月と女
月が好きだ。
ひんやりと照らしながら、浄化してくれる。
月光浴と言う言葉もあるけれど、月明かりには本音を出す効果があるらしい。
そうすると本音と建前を使い分けて生きている人間はあまり長く浴びない方がいいのだろう。
その人の本心が剥き出しになるのだから、困ることになるかもしれない。
特に0時を過ぎた月明かりはパワーが強くなり過ぎて危険とも言われているんだよね。
昔大人気だった占い師の細木◯和子さんは、
「女はあまり月を浴びたら行けない。死にたくなるから」と言っていたらしい。
うんうん、わかるよ。
特に女性は「月のもの」のめぐりでひと月の中でもバイオリズムと感情と身体が変化するので、月明かりはネガティブ排出の時期は長く浴びると危険かもしれない。
私は汚い、私は醜い、私は愛されない。
そんな感情を何倍にもするかもしれない。
泣いても泣いても枯れずに死にたくなるんだろう。
気をつけなきゃね。
だけれど逆も然りで、満たされる時期ならば私が好きだ、あなたが好きだ、私は幸せだ、そんな感情も増していく。
いつもは素直になれない人も、月のパワーで愛を語れる時もあるかもしれないね。
特に満月は良くも悪くも人の本性をさらけ出す。
殺人などが増えると言うのも頷ける。
満月で狼男に変身するなんてネタも、男性の粗野、凶暴性、無差別な性欲などが出やすいから生まれた話のように思う。
女性は月のものが終わり2週間以内の月夜の下が最高にエロティックになるかもしれない。
中々そんな風にタイミングははかれないだろうけれどね。
かつてそんな瞬間があったことも思い出す。
そして月明かりが際立つのはしぃんとした闇があるからだ。
闇は怖い、見えない、だけれど最高に美しい。
飲まれるような恐怖とともにどこか安心するのだ。
私の全てを消してくれるから。
そんな中でも同じ目を持った誰かには、月明かりに照らされた私が見えるに違いない。
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