神髄に呑まれて。 1

「ずっと覚えているから。」

そういって、君は去っていった。でもそんな言葉紙切れに過ぎない。いつも僕の脳裏に浮かぶのは君じゃないからだ。君じゃない、君なんかではないんだっ。

なんてね。

灰色の世界に色がつくのはいつだろうか。それはきっとぼくの心が入れ替わる時だ。入れ替わるには自分の力ではどうしようもない。入れ替わるには、色をつけてもらうには、僕の心に手を伸ばしてくれないといけない。でもきっとなかなか辿り着けないのだろう。誰も、僕は。




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