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私が性被害を認識するまで

子どもの頃にされた事はずっとずっと忘れてました。それは驚くほどまでに思い出すことはありませんでした。

しかし、20歳くらいまで時折体が硬直するような感覚がありました。きっかけはわかりませんが、瞬間的に記憶が蘇って痛烈な恥ずかしさや罪悪感、恐怖の感情が身体中を駆け巡るのでした。

硬直した時はいつも大丈夫、気のせい、ダメなことじゃない、小さい時の大したことのない記憶だと自身に言い聞かせてやり過ごしました。
すると不思議な事にまた忘れていくことができました。

こうした小規模なものが続きましたが、まだ自覚は出来てませんでした。ただ小さな違和感のままでした。

ここからは認識に至った経緯になります。それは大学に通っている時でした。私は大学生になって、教育関係に興味があったので、教員の免許を取るために授業を受けていました。
受けた教員の免許を取るための講義で、児童、少年少女の非行行為や犯罪に関しての講義がありました。その授業は、なぜ、そのような行為に及んでしまったかの解説もありました。

そこで私にとっては衝撃を受ける事になります。講義で扱われた犯罪に至るまでの解説には、性的な虐待の掘り下げられているものがありました。いくつかは私の身に起きた事だったのです。

あぁ、そうか。私は被害者だったんだ…。
講義で扱われてしまうくらいのことが既にこの身に起こっていたんだ。

気づいた瞬間、今まで無視できていた針穴のような小さな点で存在していた違和感が、突如大きくなり私の体の自由を奪っていたように感じました。

以後、私は夢見が悪くなったり、突如苦しくなるようなフラッシュバックに悩むようになっていきました。

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