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恋人の聖地プロジェクト

中央自動車道の諏訪湖サービスエリア
休憩をとった際に、こんなプレートを
見つけた。
きっと過去にも見かけているに違いない
のだが、今となっては全く記憶の外に
追いやられていた。

この「恋人の聖地」なるプレートは、
一体何なのだろうか?

気になったので、改めてGoogle先生に
頼ってみたところ、何と国も関与する
大きなプロジェクトであることを発見。

ひょっとしたら、思いのほか有名な
プロジェクトで、知っている人の方が
多いのかも・・・恥ずかしながら、
全くもって記憶から引っ張り出せない
のだが、2006年から始まっている。
NPO法人地域活性化支援センターが
主導し、観光庁やJTBが後援する
という
なかなかのスケール。

サイトにある説明を色々読んでみて、
段々と状況が分かってきた。
地域活性化や、少子化を食い止めると
いう政策目的
を達成するために、
魅力的な観光資源を持っている地域を
「恋人の聖地」認定して、より一層の
来訪者増加、特にカップルによる来訪を
狙ったもののようだ。

2021年9月1日現在、恋人の聖地プロジェクトは、全国137ヶ所の恋人の聖地、62ヶ所の恋人の聖地サテライト、海外4ヶ所の恋人の聖地と連携して展開しています。

約200か所にも及ぶ、聖地並びにサテライトの
認定実績があるというから、旅行が好きな人の
間では、認知度が結構高いのかもしれない。
モンサンミッシェルなど、海外の「聖地」とも
連携するなど、観光庁が絡んでいるだけあって
それなりにスケールも大きい。

しかし、である。
このプロジェクトは、目的を達成するための
手段として、適切なのであろうか?

上記ページにある趣旨、問題意識等、
極めて立派であるし、地域が活性化し、
少子化が食い止められることは、将来の
日本にとって望ましい姿であることに
何の異論もない。

しかし、地域活性化と少子化対策という
目的を達成するために、「恋人の聖地」
という銘板(プレート)を設置した
ところで、恋人たちが「映える!」と
ばかりに写真を撮りまくるだろうか?
否、だろう。

他方で、プロポーズの言葉コンテストや、
恋人の聖地フォトコンテストのような
企画は、そこまで悪くはないと思われる。
前者は、2021年で第15回を迎えたようで、
賞品もなかなか豪華。
JTBが旅行券を気前よく出しているほか、
各「聖地」がPR目的で特産品等を拠出
している様子がうかがえる。

私のように、既に「恋」からすっかり
縁遠くなった人間には、なかなか
情報が入ってこないだけなのかも
しれないが、このプロジェクト自体が
大きな話題を呼んでいるという話は
残念ながら聞いたことがない。
上記のコンテストも、悪くないとは書いた
ものの、費用対効果を考えると決して
褒められた内容にはなっていないに
違いないはず。

批判だけして対案を示さないのは、
フェアではないものの、そんなに簡単に
提案をひねり出せるものでもない。
ターゲットとなっている若い男女の
方々に、しっかりとメッセージが伝わり、
多少なりとも少子化対策が実を結んだり、
観光地が活性化する
ためには、
何をしていくべきだろうか。
期日のない宿題として頭に放り込み、
何か良いアイデアがひらめかないか
しばらくの間考えてみたい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。