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先を見るな、足元を見よ

すっかりご無沙汰して、もうあっという間に季節が変わろうとしてる。

久々のnoteだが、ハッピーな話でもないので
心揺さぶられる方はUターンすることをすすめたい。🥺


お陰様でオットは無事ICUからは出られて
一般病棟の重症部屋という個室に入れてもらってる。(厳密にいうと個室ではないので、料金は普通の病室と変わらない。なんてありがたいのや。)

そして仏の主治医が週1回、15分だけ、面会を許してくれてる。これも感謝しかない🥲

今日は、まさしく面会の日で、
めずらしく主治医からちょっと話そう、と早めに呼びつけられた。

デジャヴかと思うくらいこの部屋で主治医と話したな。
だいたい、こういう時はいい話じゃなくて
いつものこの面談室に呼ばれるとトラウマになってるのか自分の心臓の音がドキドキきこえる。


今日の話は、結局のところ、
針の穴ほどの希望をかけてしようとしてた治療も、あまり効果が見込めないということと
今の状態で治療することはリスキーだということの説明だった。

なんとなくわかってはいたけれど
改めて話されると、なかなかに刺さる。


こういう時、オットに私がいて良かった、
と思うと同時に
家族もなかなかに辛い役目背負ってんだぜ、って誰かに言いたくなる。

そうだよね、本人の前で話さないことなんてだいたい良くない話だよな、と思いながら
やっぱりわたしはいつも涙をコントロールできずにポロポロ泣いてしまう。

情けない。


オットにとって、なにがベストなのか。


リスク承知で一か八かの治療にかけるのか。
このまま、ゆっくり弱っていくのを待つだけなのか。


私にも、正解がわからない。

たぶん、主治医にも
わたしにも、
オットになにかしてあげれることはもう少ないんだと思う。

遠回しに、遠回しに主治医は言葉を選んでくれるけど

悲しいけれど、たぶん、
私が望むような長生きはしないだろうと思う。


歩きたい。
声を出してしゃべりたい。
また教師がしたい。

わたしには、なにも叶えてあげられない。


唯一できることは、
残されてるオットの時間を
オットが好きなように過ごさせてあげること。

それだけだと思った。

声を振り絞って、今日言おうと決めたことを伝えた。

「私が唯一叶えてあげられそうなのは
おうちに帰らせてあげることです。
せめてそれだけでも、
叶えてもらえませんか。」


心不全になるとも、気管切開になるとも思ってなかったから、余生をどう生きたいかなんて
オットとはしたことなかった。したくもなかった。


治療をやめるのか、どうするのか。
このままの寝たきりの姿で、オットはどう生きていきたいんだろう。

オットの人生はオットのもので。
それは主治医が決めることでも
わたしが決めるものでもない。

わたしはそうしたいけれど、
最後の最後はオットに決めてほしい、と
主治医とオットの病室に行くことにした。

病室に向かう道中で、

「目、大丈夫ですか?」と、明らかに泣いてる私の目をみて主治医が苦笑いした。
涙が引くまで、立ち止まってくれる。

やさしーな。やっぱり好きだぜ、ヨシアキ。(主治医)


でもそんなわたしの表情をみて、
とっても賢いオットはたぶん一瞬でなにか悟ったと思う。

オットが必要以上に傷つかないように
今後のことを主治医がすごく丁寧に説明してくれた。

(それを全くもって無駄にするくらい、わたしが被さるように捕捉してしまったけど)


そして驚くことに最初

治療でも家でもどっちでもいい。
先生にまかせます。

と返事したオット。

わての涙返せ!と一瞬思ったけど

どうやら、わたしの仕事どうするの?やら色々考えてオットも帰りたいと言えなかったみたい。

こんな状態なっても、わたしを心配してくれとんか。どんだけ。泣かせるなよ。

そんなん全く気にすんな!

って伝えたら、

「ずっと言えなかった。帰りたい」
と、ぽろぽろオットも泣き出した。

治療してくれよったのも、私のためだったんかな。
ごめんよ。

主治医は空気読んで、ごゆっくり、と消えてった。

ほんとは面会時間15分やけど。
既に30分くらいオーバーしとるけど。
今日だけは見逃してくれ。


いっしょに帰ろうね、って2人で泣いた。
久々に2人で大泣きした。

現実問題、すぐには帰れないし
ほんとに帰れるかどうかも怪しいのだけれど。

でもできることをやってみたい。
残された時間で、わたしができること、
全部させてもらいたい。

これはわたしのエゴなのかもしれないけど。🥲

残された時間を、2人で過ごしたい。

「前のように」は戻れなくても
残された時間、わたしたちらしく生きたい。


だから、オットの前で泣くのは今日で最後にする。(たぶんね)


ちなみに、タイトルの言葉だけど。
実は病院を出た後、義母に今日のことを連絡をした。
もしかしたら義母は、治療を望んでたかもしれない、と思ったら、本当にこの決断でよかったのか、と一瞬ぐらぐらしてしまって。

そしたら、義母が

「ひとりで抱え込まないで。
まだ見えない前ばっかり見ないで、足元見よ?
今、お先真っ暗だと思うけどさ、
前ばかり見てると、たぶん躓くよ。
大丈夫。足元だけみたら意外に光ってるかもだし、絶対進めるから。
ぴっぴちゃんひとりじゃないからね。」

って言ってくれてまた泣いた。🥲

わたしは仕事なんていざとなったら辞めて、マンツーで介護するねん!とか
いざとなったら社会資源頼るし、生活保護?家売る?実家で暮らすか?クラファン?とか色々妄想してかなり追い込まれてたんだけど


「たぶん家戻っても入退院繰り返すと思うんだ、この先。もちろん私だって2人のこと手伝いに行くし、またあいつが入院するタイミングで、北海道戻ればええだけの話やしな。」

「でも北海道雪降るからさぁ。春まで耐えてほしいなぁ。笑」


って義母は笑ってて

わー、さすが母ちゃん。と思った。

自分にこどもがいて、
同じ状況なったら言えるかなー、
いやぁ義母ちゃんほんとすごい。

「人に話すってほんと大事よ、1人でかかえこまないで。」

っていわれて、やっとnoteにも書く気になった。

いやー、ここまで読んでくれた人おるんやろか。
長く苦しい話でごめんなさいね。
読んでくれてありがとう。


今日の苦しいけど前向きな気持ちを残しておきたくて。

治療やめる=諦める でもないと思ってる。

残された時間を、わたしたちらしく生き抜く。
それが今の目標!

まだまだ泣き虫だけど、足元だけ見て、進みます!







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