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海外MBA受験記⑨アドミッション担当との関わり方

キエス?今回はMBAのアドミッション担当(通称アドミ。いわゆる採用担当。)との関わり方について書きます。

Twitterなどで他の受験生が「アドミ(アドミッション担当)と話した〜」等と言っているのを見ると何となく焦ったりしませんか?自分は焦っていました。何かズルい、抜け駆け的な、裏口っぽい感じがするし。

「じゃあ具体的に何を話しているのか?」と言うことを私の経験談から書きます。記載しているアドミ側の戦略については私の推測も多分にありますのでご容赦下さい。少しでも誰かの役に立てば嬉しいです。

アドミの役割

そもそもアドミの役割は何かというと、企業の採用担当とほぼ同じで、①母集団の拡大、②受験生の見極め、③優秀層の動機づけ、④受験生のサポート、と理解しています。
スクールによってはアドミではなく合否決定権限の無い営業担当が①と④を担当しているケースもあります。

話はそれますが、企業の採用と異なり、スクールの採用担当はどっちかというと①の志向が強く、③は「決めるのは受験生だからサポートはするけどご自由に」という感じはあります。
もちろん優秀な人に来てもらった方がランキング等への好影響もあり長期的にはメリットがあるのですが、それよりもたくさんの人に受けてもらって受験料を稼ぐ、その中で思想がマッチする人に来てもらう、という感じなのだと思います。

アドミとの関わり方

上記記載の通りアドミは受験生へのPRやサポートを担当しているので、受験中に学校側の窓口になるのは基本アドミです。

なので、スクールの説明会や、出願のやり取り、インタビュー案内(スクールによってはインタビューも)、合否結果の通知等のタイミングでアドミと接点をもつことになります。

ここで私が重要だと考えるのは、先ほどの②受験生の見極め、の機能もアドミが持っているということです。つまり、アドミとの接点を持つということはそれらすべてがアピールにもその逆にもつながる可能性があるということを意識した方が良いと考えます。(営業担当の場合もアドミにフィードバックがあると考えた方が良いです。)

私は以前企業の採用担当をしていましたが、学生との接触で合否に関係しないことは1つも無いと言っても過言ではありません。採用に直結しません、と銘打った相談会等も間違いなく候補者の見立てをする機会です。電話やメールのやり取りも、もちろんその一つです。

私の場合すべての接点の記録をその時の印象とともにメモにして残していました。良い印象を持った学生は悩んだ時にはポジティブな持っていき方をしますし、その逆も然りです。直に接した時の印象というのは、採否を決める時の強い説得材料になります。採用担当も結構忙しいので、こういった一つ一つの出会いをとても大事にしていました。

MBAでは基本的には複数のアドミがインタビューの結果を持ち寄り合議で合格者を決めています。仮にボーダーになった時にはこういったポジティブな印象をアドミに持たせ、one of themから抜け出せているかどうかが鍵になると考えます。これを踏まえ、私は次に書くような戦略で出来るだけアドミにポジティブな印象を残すことを心がけました。

アドミ対策

①アドミとの接点をつくる
出願校がある程度固まりスコアの目処も立った頃、アドミに会うことを目的にイベントに参加しました。アドミは日本人アルムナイ主催のイベントに出席することもありますし、MBA TourやQSの大きなイベントにはほぼ確実に出席しています。

特に前者の様な日本人向けイベントはチャンスで、英語の壁があるため多くのアプリカントが在校生や卒業生のところに行くので、基本的にアドミは暇しています。そこに敢えて突撃することで「今年の日本人アプリカントにはコイツがいる」ということを強く印象づけることができます。
他にも学校側が個別にチャットを設定してくれることもありますが、日本人アプリカントの中で目立てるという理由で日本人向けイベントを私はお薦めします。

ここで重要なのはただ突撃するだけではなくて事前準備を怠らないことです。私は、「①簡単な自己紹介、②なぜMBAに行きたいのか、③なぜこのスクールに行きたいのか、④質問5個(説明会でわからなかったこと、気になるカリキュラムの詳細確認、自分がやりたいことの実現可能性等)」を必ず準備しました。

また、少なくとも英会話の出願スコアは揃えた状態で臨んだ方が良いです。じゃないと英語力と受験の本気度を疑われてマイナスイメージがついてしまいます。理想を言うとGMATもある程度揃えた状態で会った方が本気度を示せるのでなお良いです。

アドミも未来の受験生への種まきは大事だと理解しているものの、「スコアが取れていないので数年後に受験します!」というアプリカントの優先順位はどうしても落ちてしまいます。

②定期的に近況報告をする
①でコネクションを作った後も定期的にアドミと連絡をとるようにしました。一度接点をもって印象づけたとしても、毎日たくさんの人と会うアドミからは自分の記憶は日に日に薄れていきますし、単発の接点を設けるくらいは他のアプリカントもやってます。なので、志望度が高いことをアピールするために月1くらいのペースでアドミにメールをしていました。

例えば志望校から説明会の案内やメルマガが届いた時はすべて目を通して何か気になる点があれば質問するようにしていました。
またOB/OGと話した後は、何かの質問ついでに「この前この人と話して更に志望度が上がったよ!変わらず第一志望です!」というコメントを追記したりしました。

③プラスになることは全てやる
その他にもアピールになるであろうことは何でもやりました。

志望校のアドミがアジアラウンドをするという話を説明会で聞いた時は、「駐在国でのイベントは日程が合わないが隣国の日程なら何とか調整できると思う。直接会いたいが時間をもらえるか?」というメールを送りました。すると、出願前にも関わらず、通常スケジュールとは異なる個別日程でインタビュー確約の連絡をもらえました。
インタビュー後には「あの連絡でウチに対するパッションがよく分かった」と言うフィードバックをもらいましたので、大きなアピールになったと思います。

またそのインタビューの実施直前、アドミが渡航する日に当国のビザのルールが変更になりました。その時はすぐにルール変更のポイントを整理して「渡航前に○○の手続きをした方が入国がスムーズになる」という連絡をしました。

自分は人のサポートに価値を感じるということをエッセイでアピールしていましたし、この行動は整合性があったと思います。この件のおかげでインタビュー前にアドミとフランクなチャットを何度かすることができましたし、実際に入国がスムーズにいったのでアドミからとても感謝されました。

あとは一度受験を凍結した時も「駐在を理由に今年は受験しないが、数年後に受験する」とアドミにメールしました。
結局1年後に受験することになるのですが受験を再開した時もアドミに「○○の理由で今年受けます!第一志望です!」と連絡しました。
すると向こうも私のことを覚えていて、早速チャットの案内や、駐在国のアルムナイを紹介してくれる等の対応をしてくれました。

以上は一部ですが、このようにできるだけ接点をつくり良い印象を持ってもらう様に心がけました。その際、他の人がやっていないであろうことを敢えてやることを意識しました。

まとめ

以上、私の場合のアドミとの関わり方を書きました。結論、別にやり方は決まっていなくて、ポジティブな印象を持ってもらえることなら何でもやる!ということかなと思います。

個人的には気持ち「やり過ぎかな?」くらいやった方がアドミの印象には残ると思います。
ただ内容にはできるだけこだわった方が良く、例えば調べたらわかる様な質問を何回も送られると忙しいアドミの負担になるだけで、逆にマイナスの印象を与えてしまいかねませんのでご注意ください。

「あなたのスクールが大好きなんです!もっと好きになる為にこれ(聞かないとわからないこと)を教えてください!ちなみにスコアも大体クリアしてます!○月に出願します!」くらいの感じが理想で、これをやれば基本的には好印象をもってもらえると思います。

採用担当の時に思いましたが、及第点をクリアしてる人が自分の組織のファンになってくれるのはとても嬉しいです。かつ自分が企画したコンテンツや説明会に関してポジティブな意見をもらえると超嬉しいです。
なので、好きなところをドンドン伝えたら良いのでは無いかと思います。

やらなくても合格はすると思いますが、やった方が後悔のない受験にできるのではないかと私は思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。

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