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2020/06/28 DVD『歴タメLive ~歴史好きのエンターテイナー大集合!~』第1弾+第2弾

すっかり「趣味は鈴木拡樹」と化し、少しずつ拡樹さんの出演している作品を追いかけている。今日観たのは『歴タメLive ~歴史好きのエンターテイナー大集合!~』第1弾(2016)・第2弾(2017)の2本。
このライブイベントは「もっと歴史を知りたくなるシリーズ」という「教科書には載らないような歴史上の出来事を興味深く面白くエンターテインメントとして表現するシリーズ企画」の一つだ。

コンセプトの「教科書には載らないような」というのが肝で、些細なことや伝承の一説などに想像と脚色の余地を見出したコントを、「戦国鍋TV」や「俺の地図帳」といったバラエティ番組に出ていた俳優達がそれぞれ歴史上有名な人物になりきって演じる。先日観た『映画 刀剣乱舞ー継承ー』がシリアスな「if」の物語だとすると、本作は笑いに振り切った「if」の物語。

大いにグダつくところも含め、生の舞台で繰り広げられるコントは、大真面目に馬鹿馬鹿しくて、ザ・ドリフターズのそれを思い出させる。ドリフのあの観客と作る生のコントが子供の時分大好きだったので、それに通ずる本作を実際に劇場で観たかったと思う。(この手のスラップスティックは好みが分かれるところだろうけれど、わたしは大好きです。)

【第1弾】
拡樹さんのメインのコントは「坂本龍馬」。巷間の美談とは異なる下世話でずるい龍馬を拡樹さんは演じる。それを取り繕うところがチャーミング。
その他、宮本武蔵(染谷俊之)と対決する老爺・佐々木小次郎には驚かされた。先日観た朗読劇『緋色の研究』で拡樹さんが老婆を演じたときに、ホームズ役の有澤樟太郎さんから「志村けんさんが演じるおばあさんみたいだ」と指摘されていたのを思い出す。本作でのくたびれた老爺・小次郎もどこか志村的というか、ドリフ的。「生の舞台のコント=ドリフ」というのがどこかにあるのかしら。

【第2弾】
拡樹さん登場のコントの一つは「新撰組」。一番隊隊長・沖田総司を演じる。朝廷も幕府も気にせず人を「なんか流れで」斬ってしまうなどの無茶な振舞いで仲間からも「やべえ奴」と言われる沖田。新撰組でポーズを決めるときにはあの特戦隊だし、攘夷浪士のはんにゃ・金田氏との勝負もただただ馬鹿馬鹿しい。
他では、久保田秀敏氏演じる武田信玄の武田軍を川中島で煽る、上杉兵(寝不足)も悪ふざけが過ぎていて最高だったし、慶喜に振り回される幕臣や、板垣退助も気の毒でおもしろかった。

第1弾・第2弾通して、衒いのない馬鹿馬鹿しさに大いに笑った。とてもおもしろかった。シリアスで美しい拡樹さんも素敵だけれど、大真面目に馬鹿馬鹿しい役を楽しめる様子を見られて素敵だと思った。こういう人が好きです。

コントを見てリセットするなかなかよい休日。




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