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【番外編】尻に爆弾を抱えたハナヨメ

C子との熾烈な戦い(ひとつ前までの記事)に、一緒にハラハラモヤモヤしてくださった方、大変ありがとうございました!
そういえば、唯一C子でよかったことは、まったく営業を吹っかけてこなかったことだ。(仕事してねぇ)

今回は番外編で、私自身の戦いについて、恥を忍んで記録させていただきたい。
タイトルでピンとくる方もいらっしゃると思うが、
お世辞にも品のいい話ではないので、自己責任で読んでください。


皆さんのお尻は健康ですか?

日本人に3人に一人は、ワタクシと同じ、お痔サマの飼い主さまらしい。
果たしていつからの付き合いになったのかもう記憶は定かでないけれど
約3年電車で毎日2時間揺られていたせいで、
私のオヂサマはすっかり成長してしまっており、時々血しぶきを浴びていた。

一度、出血の量に驚き、
大腸がんかも!?と思って病院に飛び込んだこともあったが
ただ切れただけのことで、塗り薬をペペッと出されて終わった。
「薬切れたら、もう1回診察に来なさいね」と言われたが
血も止まったし、忙しいでうやむやにした。


激痛

それが、結婚式の1週間前から、痛みがトンデモないことになってきた。
私は当時、新人研修をやっていたのだが、
研修中、お尻が痛すぎて長時間立っていられない。

社内携帯をちらっと見る演技をし
「ちょっと、緊急でトラブルっぽいから、ちょっと自主練タイムな!」

と言い残し、何度もトイレに駆け込んではオヂサマと格闘。
格闘といっても、押し込む/とにかく痛みに悶える
の2つのコマンドしか用意されていない。

痛みに耐えつつ、なんども白目をむきつつ
「でも私にはボラギノール様がいるし」という
謎の説得を自分にかけ、歯を食いしばっていた。

待ちに待った週末、そして結婚式

土・日・月と3連休の、中日で結婚式を予定していたので
土曜は有給をもらい、結婚式準備にあてることにしていた。

街に最後の買い出しに出て、オットとのデートを楽しむ。
しかし、何度ボラ様を塗ったところで、この頃は全く効力を発揮しておらず
とにかく食べる→排泄するの流れすら怯えていた。

ただ、そんなこと知らないオットは、無邪気に
「あそこのカフェでケーキ食べよ!」と誘ってくる。
断る理由もないので、できる限りフワッと椅子に座り、
ケーキを食べる。
が、しかし。もはや味もしない。
それくらいイタイ。
手が震える。
さすがの私ももう耐えられそうにない。

当時は結婚して1年たっておらず私も少なからずオットに羞恥心もあった。
ので、どうにかオットにはバレずに、
病院へ駆け込んで強い薬をもらおうと決心した。

「ちょ、ちょっと…どうしても寄りたいとこあるから
ちょっと行ってくるね。その辺でぶらぶらしてて?(震えてる)」

と言ったものの、様子を察知して「どこ行くの。車で送るよ。」
と譲らないオット。
この押し問答すらツライ。もうお尻が爆発しそうなんだ。

もはや病院まで歩くHPすら残っていない私は
「何も言わず、わたしがナビするところへ車を走らせてほしい」
と、一度不義理を欠いたあの肛門科へ直行した。


そんな大声で叫ばないで

幸い、病院は混んでおらずすぐに診察してもらえた。

「お嬢さん、肛門科は初めてかい。」
というおじいちゃん先生に
「はい」という嘘をつく私。
なんて不毛な時間だろう。

そして、がっつりオヂサマを観察されると同時に
デジカメでばっしゃばしゃ写真を撮られる。

「ちょっと!あんたよく我慢したね、
ここまで…なんてこった
なんでもっと早く来なかったの!!痛かったでしょお」


と。

「ちょっと見てごらんなさい!!」とデジカメを見せられる。
自分のオヂサマとは初の対面だ。ハジメマシテ…

でも、見慣れてないから、何の感情も沸かないよ。
そんな私に衝撃の一言。

「わかる?ここ!白いの!!これね、もう千切れかけてるの!
筋肉が見えてるのよ!!!!!!
これ、いっそ千切れてくれたらいいんだけど
切れないんだよなぁ。手術するしかないね。
明日空いてる?本当は予約制で、早くて2週間後なんだけど
こんな状態じゃ、あまりにかわいそうだから…。
明日特別に手術したげる。」

え…まさかそんなことになってたとは、
でも。でもね。

「それが…私 明日、結婚式なんです。」

「はああああああああああああっ!??!?
え、無理よ!!!無理無理!!!」

そのお医者の大声で、病院内からゾロゾロお医者さんとナースさんが集まってくる。
「ちょっと、見て!この人、お尻こんななのに、明日結婚式っていってんのよ!」と、みんなデジカメをのぞき込みザワついている。

「エ、カワイソウ」「ムリチャウ」と呟くナースたち。

手術なしで、どうやって明日1日乗り越えるか…

その場で作戦会議がスタートする。


主が呟く

「とりあえず、痛み止めの塗り薬と鎮痛剤を処方しよう」
「いや~たぶん気休め程度ですよねぇ。効くかなぁ」
「あと軟便になる薬も出しましょう!」

いろいろ話し合う中で、部屋の奥から声がする。

「風呂やぁ」

振り向くと、長老・・・!と言わんばかりのその病院の主がいた。

「お嬢さん、今晩、そして明日の朝、必ず風呂につかりなさい。
ぬるま湯な。
そして暑いだろうけれど、式中はかならずカイロをしておくこと。
わかったかい?」

…は、はい!長老様!!

現代の薬よりも、答えはもっと原点回帰したところにありました。

長老さまの教えを忠実に守り、しっかりお風呂につかったのと、
残暑残る季節でしたが、式までずっとカイロをしていました。

お医者さん曰く、本当に気休め程度の塗り薬と飲み薬だから
まずこれで痛みがなくなるなんてことはありません。
結婚式がおわったら手術の日取りを決めましょう
とのことだったのだが、

奇跡的に薬がマッチしたのか、
はたまた長老の教えを結婚式後もしばらく実践したおかげか
その後、順調にお尻の痛みは消えていくのでした。

結局あの日
「手術するなら三日は長い時間椅子に座れないよ」的な脅しにあい
怖くなった私はいまも温存療法しています。(おい)


オヂサマを持つ同志、そしてまだ持たぬあなたへ

とにかく、体を温めることはすべての尻の道に通じるということです。
私のように、ちぎれて筋肉が見えてしまう前に
ぜひ体をいたわってあげてくださいね。

どうしてもオヂサマが暴れそうな予感がする場合は、以下の応急処置を。
そしてためらわず、早く病院に行きましょう。


サポートありがとうございます。 大好きなオットのために、使わせていただきます🙏