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望む医療を受ける為 Drへの「逆提案」する力で武装しよう。


■ はじめに・・

夏休みです。旅行にいく私の患者さんがたくさんいます。
旅行をする場所を選ぶとき、ホテルや旅館をネットでしっかり調べる人は
多いです。口コミをみたりDataをかき集めます。お金がかかっているから。
自分の判断に裏付けをすると思いたいDataを集めて、吟味します。
ただし、自分の判断基準の範疇で。枠の外の想像も出来ないからです。


そう!彼女たちは、プロセスもきっちりと、紙やスマホに書いて何度も練りなおします。しっかりとRoadmapを描きます。損をしたくないから。
「提案」というと・・みな自然に毎日やっています。大小の差ことあれ。

彼女たちは知っているのです。
家の中でも会社でも、「提案する力」は本当に大事であることを。
会社の同僚をランチに誘う時にも、自然と提案をしますから。



小さな提案を含めれば、人はほとんど回りの人間相手に
提案をしまくっています。



Q: でも 特殊な医療の世界の患者になると?


そう!できなく方が多いです。医者に心象が悪いとか、素人がネットで
みた情報を口にするなんてと尻込みする女性患者は多いです。
逆に、最後に医者に切れる方も中にはいても普通です。

じゃあ、そこの医療フィールドでも「提案力」をみがけばいいだけです。
それは、生まれもった才能でなく、知覚力と訓練によって鍛えられます。
知識の前駆体である「知覚力」がないとよい知識は集められないから。
提案そのものが、中身のない薄いものになり、当然相手のDrの心には
全く響かないです。 
提案することと伝わることのギャップの難しさがここにあります。

■ 患者から、Drへの「逆提案」する力は訓練で強化できる。

私が患者さんたちに口を酸っぱく何度も形を変えて言っているものは、
「もし、今までと同じ結果が嫌だったら、逆提案をドクターにしなければ
いけないから、その技術を磨こう。
お金と時間が勿体ないと思うならばですが・・。
あなたはどうしたいのですか?」と。


うちの患者さんの事例をケーススタディとして最後に紹介しますね。


■ 損をしたくない人は、患者力を磨け!大切な人を失いたくなけば
  余計そうです。

私は、患者力は、(知識を得る前に)知覚力とだと思っています。
相手(Dr)の感情に敏感になること。そして、そこからよい感情を
たくさんとること。 普段の生活からでも訓練できます。
コンビニのお金のやり取りでさえもです。

相手の感情に敏感にならないとDrへの逆提案を組み立てる時も、
間違った情報を自分の「認知バイアス」で集めてしまい、
論理はキレイに通っているのに相手のDrが納得をしてくれず、
いつものようにDrにお任せになって、いつものようにダメな結果に
なってしまいます。

[注意:誤解してほしくはないこと]
私は医者の診断を否定して、自分で考えろと言っているのではないです。
ただ、「本当にそうなのか?」疑うもう一人の自分の声にも耳を傾けろと
言っているだけです。もう一人の自分は、あなたよりも有能で正しい道を
知っている人です。

Drへの逆提案をする一流の患者たちがいる。

全員にこの「逆提案」が必要だと言っている訳ではないです。
まだ治療を始めて日が浅いとか、転院して先生の打ち手の様子見をしている方には、そこまでキッチリと固めた「逆提案」の技術はいらないでしょう。
時期そうそう。

技術はARTです。生まれ持った才能ではなくて訓練によって身につきます。

私の專門分野である体外受精の別名もART(=Assisted Reproductive Technology)と呼ばれています。

停滞している自分のARTには逆提案のARTを磨いて、
患者自身が納得する”治療内容の合意”をとる。
医者も誰もその患者さんの結果の責任を取ってはくれないからです。

そんなことを体感して、患者自身が自分でまずやってみることは何か?

患者さんでも意識が高い方は、自分で己の過去のData(自分でまとめているログ・ブック)をみてDrに提案する人は多いです。ただ、それが記録の域を
出ないとしても・・。
そして、主治医に意見を勇気を出して言っても
ポンと否定されてもう提案しても無理だ思って
諦めてしまう反復不成功を繰り返す患者は多いです。
私もたくさん見てきました。本当にもったいないです。
言い続けていくからこそ、洗練された響く形になってゆくのに。

■Drの正論は・・本当にそうなのか?

失敗しまくってる患者に対して「体外受精は数だ!」と先生は言うけど、
裏返せば患者サイドからみれば
「体外受精は、もっとお金と時間をかける必要がある!」と同じことに聞こえてしまいます。

それでいいのでしょうか?
「確実な答」が医者も患者も持っていない特殊な医療である体外受精というステージに置いては尚更です、患者が死ぬわけではないからです。

私は、こうした患者さんをたくさんみてきました。
25年以上も働いて医療サイドの裏側の人間の智慧があるので、
今のあなたが自分のために出来ることをレクチャーをしてきました。

■ 患者が医者と向き合うための大前提が2つあります。

医者と膝をあわせて話すための大前提を2つお伝えします。

1)相手のDrが、患者側の逆提案に耳を貸すタイプかどうか見極めること。
 提案するには相手側の背景そのものを知る必要があるからです。
 これは雑談力から引っ張ってこれる人もいれば、外の人から情報を得て
 できる人もいるでしょう。
 
2)最初からロジックをぶつけても、相手(=Dr)が納得しないことを想定      
  しておくこと。

 つまり、ここが大きなピット・フォール(ロジックの落とし穴)になる。
 逆提案は、通さなければ通らないのが普通であることを忘れて
 しまう人が多い。
 『通すから意義がそこに初めて生まれる』訳です。
 相手(Dr)は、最初から聞く準備が出来ていないのです。
 
 
▓ 患者にありがちな提案以前のミス行動は?2つある。
 
上記の(2)で、自分の意見(逆提案)が通らないと以下のような気持ちと行動に走ります。これは外の診療科でも多いですね。

① 相手(Dr)のせいにして、この医者はダメだ転院だ!とかジャッジ。

② 「環境のせい」でもう、私は歳だからそんなものかな?と年齢因子に
  自分のミスを押し込めて己をジャッジ!、自ら納得させてしまうこと。

▓ 上記のミスの原因はなんだ?

これらは『自分の逆提案が通るだろう!』を前提にしている。
そうした固定化した考えが原因ではないでしょうか?

だから、どうしたらいいかというと・・
原因は、患者である自分の「逆提案の提案力』不足していることに
起因していると自ら認めることです。落ち込む必要はないです。
私は最初にいいました。提案力は技術だから訓練でどうにでもなると。

▓ Drに逆提案をするために
  ペラペラに薄い検索ワードで検索をかけて、答が見つかるのか?

正直できないです。確率の低さになります。
医療従事者と一般の人たちの検索ワードは入れ方は
まるで違うから、出てくる得られる情報も大きく差がでます。

それから、もう一度言わせてください。
『提案は意図して通さないと、絶対に通らない』と知るべきです

そのドクターの感情と背景を知っている人たちに意見を聞くことが
ファースト・タスクになります。
こんなソフト情報がネットに出ているはずはありません。 
現場の診察室でそのDrと感情のやり取りをした患者でないとわからない
生の情報です。うちのクライアントさんにはこういうのを伝えています。
「こう言われた、あなたならば、どう?Drに返す??」と考えさせます。


背景とかはクリニックのHPのドクター紹介もドクターブログにも、書いてないです。また、そのクリニックの患者さんのブログを読み込んでも、自分の行動にうまく落とし込めないと思います。
ビジネスの本を読んで出来た気になる人たちが、多いのと同じです。
何も行動をしないんです。知識だけを得て出来た気になっている。

▓ (患者さんはいう)じゃあお手上げた!でも、どうしたらいいのか?

その道を、そのクリニックの勝手口までを知っている人に、先をあるいている人をコンタクトをしてそのドクター、そのクリニックの生の情報を知る
必要があります。

うちでは、私と一緒にその方たちよりも一歩先を歩いている方たちの
「生きた情報」と「処世術」があります。

私と患者さん自身が納得するまで、逆提案の骨子を組み立てたり
「ああきたら、どうする?」
「こうきたら、どうする?」
「突拍子もなく、こういう数値がでて、思いもしなかったこういう提案が
  Drからきたらどうする?」

自分の治療の戦略会議を、戦地でテントを張って「壁打ち」をします。
自分の考えにまとめる為です。

頭の中でまとまっていないのに
專門のDrを説得して、自分のやりたいことを逆提案なんで出来っこないですから。 頭のいい人ほど、ここでつまずきます。相手(ドクター)の気持ちを無視して、自分の言いたいことを論理的にいいのですが、全く響かない!

自分の目的と手段を明確にするための「壁打ち」


彼女たちは、見た目は女性ですが、中身は男そのものの方が多いです。
男の方がドン引きするくらいのロジカル・Thinkingをしてきます。
職業柄もあるとは思いますが。まさに「武将」です。
負けそうになって・・双方がなっとくする「和議」を迫るのも武将。
ここぞ!といいって雄叫びをあげて、勝ちにいくのも武将です。

武将はどんなに小さくも大きくても、負けた時は代償を支払わねばいけまん。和平交渉で首を切られる使者もいれば、
長い目でみれば有利な交渉をして、自分の城に帰って来れる者もいます。


▓患者さんの声(妊娠出産済み)   
      ➤ 職業:都内IT会社の責任者、 夫&父:医師
[ケーススタディ:失敗してDrへの提案力を身に着けて成功した例]

患者さんアンケートから


「最初のConferenceで採卵やや移植ではホルモン値のコントロールが非常に重要であること。
そのコントロールは、高齢患者になればなるほど個人差が大きいため非常に細かい調整が必要なことを最初のコンサルテーションでそちらから伺い、
そのコンサルテーション準備のために言われたように
過去の自分の治療の経過がわかるログブックを作って色々気が付きました。


以前のクリニックでも、自分なりに医師に質問をしたり確認したりして可能な範囲で調整してもらっていましたが、
しかし、私の専門的な分野外なので、詰めがあまく先生の考えの背景も知ないまま・・内診で質問・確認・調整を求めるだけでは、
私の場合は難しいと改めて認識しました。それで申込みました。

また入会後は
ここでは、カンファ(=Conference)以外「随時電話で相談できる」という点も以前のHPで書かれていていたと思いますが、私もかなり(クリニックから)頻繁にお電話をしてたくさんのことを相談させて頂き
ありがとうございました。


院内での待機中にも、ホルモン値を共有した上で、直後の診察にむけてアドバイスと先生への伝え方もご指導してもらい心強かったです。

クリニックでは、先に採血をしてその後の診察でそれをみせらて、
「こいういう結果なので、次はこうしましょう」とか
「次はどうしましょうとか、どちらが良いですか?」みたいな決断を迫られることが多いので
その際、ぱっと電話をしてアドバイスをいただけるのは、とてもありがたかったです。



タイミングが合わず電話が集中した時、電話が繋がらない時は、LINEや
緊急電話(オフィスの固定の60年前の黒電話)の爆音がなったら、それを最優先すると
おっしゃられたので、たくさん黒電話にもかけました。
おかげ様で、紹介されたクリニックで採卵は2回、移植は1発妊娠という結果になり今までのクリニックで失敗を重ねてきたことが嘘のようでした。
 
体外受精の患者さんは、内診でドクターからジャッジを迫られるケースが多いのです。
だから、御社のサービスを利用させて頂きました。


はじめの電話で、お人柄も感じ取られてよかったです。
でも、私の仕事柄のクセでしょうか?
プロセスをはっきりと見せてくれる人しか信じませんでした。
一緒に、目的地まで夜道を走ってくれる人を探しておりました。
本当にありがとうございました。」


■ 次回は、どういう思考を彼女はしていていったのか?を
  話して行く予定です。予定は未定ではありますが。


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