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ひこうき雲を立ち止まって見ていた子に、「ゆっくり見ていようか」って言える“保育士”になるために。

題名が…長い。苦笑

…というわけで、令和3年度後期に保育士試験に合格しました!

社会福祉学部の中でも児童福祉を専攻していたので、卒業と同時に保育士資格を取得できる予定…だったのですが、保育園実習の単位だけ落とす、というレアケースで資格取得ならず。そのまま大学を卒業しました。

卒業後、8年の間に考えが変わったこともあり、保育士資格取得を目指しました。

平成30年(2018年)後期に受験をし、その後、子どもの運動会が雨で延期になり、保育士試験の受験日とかぶったこともあったし(受験か、それとも我が子初めての運動会を見に行くのか!?で、だいぶ迷いました…)コロナウイルスの流行により、試験自体が中止になったり…。
いろいろありましたが、ようやく合格までたどり着けました。

とりあえず申し込み、あまり勉強せずに受験をして…と、油断していた3年前とは異なり、(大学で勉強してたし受かるでしょ!…と思っていたんです。苦笑)最後はいろいろ調べて対策もしたので、今後保育士試験を受験する方のために対策と勉強方法もまとめてあります。

①実習中に何があったの…?

大学の卒業論文では、サドベリー教育に関する卒業論文を書いていました。
よみたん自然学校の小倉宏樹さんが出ていた情熱大陸(2008年の放送だったそうです)を観たことがきっかけです。

それまでのわたしは、子どもと関わる仕事として“先生“をすると、未熟な子どもたちに何かを教え、時に先をいって引っぱり、“正しい”道へと導く人(またはそういう役割)だと思っていたので、よみたん自然学校とそこで子どもたちと関わる小倉夫妻の在り方は衝撃的でした。

わたしは、こんな風に子どもと関わることのできる大人で在れる、ということに希望を感じ、大学での学びを続けました。
授業の中で違和感を抱くことはありつつも、行動や思考に関する強制はなかったので、過去の社会福祉・児童福祉から学び、知識を得ました。

けれど、現場実習だけは違いました。施設や園としての方針や考え方に強制力がありました。

「はーい!みんなー!おはようございまーす!!!」という“元気な”先生の“みんな”への掛け声からはじまる保育園での1日。

「みんな、行くよー!…あれー?○○くん、まだズボン履けてないのー???だめじゃーん!早く早く〜!もう先生早くお外で遊びたいよー?」

「今日、みんなは何したい〜???(聞いておきながら)先生は、今日△△をしたいと思ってるんだけど、みんな、どうかなー???(結局△△をやる流れになる)」
などなど、違和感を抱くことだらけで、すぐ顔に出てしまうタイプのわたしは、保育園実習の実習先と当初から合いませんでした。

生身の子どもと関わりあう保育園実習が一番楽しみで、大事に思っていたからこそ、園の方針や考えだからと強制されて、自分の抱いた違和感を“なかった”ことにし続けていくことはできませんでした。

保育園生活の中ではよくある「お散歩」の時間。園の外へと出て、公園へ。みんな自由に遊ぶ中で、一人の男の子が、ひこうき雲を見つけました。

「あ………!」と言って、空に長くのびるひこうき雲を見つめるその子の隣でいっしょに見ていました。
どんどんどんどんのびるもんだから、ずーっと空を見ていなきゃいけなくて、(首が辛いなぁ)なんてわたしは思うのに、ずっとその子は空を見ている。その集中力に、ひこうき雲への感動の強さを感じました。

けれどそこへ、例の「みんな〜〜〜!!!」の掛け声。

まだ、ひこうき雲を見ている男の子。
まだ、集まりきっていないクラスの子たち。

それなら、ギリギリまで、見ていられるようにしよう…と思っていたら、「早く連れてきてください!!!何やってるんですか!!!」と、男の子と怒られてしまいました。

実習も残り数日…という日だったのですが、帰りに園長先生とその先生に呼ばれ、『別に、園としては、あなたが保育士の資格を取れなくても、何にも困りません。けど、みんな集まれの掛け声で子どもを集めてきてくれないことは、困ります!!』と言われ、実習打ち切りを伝えられました。

その後、大学にも何もできないと言われ、絶望しつつ、(けど、みんな集まれ〜!と言って、みんなを集めて、“みんな”で何かをさせる立場を“保育士“と言うのなら、わたしは保育士にならなくていいや)と思いました。
青臭さと未知と(そんな保育園の先生だけじゃないと知るのは、もうちょっと後のことです)未熟ゆえに保育士資格取得を断念したのでした。

でも、ずっとどこかでひっかかっていました。

あの時、「今、○○くんんが、飛行機雲を見つけたんです〜!すっごく長くて2人でびっくりしちゃって〜!(笑)もうちょっと見ていたいんですけど、やっぱダメですかねー?」なんて言える図太さがあればよかったのかな、とか(たぶん今なら言えます。笑)

せっかく飛行機雲を発見したのに、感動のひとときを切られちゃったあの子に、「ゆっくり見ていようか」って言える大人になりたかったな。
“保育士“という立場でも、そんなことが言える人になりたかったな、とやっぱり思ったので受験を決めました。

りんごの木子どもクラブや、しぜんの国保育園の存在を知って、「みんな〜!みんな〜!」って言わない保育園と、保育園の先生がこの世にはいるって知れたことも、大きな力となりました。ありががとうございました(^^)

②受験歴

平成30年(2018)後期
保育の心理学:80点 合格!
保育原理:45点 不合格…
児童家庭福祉:55点 不合格…
社会福祉:55点 不合格…
教育原理/社会的養護:20点と10点 不合格…
子どもの保健:70点 合格!
子どもの食と栄養:85点 合格!
保育実習理論:80点 合格!

という結果でした。

保育士試験は各科目6割が合格点。
合格科目には免除期間があり、合格した年を含めて3年間免除されます。

教育原理と社会的養護という科目は、50点満点中の6割(つまり30点以上)をそれぞれ取れていなくてはならず、どちらかが30点以上でもどちらかが30点未満であれば合格とはならず、そこが難しかったりします。

平成31年(2019)前期
保育原理:70点 合格!
教育原理/社会的養護:25点と45点 不合格…
児童家庭福祉:40点 不合格…
社会福祉:60点 合格!

2教科合格という結果でした。

この時は「教育原理あと1問だったのにな〜!2個いっぺんに合格ってムズ〜〜!苦笑」くらいにしか思ってませんでした。しかし、この“ニコイチ”科目がかなり厄介で、のちに苦戦します。早めに対策しておけばよかった…。

令和元年(2019)後期
この時、子どもの初めての運動会が延期に続く延期で、なんと保育士試験の2日目と運動会がカブる、という悲劇が起こりました。

結果、悩みに悩んで泣く泣く子どもの運動会を取りましたが、(せっかく勉強したのに………)という気持ちはなかなか拭えなかったなぁ。

児童家庭福祉:80点 合格!
教育原理/社会的養護:欠席 不合格…
という結果でした。

令和2年(2020)前期は、なんとコロナウイルスの流行により、保育士試験自体が中止に。がーん…。

せっかく覚えていたことも、もう頭の中から出ていっちゃうよ〜。
…やっぱ縁がないのかな。別に保育士資格がなくても良くない?などの考えが頭によぎり、この時一番資格取得を諦めたくなりました。

令和2年(2020)後期
でも、残るは“ニコイチ”だけだもんね!もったいないよね!と思って受験。
教育原理/社会的養護: 不合格…
どちらかが一問足りず、不合格。(試験結果が残っておらず点数不明)

令和3年(2021)前期
教育原理/社会的養護: 不合格…
これまたどちらかが一問足りず、不合格。(試験結果が残っておらず点数不明)
や…やばい…。“ニコイチ”科目の負のループ突入!焦りました…。

令和3年(2021)後期
教育原理/社会的養護:30点と35点 合格!

結果、ギリギリでしたが(苦笑)無事合格。
ここを突破しないと、わたしはわたしを好きでいられなくなってしまいそう…!と、この時かなり頑張りました。
人生の中で、こういう“抜けなきゃいけないトンネル”ってたまにありますね。抜けられてよかった…ホントよかった…。

わたしは、2018年の合格科目(8科目中4科目)免除期間のラストイヤーだったので危なかったです…。

しかし、これで終わりではありません!
保育士試験は、筆記試験合格後、実技試験があるからです。

わたしは合格科目免除ラストイヤーにして、初めての実技試験の受験となりました。プレッシャー、ハンパなかったです。苦笑


しかし、そうは言っても、やっと筆記試験が受かった!やったーやったー!という浮かれた気持ち8割(笑)でも、ラストチャンスだぞ、という焦った気持ち2割で、実技試験対策はかなり出遅れていました。

やっとスイッチが入って対策を始めたのは11月中旬以降だったと思います。科目は、造形と言語を選択していました。

2021年12月12日の実技試験の結果は、
造形に関する技術:35点
言語に関する技術:46点
で、合格しました!やったー!

はじめての実技試験は、造形のときには、隣で受験している女の子が全然絵を描きはじめなくって、問題用紙を目の前にフリーズ…している様子を見て、こちらもフリーズしそうになったり(苦笑)
言語のときには、緊張しつつも、入室…まではよかったものの、荷物を置こうとすると、荷物置き場のところに前の受験者の人が忘れたであろう受験票が置かれたままになっていて焦り、それを試験監に伝えたあたりから想定外の出来事にパニクって記憶がなく(これはダメだっただろうな…)と思いました。
家で一人で勉強をしているのとは違って、試験会場ならではの洗礼を思いっきり受けました(^^;)

試験結果は、1月中旬到着予定だったので、年末も、年越しも、ウカウカしていられず、(ああ…きっと落ちてるな)と思っては鬱になり、(でも、もしかして…!)と期待して。
(いやいや…だめだめ。期待した分落ちたときのショックがデカくなるよ。)(でも…自分を自分が信じてあげなくちゃ誰があなたを信じるの!?)などなど気持ちが行ったり来たり。

いろんなことが手につかず、年を越した感もなく、twitterで保育士試験受験者のツイートをエゴサーチしては一喜一憂する日々を送りましたw

前期に実技試験まで進めるのが精神的にはいいと思いました!!!(切実)

③勉強法(筆記試験編)

わたしが苦戦したのは、多数の受験者と同じく【教育原理と社会的養護】の二科目でした。負のループに突入してから「これは、対策が必要だ…!」とネットで初めて保育士試験受験者の声、みたいなものを調べると、この“ニコイチ”科目に多くの人が苦戦しているのを知りました。(もっと早くに知っておけばよかったと思いました)

勉強しまくっても、どちらか一点足らずで3回も不合格だったわたしは、同じように勉強するだけじゃダメだ…と思い、まずは自己分析をしました。

わたしは、
【1】苦手科目を勉強しよう!…と思うまでの精神的ハードルが高い→低くするには?
【2】(1と似ているけど)抵抗なく手をつけられる勉強方法があると良さそう
【3】自分は何が得意?→知識が定着しやすいのは何だろう?
【4】自分は何に弱いのか→その弱みに対してどうする?
【5】子育てと仕事をしながら勉強をするにはどうしたらいいのか?
と洗い出し、それぞれ上記課題に関する対策をしていきました。

以下に、解決法を載せています。ここから先は、有料記事とします。(初めての有料記事です!どきどき…)

※有料部分では、筆記試験の各科目に関して一つ一つ書いているというよりは、上記自己分析結果から、①勉強方法全体に関しての記載と、②仕事と育児をしながら資格取得を目指していたので、効率の良さを追い求めていました。結果、合格直前は、PCやスマホを使って勉強をしていたので、その際に使用していたおすすめツールを紹介をしています。

似ている課題点がある方や、時間がなくてどう手をつけていこうか悩んでいる方の参考になるかと思います。
(実技試験対策については今回の記事の反響がよかったら書こうかな。w)

これから保育士試験を受ける方、ぜひ参考にしていただければと思いまーす!


【1】苦手科目を勉強をするまでの気持ちのハードルを下げるために何が効果的だったか

「知らない…」「ナニソレ…?」「聞いたことすらない!」と、知らないフレーズや人物名、施設名等があると、ウッ…となり、苦手科目に関する精神的ハードルがあがっていました。
テキストを開いても、拒絶感があり、気が散る・気が向かない、などの行動につながっていました。

解決法・対策①

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