Lens

君の肩越しに見える街が
とても綺麗な水彩画みたい
頭上流れる雲を見上げ
それでも浮かばない言葉たち

春を吸い込んで喉が痛いや
少し冷えたねくしゃみをしてる
遠くで手を振ってる誰か
優しく楽しそうに写り込んだ

ああ消えないで消えそうな
苦くて淡い色またひとつ無くして
ああ溢れて手に入れた
景色は僕らだけ覚えてる今も

記憶と痛みは失うもので
窓を開けたらモノクロになって
足元転がる石ころ蹴って
ぼんやりわかってる強がりだと

夕暮れ照らす町並みは
人混み歩くほんの少しの切なさ
毎日を繰り返しただけで
アルバムは埃被ってしまった

ああ消せなくて消したくて
甘くて温い淡い色もう冷めている
ああ汚れて輝いた目は
僕らはここで生きてる

青赤緑が混ざり合うように
気まぐれに僕らは傷つけあって
儚く淡く夜に溶けた

ああ消さないで消さないで
優しく柔い淡い色またひとつ増えてく
ああ滲んで色褪せても
僕らは明日を見ている
僕らは今日を見ていた







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