終わりと始まりの狭間で

眠れぬゆえ、外したコンタクトをもう一度入れた。

Ｍリーグ2019シーズンが終わった。

涙もろい私はボロボロに泣いた。

セガサミーフェニックスファンだけど、どのチームも本当にかっこよかった。

最終戦。

ABEMAS多井さん、優勝条件がかなり薄いサクラナイツ沢崎さんの当たり牌を見逃して、ライバルのフェニックス魚谷さんから3900点直撃。優勝しか見ていない最終戦、当然の選択なのかもしれない。でも、それを開局一番に狙いすましてやられると、鳥肌が立った。"そういう次元の戦い"だということを分からされた。

４チームのうち唯一大きなマイナスを背負ってしまって最終戦を迎えたサクラナイツ沢崎さん、東１局から南４局までどのチームにも有利不利が偏らないように徹底した打牌。選択の難しさもさることながら、シーズンを通じてどんな局面でも絶対に勝ちを諦めなかったガッツある大ベテラン選手が、どれほどの思いでそれをしていたか。想像するに余りある。散る者の美学の一端に触れた。

フェニックス魚谷さん。南３局の親番でぐちゃぐちゃの配牌、ツモも利かない、鳴かせてももらえない。早い段階から形テン発進するも、無念のノーテン流局。オーラス、跳満ツモかトップ目のパイレーツ小林さんから満貫直撃条件。リーチを震える手で打った魚谷さん。聴牌してからリーチの発声まで、すごく間があった。何を思っていたんだろう。

待ち牌の發と②は無情にも脇に流れ、逆転の手をあがることはできなかった。でも、今シーズンのフェニックス旋風は間違いなく魚谷さんが中心だったし、とてつもない努力家でストイックで強い。同じ女性として目標にすべき選手。かっこいいなぁ。憧れです。

パイレーツ小林さんの、オーラス流局が決まった時の安堵の表情。他チームのサポーターであっても心打たれるものがあったはず。東場で先行されてもどっしりと構えたゲーム運び。すごかったなぁ。パイレーツのメンバーは麻雀マニアが集まっているような印象。各選手、本当に麻雀が大好きで四六時中麻雀のことを考えていそうだなぁ。本当に優勝おめでとうございます！

観戦記というものは書いたことがないし、書くには書く者の雀力が問われるはずだから、私のレベルではなかなか書くことができない。今はこうして最終日の感想を書きとどめることしかできない。月並みだけど、2019シーズンも面白かった！選手の皆さん本当にお疲れ様でした！

さて

終わってしまった寂しさと、

自分の道の始まりと。

Twitterでは書いたけれど、いよいよ麻雀の仕事を始めることになった。東京・高田馬場の「MLスタジアム」で勤務させていただくことになり、別の雀荘や大会のゲストもちょこちょこ呼んでいただけるようになった。

麻雀プロといっても、３月までは会社員をしながらリーグ戦に出ていて、麻雀関係で収入を得たことはなかった。会社を退職した４月以降も、コロナの影響で思うように動けずにいた。プロとは何だ？と自問自答する日々だった。ようやく本格始動だ。

プロとしての目標の優先順位は、

①麻雀強くなる　②麻雀好きな人を増やす

だ。まだまだまだまだ未熟だけど、一歩ずつ進んでいきたい。

麻雀漬けの日々の始まりに乾杯！