こころのダムが決壊した話①鬱はじめ

こころのダムが決壊したことがあります。

まずはダムができる話。


15歳の時、置かれた立場のために、理想の人生をあきらめました。


といっても、15歳。

深刻に考えすぎていたのです。

・母は妹の教育に専念するから、自分で自分を𠮟咤しなければならない

・先輩と顧問の先生の厳しさに恐怖を感じて文字通り死ぬ気で部活動に取り組んだら、先輩を差し置いてレギュラーになってしまった


だれかにひどいことをされたわけではありません。


一生懸命やろうとして、次のようなことをしました。

・1秒でも勉強に時間を割くためにお風呂を10分で済ませようと家の中を走り回った

・机から逃げないように足をいすに巻き付けた

・同級生と会話しながら脳内で授業の記憶を再生した

・素振りの一本一本に命を込めた

・息が苦しくても腹の底から声を出した

・隣を走る男子より速く走り、力強くまっすぐ打つ

・怖い先生や先輩に稽古をつけてもらった

・休みなく稽古に出た

などなど…


ひとつひとつは前向きな努力で、きっと周りからもそう見えていたのだと思います。

すべて好きでやっていたら良かったのですが、本心は、


・1秒でも勉強に時間を割くためにお風呂を10分で済ませようと家の中を走り回った(11分が限界)

・机から逃げないように足をいすに巻き付けた(筋肉が休まらない)

・同級生と会話しながら脳内で授業の記憶を再生した(混乱する)

・素振りの一本一本に命を込めた(命を削られる感覚があった)

・息が苦しくても腹の底から声を出した(酸欠)

・隣を走る男子より速く走り、まっすぐ力強く打つ(疲労困憊)

・怖い先生や先輩に稽古をつけてもらった(恐怖の増幅)

・休みなく稽古に出た(電車に飛び込みたい)

部活の稽古場が視界に入る度に、隕石が落ちて稽古がなくならないかな…と思っていました。


高校に入学して1週間くらいで、自宅の最寄り駅に着くと涙がこらえきれなくなりました。

駐輪場へ向かう道を歩きながら涙を流す女子高生。

明らかに変です。

しかし、度を越える根性論を課していたわたしは、弱い心を強くしようと、耐え続けることを選びました。


そのうち、頭がおかしくなりました。

・今までなら一度見れば覚えられたはずなのに、5月の新入生歓迎イベントのチラシを何度見ても、開催日時が覚えられない

・教科書を読んでも文字の羅列にしか見えない

・全身の筋力を維持するために全身に力を込めて寝ているため、疲れが蓄積する

・だれもかれもがこわい

・日常的に危険に対して全力で対抗する気でいる


そのうち、すべてどうでもよくなりました。

・気力体力の回復のため、授業は全部寝る

・帰ったら風呂に入って寝る

・学校に行く、竹刀と防具のメンテナンスをする

・動けなくて困るから、ごはんはしっかり食べる

・強化練習や合宿、試合など、行きたくなくても行く


じぶんの意思がゼロの生活。


はやく楽になりたい

と心から望んでいました。




過去を整理し、未来に繋げます。