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疑念とグロ渦巻くヒーローアニメ!!インビンシブル〜無敵のヒーロー〜


インビンシブル


というアニメを人に勧められて見た。
Amazonプライムオリジナル作品だ。

海外アニメという括り、で問題無いと思う。
が、作風はアメコミ寄り、というよりアメコミが原作らしく絵柄もディフォルメされたカートゥーンではなく日本アニメに近い。

いや1番近いのはストーリー的にもティーンタイタンズだろうか?

とにもかくにもスーパーヒーローが活躍する、スーパーマンだとかアイアンマンだとかタイバニだとかそういった種類のアクションアニメである。

正直言って自分はアメコミは専門外だ。
唯一見ていたのはカートゥーンネットワークの作品であるティーンタイタンズだけと言っていい。

なのであまり期待していなかったが
めちゃくちゃ面白かった。
アメコミ専門外の自分が面白いと思うのだからアメコミが好きな人間はもっと楽しめるんじゃないかと思う。

この記事の前半では未視聴勢に向けた作品解説を、後半では完走勢に向けたネタバレ感想を綴りたいと思う。

◆インビンシブルあらすじ

主人公はマーク
地球人の母親とビルトラム星人の父親との間に生まれたハーフだ。

ビルトラム星人は発展途上の星に行き守護者として人々の生活を脅かす者を倒す、要するにウルトラマンの様な正義の種族でマークの父であるオムニマンはヒーローチーム、ガーディアンズ・オブ・グローブに所属するスーパーヒーローであり地球最強の戦士だ。

その完全無欠な強さと堂々とした出立は王道中の王道ヒーロー、スーパーマンを想起させる。

この物語は地球人の母と異星人の父の間に生まれ、人間として暮らしてきたにも関わらずビルトラム星人のスーパーパワーに目覚めた少年の戸惑いと葛藤を描いた物語…

ではない。


主人公はビルトラム星人の力に目覚めることを欲しており念願叶ってスーパーパワーを手に入れると父の様なヒーローになるために大張り切りで悪人退治に勤しむ。
葛藤パートが無い故にテンポも良くサクサクと見進められると思う。

そんなマークがスーパーヒーロー、インビンシブルとして覚醒する中、ガーディアンズ・オブ・グローブは何者かの襲撃を受けて壊滅してしまう。
地球1のスーパーヒーローチームが壊滅し迫り来る凶悪なヴィラン達にティーンのヒーロー達が立ち上がる…!!!

といったあらすじを書いてるだけでなんだかアツくなってくるストーリーだ。

ティーンタイタンズの様に若きヒーローの活躍を描くだけでなくインビンシブル(無敵)と名乗りながら名前負けする主人公の成長、ガーディアンズ・オブ・グローブを壊滅させた犯人は誰なのか?何かを隠しているオムニマンの真意は?
と見どころいっぱいの作品で飽きることがない。

注意点を挙げるとすれば暴力、グロ表現が他のアニメの比では無いところだろうか?

ヴィランの一般市民虐殺だけではなくヒーローもヴィランの頭を叩き潰し内臓を飛び散らかしたりとかなりスプラッターな戦闘シーンが多い。
まあ確かにスーパーパワーを持つヒーローが戦ったらこうなるんだろうなぁ…という今まで控えられていたリアリティがインビンシブルで描かれたと考えてもいいのかもしれない。

何を語っても致命的なネタバレを含むので多くは語れないがアメコミ好きなあなたもそうでもないあなたも是非インビンシブルを見て欲しい。

シンプルに面白い。


これより下ネタバレ感想









◆シーズン1感想



ガーディアンズ・オブ・グローブを皆殺しにしたのはオムニマンである。


まあ第一話から頭を叩き潰したり散々グロ描写を連発していたので何を今更と言った感じだが…
何者かに操られていた、だとかそういうわけではなくオムニマン、つまりはビルトラム星人はウルトラマンの様に他の星に降り立ち人々を守る守護者ではなく破壊と侵略を目的としたサイヤ人の様な戦闘種族だったのだ…

オムニマンの活躍は全てヒーローのフリをして地球に馴染み、そして主力戦力を叩き潰し圧倒的な力を見せつけて人々を屈服させる。そういった侵略のシナリオの一環でしかなかった。


この物語はオムニマンが仲間を皆殺しにするところから始まり一体なぜオムニマンがそんなことをしたのか?というミステリー追求が主軸でありその正体は王道アメコミアニメの皮を被った裏切りと疑念の物語だったのだ…


マークの目標は父の様なスーパーヒーローになることだった。
父と肩を並べる。
それが彼の願い。
しかし地球を愛するインビンシブルと侵略者たるオムニマンは当然、衝突する事となる。
物語は父を超える事から父を殺す事へ。

男子は人生最初に出会う同性、そして圧倒的な存在感から父を超えることを目標として生きる。そんな十代の心情とスーパーヒーローと侵略者の闘いを混ぜ込み父殺しというタブーへと繋いだのだ前代未聞の問題作だ…

萌え系魔法少女モノと語りながらその実絶望の物語だったまどか☆マギカの様に王道スーパーヒーローモノに見せかけた欺瞞の物語、それがインビンシブルだ。

王道を行きつつも圧倒的負の展開で視聴者を叩きのめす邪道さを秘めた怪作だ。

地球人としての自分とビルトラム星人としての自分の存在への葛藤とかこういう設定にありがちな描写が無いなんて珍しいなぁなんて呑気に見ていたら最後の最後で侵略者か守護者かを選ばされるというあまりにも惨い出し方をしてきてひっくり返ってしまった。


そしてまた海外アニメ男親マジでクソの法則にまた1人オムニマンというクソ親父が具体例として仲間入りしてしまった…

イヤ本当にもう父親見たらクソ親父だと思えが海外アニメの鉄則である。



ホントに良いところでシーズン1が終わる。
この続きを早く見せろ!!!
といったところで終わってしまう…
シーズン2.シーズン3の製作、配信は決定している様なので期待して待とう!!!


私は遊園地にあるパンダの乗り物と同じなので、お金を入れると動きます。さ、お金を入れてぴんくチャンを動かしてみよう!今度はどんなえげつない動きをするかな??