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本日記 『汝、星の如く』

こんにちは。ぴろです。

日本から持ってきていた本をほとんど読み終わってしまい、Kindleで2冊ほど購入。紙の本が好きですが、海外にいる間は電子書籍に救われています。
今回は、2023年の本屋大賞を受賞した『汝、星の如く』を読みました。

久々に夜更かしをして一気読みしてしまいました。眠いのに眠れないから本を読もう、と思ったら、夢の世界ではなく物語の世界に連れて行かれてしまいました。

本当に大雑把に言えば、島に住む高校生の男女が大人になるまでのお話です。世話の焼ける親や、狭い島に住んでいるが故の窮屈に揉まれ、捕らわれ、悩まされながら生きていく彼らからいろいろなことを学びました。変わっていくもの。変わらないもの。今の自分は、全部自分が選んできたものと捨ててきたものの結果だということ。だから、何を選び、何を捨てるかはいつだって自分で決めるべきだということ。自分の人生はどこまでいっても自分のもの。そういうことを一貫して訴えかけてくれるお話だと思いました。
だって、「誰かのために」選んだものが、いつの間にか「誰かのせいで」になってしまっているかもしれないから。たとえきっかけは誰かであっても、選び決めるのはいつも自分であるべきだと。

それでも愛する人の愛するものも愛したい。単純明快で悩まない人生などあり得ない。いつだって残酷な現実に立ち向かい、悩み、答えを出して歩み続けるヒロインの深い愛と覚悟に心が震えました。
最後は本当に切なくて、でもあたたかくて、心が潤い、ちょっと強くなれた気がします。読んでよかった。ほんとうに。

島が舞台のお話なので、ものすごく綺麗な海に行きたくもなりました。私は東京育ちなので、いつかは海の見える街に住んでみたいなあなんて、魔女の宅急便のキキみたいな気持ちにもなったり。

たくさんの素敵な言葉の中からひとつを引用します。

"正直言うと、つらいときもある。わたしは世界を救えるスーパーマンではない。けれどこのつらさはわたしが選んだものだ。"

そう、選ぶのは幸せだけではありません。生きていたら誰にでも、つらいことだってあるのだから。それでも私たちには、つらさでさえ選ぶ権利がある。選ぶ自由がある。自分で選んだつらさなら、まるごと愛して頑張れるかもしれない。そう思えてくる。

自分と、大切な人たちを幸せにするために、自分の選択に責任をもって、人生を全力で駆けていこうと思います。

悩んだり、迷ったりしたらまた、この本を開くと思います。
人生のバイブルになってしまうような物語です。

ぴろ


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