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【夫サイドストーリー】太陽光載せる?載せない?

題名の通り、太陽光どうする問題。
売電単価は年々低くなり、太陽光で稼ぐ時代は終わり、今は自家消費の時代らしい。

それでも今は太陽光パネル載せるとZEH認定となり国から補助金が出るらしい。載せない手はないんじゃないか?と安易に妻は考えていました。一方で当初反対していたのは夫でした。

🐥の意見

  • 導入コスト以外に維持費用や最終廃棄時のコストがかかる。
    したがって、「現在の電気代を元に節約できる電気代何年分で導入できる」と導入コストだけ見せて誘導するタイプの宣伝は優良誤認。

  • 電気代の動向は不明:現在は東日本大震災以降稼働停止している原発が多いために電源構成上火力発電の占める比率が多い。昨今のインフレで燃料費高騰しており調整金負担が発生しているので電気代が高い。電気代が高騰していると余計に太陽光導入の動機付けになるが、電気代がずっと高騰しているわけではない。
    そもそも太陽光を載せる余剰資金があるなら既に石炭価格も下落しつつあり、今後期ズレで利益も出て最悪期を離脱する電力株を買った方が家計資産全体で見れば高パフォーマンスが期待できる。特に石炭火力発電比率が高いところが選好される。セクターローテーションを考慮しても金利ピークアウト時・景気後退局面で教科書的な~

最終的にはうちの場合は導入コストをゼロにすることで納得したため、太陽光設備を導入することとしました。

建て得

工務店から提案があったものだが、提案を受けるまで寡聞にして知らなかった。

仕組みとしては、LIXIL TEPCOスマートパートナーズ(LTSP)施主融資機関の三者間による契約となる。

以下のような内容になっていた。

  • 施主はリクシルの商品を新築時に利用する

  • リクシルはその代わりに無料で屋根に太陽光発電システムを載せてくれる
    (15年間したら自由に使える。最初から契約上は施主のものではある)

  • TEPCOは施主が使いきれない電力をLIXILから買い取る。

  • 融資してくれる企業(ジャックス)が間に入る。

  • ジャックスが施主に融資を行い、施主が融資金額の返済を行うという契約になっている。しかし実際には融資の返済をしているのは、LTSPであり自分の財布から金銭の出入りはない。


あい

抜け道はない


基本的には日中に太陽光発電を利用すればするほどお得になるようだ。それなら日中に蓄電池に充電してしまえばよいかと思ったが、蓄電池は基本的には禁止されていた。(利用したい場合には別プランが用意されていたが、実質無料ではなくなる。)それなら電気自動車を蓄電池的に利用すればよいかと思ったがこれも同様に禁止されていた。蓄電池的に電気自動車を利用することが禁じられているだけなので、自宅に電気自動車の充電設備を作ることは禁じられていなかった。次にエネルギー消費が最も多いのは給湯器のため、日中に太陽光でエコキュートで湯沸かしすればよいと思ったが、それも禁止されていた。なかなかうまく使うことは難しそうである。しかし、日中の電気代が無料になることは確かであるし、イニシャルコストもゼロで、また最終的に廃棄コストがかかるとしても数十年先の数十万円はディスカウントキャッシュフローで考えると無料みたいなものである。

デメリット

15年間は太陽光発電システムの保証がついているので、何かあれば修理してもらえるのだが、一方で自然災害による損傷は保証対象外だった。
何となく15年間は自由に使えないので太陽光発電システムが自分のものではないような気がするのだが、確かに金融機関と契約して購入した(ことになっている)のは施主なので製品の問題ではない自然災害などによる損傷は自分のものなんだから自分で直してねというのは理解できる。

火災保険・地震保険などに付帯で太陽光発電システムの保証を付けられるものがあるらしいので確認が必要になる。

また、リクシルの住宅設備機器の利用がどうしても嫌な人は当然デメリットになる。キッチンハウスのキッチンが良いとか、アラウーノのトイレが使いたいとか、他の会社の窓サッシを利用したいとか、があれば……。
幸いにも私の場合には最初から建て得の利用が可能となるように提案が組まれていた。偶然建て得利用が可能な工務店であったためである。(工務店のHPを見た限りでは、そのようなことは謳っていなかったと思うが…)
そもそも最初から建て得利用が可能なハウスメーカーを検索するという手もあるだろう。

ちなみに私の場合には太陽光発電システムの導入は150万円程度(実質無料)、11kWとかなりの量が載ることになった。
これは、建て得の契約上、可能な限り多くのソーラーパネルを載せなくてはならないためである。また、これに関して屋根の重さが増えることが心配だった。というのも、建物上部に重量物がある方が地震の際にかかる負荷が大きいのは自明であるし、許容応力度計算をしてくれているので耐えられないことはないとしても耐えられるようにすることで躯体のコストが増加しないか不安だったからだ。設計士サトさんに確認して、太陽光発電システムは軽いから大した問題にはならないとのお返事で安心した。

補助金関連

当初はこどもエコ住まいの補助金の関係上、太陽光発電が必要なのかと考えていたが、補助金の獲得要件には太陽光発電はなかった。補助金関係は年ごとに要件が微妙に変わっているので最新版を確認していただきたいが、長期優良住宅の要件に太陽光発電システムは入っていないので問題なかった。

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