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料理の鉄人の心意気

一世を風靡した『料理の鉄人』には、
魅力的なシェフが沢山登場して
いらっしゃいましたよね。

その中でも、やはり初代「和の鉄人」
道場六三郎みちば ろくさぶろうさん
の強さ、凄さが
特に印象に残っています。

「銀座ろくさん亭」のオーナーで
いらっしゃる料理人・道場さんが、
愛読している月刊『致知』10月号で、
プロ野球のソフトバンクホークス会長
でいらっしゃる王貞治さんと対談
されていました。

その記事の最初の方に、
マーケティングの観点からみて
「そうそう、その通り!」と強く感じた
部分
があったので、ご紹介をさせて
ください。

道場さんは、今は厨房には立って
いないそうなのですが、店の献立を
替えるときは必ずチェックをする
そうです。

「道場の料理に小細工なし」
というモットーがあるようで、
「心動く料理=生きた料理」
仕上げるには、小細工をしている
ようではダメ
だとのこと。

小細工というのは、要は
「うまく見せよう」
という下心
に基づいて盛り付けを
するようなことを指しています。

道場さんの言葉を、以下に引用
させてください。

うまく見せようという欲に走り過ぎると、どうしても料理自体が嫌らしく下品になるんです。だから、見せようとする心よりもお客さんに喜んでもらおうという心が大事じゃないでしょうか。

『致知』2024年10月号 62頁

ここでいう「小細工」というのは、
結局のところ、自分がよく見られたい
という、ある意味「不純」な動機
言えそうです。

道場さんがそこで異を唱えるのは、
自分の「我欲」に走るのではなく、
あくまでも主役はお客様であり、
そういう「純粋」な動機でもって
料理に取り組むことが大切なのだと
いうことでしょう。

この話は、マーケティングの本質的な
部分
に通じると思うのですよね。

お客様の「欲」を満たすことが
マーケティングの目的
であるところ、
自分の「欲」から出た「小細工」の
要素
があると、本来の目的を達成する
上で色々と支障が出る
わけです。

お客さんの喜ぶ笑顔を見ることが僕の生きがいです。

同上

そう言い切る道場さんの境地に
達するのは、そう簡単なことでは
ありませんが、そう言い切れる
ような仕事ぶりを目指していきたい
ものですね。

そして、マーケターであろうと
なかろうと、誰もがそんな心意気で
仕事をする世界を目指したい、
そんなことも感じた次第です。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。