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自己嫌悪と自己否定

母に、荷物運びを手伝ってもらった。
冷蔵庫下に敷く傷防止シートや、洗濯機の防音など、1人じゃできないことを手伝ってもらっていた。1Kなので玄関から入ってすぐのキッチンで事が済んだ。

作業が終わり感謝を伝えて母を送り出そうとすると、母が「もう一回ちゃんと部屋を見たいな」と言って、部屋のドアを開けて入っていった。
この前も、さっきも見たのに…


胸が、ギュッと締め付けられた。


「ジロジロ見られるの、あまり好きじゃないんだよね」
言ってしまった。まずい。
「やっぱり見ていいよ」と言ってみたが、もう遅い。

母は少し傷ついたような顔で「そんなに嫌ならいいよ」とそそくさと帰ってしまった。

私は自分の発言に、すごく後悔した。
母が出て行った後、涙が溢れて止まらなかった。
手伝ってくれた母に対して、部屋くらい見せてもいいのに
どうしてもそれが許せなく、苦痛に感じてしまった。


部屋の中を見られたくなかった、これ以上プライベートに干渉されたくなかった。家具に対して(ベッドとラグしかないけど)意見を言われたらどうしようとか、カーテンが可愛くないとか言われたらどうしようとかそんな不安でいっぱいになった。母の「〇〇した方がいいよ」という口癖で、私の意志が大きく左右されることが、たまらなく怖いのだ。

文字にすればするほど、しょうもない小さなことを気にしている私の未熟さが際立つなあ。
もう27歳にもなるのに、いつまで経っても自分に自信がない。


母の意見一つで、物事の良し悪し・すべき事すべきではない事が私の中で正論化されていくことが客観的にわかってきたのに、母を傷つけずに上手に交わすことができない。

1人で落ち着きたい時にノックなしで部屋に入って来られる、部屋越しに世間話で話しかけられる実家での生活が、私の1人暮らししたい気持ちを確実化させていった。
私は自分の心を大切にして生きていきたいのだけれど、相手を傷つけずにそれをしていくことがまだできない。

手伝ってもらったのに、部屋見せないなんて失礼だよね
私本当に最低な人間だな
私なんか1人暮らしする権利なんてない
私生きてちゃダメじゃん
こういうループに入るのです。

1時間前の話ですが
これを書いていると、やっと心が落ち着いてきました。
生きてちゃダメってこと、ないね。全然関係ないね。
自己否定して楽しようとするの、よくないね。

でも、こんな私を愛してあげられるのも、私だけだよね。
シンプルで、複雑だ。


今度部屋をきれいにして、母を呼ぼう。苦しいけど…償い。



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