低いと点数もでないという寸法である。
そこで、通読時に、第一階層を仕上げる。つまり荒い解像度で、文章の要点や話題、全体の流れをつかむということだ。国語が好きな子はこの段階でかなり精緻な画像を作れるが、苦手な子はそうでもない。それはそうとして、いままで国語で大いに苦しんでいる生徒には、その大づかみができずに停滞しているパターンが多かった。
たとえば、第一段落で細かく線を引こうとするとか、登場人物の名前にすべて○をつけているなどである。たいてい時間不足になる。その場合、とにかく第1レイヤーを手早く仕上げるように引っ張っていく。荒い解像度で全体を立ち上げる練習をする。(最後の蛍光ペンレイヤーでもそれは確認する)
通読のときに自分のテンポと理解にあわせた○がつけられるだけでも、読解力をつける準備はできたと思う。

まずはシンプルな武器にしぼりこんで使いこなせるように習熟させる。国語ならではアプローチだと思う。
何か長くなる予感がしたので、続きはまたこんど。

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