「本をつくる」という仕事:稲泉連 を読みました
「紙の本」について考えてみませんか?
最近、電子書籍を読む機会が増えてきました。
かさばらなくて沢山の本を持ち歩くことができ、とても便利です。
でも、紙の本にも紙の良さ、歴史、本を作る人の想いがあります。
この本では、「活字」「活版印刷」「校閲」「書籍用紙」といった、一冊の本ができるまで過程で意識しない部分がフォーカスされています。
本好きとしてはとても興味深く、この記事を読んだあなたにもぜひ知ってほしい内容でした。
活字:秀英体の大改刻
大日本印刷のオリジナル書体である「秀英体」が、活字の印刷からコンピュータの印刷への変遷により、書体の品質が保てなくなってしまいました。
そこで、100年後も使われることを目指して、7年もの歳月をかけて書体の再構築が行われました。
100年以上前にできた書体が、さらに100年後まで使い続けてもらう、壮大な時間を超えて多くの人に触れ、愛されていくことにロマンを感じます。
活版印刷:手をかけてできる特別な一冊
アナログからデジタルへの変遷で、活版印刷の印刷所はかなりの数が廃業してしまいました。
ところが、最近では活版印刷の手間やデジタルにはない風合いが注目されています。
活版印刷の名刺ってとても素敵ですよね♪
職人が作る活版印刷が「個性」として末永く続いてほしいです。
校閲:表に出ない重要な仕事
校閲とは、原稿の内容が事実と合っているかや、ストーリーの中で表現の矛盾や間違いを洗い出すことです。
せっかくの良いストーリーでも、編集時のうっかりやミスで誤った表現になると台無しになってしまいます。
本を作る上での最後の砦として校閲があり、私たちに正しい内容の本が届けられます。
書籍用紙:酸性から中性へ
かつての紙は酸性紙という紙で、数十年でボロボロになってしまうものでした。
この問題に対して、三菱製紙が長い年月をかけ中性紙を開発し、飛躍的に紙が長持ちするようになりました。
身近な紙にこんな革命的な変化が起きていたことに驚きです。
当たり前に接している「本」の周りで多くの変化が起きていることを実感できる一冊でした。
また、別の本で夢眠ねむさんの「本の本」も本が書店に並ぶまでの過程にフォーカスした内容で、オススメです♪
「本をつくる」という仕事 (単行本) https://www.amazon.co.jp/dp/4480815341/ref=cm_sw_r_cp_api_i_ENcKDb97SP5MT
本の本: 夢眠書店、はじめます https://www.amazon.co.jp/dp/4103513810/ref=cm_sw_r_cp_api_i_nOcKDbYJKQFZW
次はどんな本を読もうかな…
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