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鳴かぬなら・・・どうする?

「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」
「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス」
「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」

戦国時代に終止符を打ち、
見事に天下統一を果たした織田信長

信長の死後、天下を引き継いだ
豊臣秀吉

そして、秀吉の死後、豊臣を討ち滅ぼして
天下泰平の世へと導いた徳川家康

それぞれの性格を端的に表した句として
あまりにも有名な言葉だ。

確かに「性格」を表しているとも言えるが、
それぞれのリーダーシップスタイルを
表している
といった方がしっくり来る
ような気もする。

というのも、
「殺す」
「鳴かせる」
「待つ」

という動詞、つまりは行動を表す言葉
あてがわれているからだ。

ホトトギスを部下であると考えよう。
その部下が「鳴かない」とは、
つまり仕事をしないということだ。

この時、上司としてはどんな行動で
部下を導いてやる必要があるだろうか?

「殺す」のは、パッと聞けば論外に思える。
「金の卵を産むガチョウ」かもしれない
部下を、ちょっと仕事をしなかったから
といっていちいち殺してしまっては、
世の中が成り立たない。

ただ、「殺す」を「会社を辞めさせる」
と解釈すると、これは場合によっては
至極正しい、真っ当なリーダーとしての
あり方
とも考えられる。

仕事をしない者を雇っておく余裕の
ある会社など、基本的にはない

本来すべき仕事をしないのであれば、
無理やりにでも辞めてもらうのが
リーダーの務めであろう。

秀吉の「鳴かせる」は、上司としての
権限を用いて、無理強いするような
イメージとなる。
これは、リーダーとしてどうだろうか。

勿論、上司としての仕事を全うする
ことは重要。
部下が動かないなら、なんとしても
動くよう実力行使に出るというのも
また必要なのかもしれない。

しかし、権威を振りかざして、半ば
無理矢理鳴かせることに成功したと
しても、陰でコソコソとサボるような
部下が育ってしまう懸念
を感じるのは、
決して私だけではあるまい。

家康の「待つ」はどうか。
性善説に立って、部下が自ら動き出す
まで我慢するイメージ。
一般的には、これが最も妥当性が高い
ように見られがちと思われる。

しかしながら、待てど暮らせど
部下が仕事をしない状態が続いても
ずっと待ち続ける、なんてことは
上司の怠慢
だ。

自ら動ける、優れた部下を持ったなら、
「待つ」ことをデフォルトにするのが
正しい選択肢だろうが、自ら動けない
部下であったなら、他の方法で部下に
仕事をしてもらわねばならない

結局のところ、部下がどのような
状況にあるか
を踏まえて、
彼らがしっかり仕事をする方へと
導く最適なアプローチ
を考え、
実行するのが上司の責務である。

そう考えると、信長、秀吉、家康、
それぞれ一長一短があり、
どれか一つを理想的アプローチと
するのは無理がありそうだ。

それを踏まえつつ、できる限り
一つの句で理想的なスタイルを語る
ならばどうするか。
いくつか詠んでみよう。

「鳴かぬなら 話を聴こう ホトトギス」

まずは部下の心を開くことが大切。
そんな信念を持つリーダーだったら、
こんな感じではなかろうか。

「鳴かぬなら エサをあげよう ホトトギス」

これも、まずは部下の心を開くことに
注力
するパターン。
腹が減っては戦は出来ぬとばかり、
まずはエサをやって懐柔する作戦。

「鳴かぬなら 私が鳴こう ホトトギス」

そして、これは自らが手本を示す
パターンだ。
「リーダーかくあるべし」と言って
良いのではなかろうか。

他にも色々バリエーションを作る
ことが出来るものと思われる。

もし興に乗ったら、頭の体操がてら、
コメント欄にあなたにとっての
「理想のリーダー像」を詠んだ
一句を投稿していただけると有り難い。
是非、ご参加をお待ちしている。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。