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ロジックがあっても、伝わらない人には何が足りないのか?|感じる力の欠損|


銀座サイゼリア INZ店

私は週に2回、多いときは3回・・近所のサイゼリアにいくのですが
あの手の絵画が好きなので足が自然と運んでしまう。
シゴトでPCに向かっていると、キーボードを叩いてからモノを考えると
いう悪い癖がでるので、習慣の軌道修正にいくと意味もありますが、
いやいや、ただワインが激安だから・・サイゼリアの絵を見て
お店にどんな人がいるのか?どんな会話をしてるのか?を観察しているだけかも知れない。
人の感情に敏感になるための、練習の場なんです。
サイゼリアまでは、「マロニエ通り」を歩いてくるのですが、
そこの観光客の親子やファミリー夫婦、友人組の会話に、耳を
立てるが好きです。
「え?そういう風にその質問の答えるんだ?二人の会話の背景は
何?」とか考えるのが好きなんです。

■ Italia人シェフからみたサイゼリアの味は?
  「人生初サイゼ!【イタリア人シェフ🇮🇹】に忖度無しで感想を聞いてみた結果…」

■ サイゼリアの絵のレイアウトが私に教えてくれるものは?

私のシゴトは、患者さんとの治療戦略会議のConsulが多いので
患者さんの気持ちを読んで、プレゼンテーション(=伝える作業)を
し、さらにその患者さんがドクターにプレゼンテーション(治療の選択と
逆提案)で”意味のあるインフォームド・コンセント)まで持っていき
それを結果につなげる必要があります。

すると 2つの対立したものが出てきます。
「ロジック(=伝える技術)」と「伝える相手の感情を感じる力」
このバランスが、サイゼリアの店内で相反する壁に掛けられている。
 180度のレイアウトで絵が存在している。
私は、これが本当に嬉しくて、自分を律してくれている。
ありがとう!銀座サイゼリア♡

1)アテナイの学堂 
  :ラファエロが描いたプラトン/アリストテレスそしてソクラテスの会議
   → 「ロジック(=伝える技術)」
   
中央の二人は左がプラトン、右がアリストテレス
    プラトンからみて右側に4-5人先にいるのが、
    二人のお師匠さまである「ソクラテス」です。
    戦闘服のような濃いベージュの服を着てる。
    「ソクラテスの弁明」のプレゼンをしているのでしょうか?
   作者のラファエロも、カメラ目線でこちらを向いていますね。
   気配りの天才でもある画家です。左下の角にいます。
   絵をみるときは、この絵を依頼したのが誰かをみると面白いです。
   ローマ教皇ユリウスⅡです。
   Romaにルネッサンス芸術の最盛期をもたらした教皇は
   大の戦争好き教皇です。
   ヴァチカン宮殿ないの礼拝所(システィーナ礼拝堂)
   の天井にあの有名な絵をミケランジェロにワガママ三昧を
   いって描かせた教皇です。
   

アテナイ(=アテネ)の学堂


2)奏楽の天使
  

奏楽の天使(サイゼリアの店内の水色の絵)

 「伝える相手の感情を感じる力」
 :奏楽とは音楽のことで、聞こえないもの、見えないものを感じる
  人間に智慧を与えて、表現することをサポートする天使の絵
  1521年のロッソ・フィオレンティーノの絵です。
  天使とかかれいますが、プットです。ギリシャRoma神話に出てくる
  キューピッドとはまるで違います。天使のケルビム(智天使)です。
  
  アダムとイブをエデンの園から追放したときに神様が二人が戻って
  これないように天国の入口に神様がおいたのがケルビムです。
  「聖所を守る」というケルビムの役割は、
   ユダヤ、ペルシア、アッシリア、バビロニアを通じて一貫し、
   常に不変であることがわかります。

Q:今の時代は発信、発信するのはいいが
 相手に届かないの何故か?

今の時代は、情報過多で自分の伝えたいことばかりを話すひとが
多いように思えます。ネットでロジックの組み立て方とか簡単に手に
はいり、わかったような気になってしまう。でも相手には伝わらない
イライラが家庭でもシゴト場でも友人関係でも起こり得る。


そして、そうした人は相手を責める。
自分が悪いとは夢にも思わない。相手の感情を想像できない。
なぜならば、その感情を感じないから。

相手はどう思うか?
「自分の考えでオレオレ設定でロジックを組みたてても、
言っていることはわかるけど、なぜかピンとこない、それが
うまくイクようにイマイチ思えない。それじゃあ、こっちも動けない!」

なぜ?(自称)完璧なまでに作り上げたロジックが届かないのかを
私なりに考えてみました。
ヒントは、「奏楽の天使」でしょうかね。そのための絵を紹介。
1521年のロッソ・フィオレンティーノの絵

じつは、この絵は黒く塗られた部分に階段が絵がかれており
その階段の上には「幼いJesusを抱く聖母子」が存在している。

翼をもつ天使が、自分の背丈よりも大きい程の弦楽器「リュート」
を持っている。聖母に見守れている安心感から、天使が
愛情に満ちた決意と完全な集中力で、人間のために音楽を奏でている。
それが聞こえる人間と、聞こえない(=自我の化身となった)人間にも
普遍的な音楽の旋律を送っている絵。

つまり天使の音楽、相手の感情が聞こえないと・・自己中になってしまう。
当然、自分の中でエゴがマグマ化して活火山になってしまう。


■相手の♡に届くまでの思考の流れ


  わたしたちは、ネットの環境にさらされているために、本来の能力が
  ほんとに鈍くなっています。相手の気持ちも二の次になり
  自分の言いたいことをロジックを組み立てて言うのはいいけど
  相手との関係性を壊してまで「我」を通して失敗する人が多いような
  気がします。ええ、あなたがそうではないのは知っています。

  この記事は、患者と医者との関係にスポットライトを当てているので
  双方が不協和音をギーっと奏でることも少なくはないです。
  医療の世界でも相手の気持ちを感じる力が、衰えている患者さんや
  ドクターがすくなくない。現場にしてそう感じます。


1から6までの何処かでスタックしてしまっている

〈図の解説〉
上から下への流してゆくと、どこかでスタックしていると仮定して
何が足りないのか?を私はいつも!考えるようにしています。


相手の話を全身全霊で聴くというは、カウンセリングの傾聴とも
違うと思います。相手の感情を開放するにはそれもいいですが
一緒にこのあとの問題解決の絵を見てもらわないといけない。
絵をみてもらうためには、どうしても相手の気持ちの変化
感情のアップダウンに敏感にならないといけないです。

私達は、相手のギモンに対してそれを答えるなければならない。
つまり 相手が腑に落ちた感がもってもらわないといけない。
そして、相手になんらかのアクションを自分の選択でおこして
もらわないといけない。



【まとめ】

上のイラストは提案のステップだと思っています。
仕事だけでなく、私たちは毎日が提案の連続
(コンビニで何かを買うときも)
コンビニで音楽を聞きながら、スタッフの方にお礼も言わず
スマホで「ピっ」と決済している方が多いです。



日常こそが修行の場。そこから 感じる力が弱まってしまっています。
YOUTUBEでは、色々な思考ツールが得られますが、単なる道具コレクター
になってしまっている人も少なくないでしょう。

「感じる力」を育てるためには、どうしたらよいだろう?とずっと自問してきましたが
 私にはサイゼリアでも、どこでも絵画をみて部分と全体をつなげるような
関連性を掴むために、絵画鑑賞をツールとしてつかっています。
勉強のためでなく、ただ キリスト教絵画がすきだから。


サイゼリアの隣のテーブルから聞こえてくる会話は、
人の生の感情です。それをどう使うかどうかが
人間に与えられた想像力。想像力は創造力なのでしょうね。

感じる力が落ちしまっている人が多いのは
そこそこ便利で暮らせてしまうからなんでしょうね。
生き延びるための動物のような危機感がないのが
そもそも原因なのかも知れないですね。



相手とコミュニケーションを取るために
感じなければいけない危機感がない。


相手の気持ちを感じる力が衰えている。

傾聴感?

全身全霊で相手の話を聞く力が絶対的に不足している。

目ではなく、脳で見る力が不足しているから

目でみえるものばっかりに見てしまう。自分のバイアスが強すぎる。

とりあえず、相手に提案、とりあえず口から発信してしまう。

だから、納得もしてもらえない。

相手のハートに響かない。

言っていることは正しいのですが、
相手は「なんか違う感じがする」と思ってしまう。

つまり 気持ちが伝わらないから、
双方が求めていない結果になってしまう。
※ 会話の結果です。治療の結果はそのずっと先の延長線上にあります。


以上です。読んでくださりありがとうございました。



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