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お隣韓国のコンビニ事情

出張で韓国に来ており、
これから日本へ戻るところです。
細かいことは書けませんが、
今回の出張では市場を色々と視察して、
学びを今後のビジネスに生かすのが
目的でした。

その視察の中で、韓国のコンビニ店舗も
複数じっくり見てきたのですが、
日本とは異なるコンビニ事情をかい
つまんでご紹介できればと思います。

まず基本情報として、韓国のお国事情を、
日本のそれと比較しつつおさらい
して
おきましょう。
正確性よりもスピード優先で、
ざっくりとした数字で失礼します。

人口は約5,000万人
日本の1億2,000万人強と比べて
4割程度となっています。
そのうち、1,000万人はソウル市
住んでいるとのことで、
東京23区とほぼ同じ人口なのですね。
面積は東京23区の方が3倍か4倍程度
あるはずなので、かなり過密化が
激しい
と言えます。
実際、交通渋滞が慢性的で、
東京よりも時間が読めないのは
間違いありません。

そんな韓国におけるコンビニは、
トップ3企業がしのぎを削っています。

店舗数を一番多く持っているのは、「GS24」という名前のチェーン。
ほとんど同数なのが、
「CU」という名前のチェーン。
なんと、いずれのチェーンも
17,000店舗を超えているのです。
三番手が、冒頭に写真を掲げた、
皆さんおなじみ「7 Eleven」で、
15,000店弱
全てのコンビニを足し上げると
56,000店以上もあるとのこと。

この数字がどれだけおかしいか、
分かりますでしょうか?
日本の人口の4割程度しかいない韓国で、
コンビニの数が日本とほぼ同じ
だけ
あるのです!
メチャクチャ過密状態なのですね。
ちょっと歩けばお分かりになる通り、
東京のコンビニだって相当過密状態です。
それを大幅に超える勢いの過密さなの
ですから、どれだけ韓国でコンビニが
愛されているのか想像がつくというもの。

恐らくは、世帯(家族)の構成の変化が、
コンビニの隆盛を後押し
しているの
でしょう。
現状韓国では、単身世帯が35%、
2人世帯が30%、3人以上が35%、
というような感じの分布のようでした。
つまり、大半は2人以下、
わざわざ大きなスーパーに行くよりは
コンビニで十分ことが足りる

考える人が多いのかもしれません。

日本では、スーパーマーケットが
十分に存在感を放っており、
食品を買い求めるお客様が
日常使いしています。
また、イオンが「まいばすけっと」
いうコンビニとスーパーの合いの子の
ような業態を展開したり、
マルエツが「マルエツプチ」という
業態を都市部で展開するなど、
スーパーとコンビニの間にもかなり
幅広いバリエーションがありますよね。

この点、韓国では
「ハイパーマーケット」と呼ばれる、
日本でいうところの「イトーヨーカドー」
「イオンスタイル」のような
「GMS」と呼ばれる業態はあるものの、
「ライフ」とか「サミット」のような
「スーパー」はほぼない様子でした。

ソウル以外の都市や、田舎の方へ行くと、
状況が違っている可能性はありますが、
やはり都市の過密化や単身/2人世帯の
増加といったライフスタイルの変化に、
小売が適応してきた結果
なのでしょう。

韓国の出生率は、今や1を大幅に割って、
0.7台
だとも聞きました。
日本も減ったことが大騒ぎになっている
とはいえ、1.2はあります。
もっと増やしてほしいところではある
ものの、韓国に比べたら大分マシだと
いうことが分かりました。
だからいいとか悪いとかいうレベルの
話ではありませんが、韓国も大変だなぁ
ということを理解できた次第。

こういった、人口統計等を含む
ファンダメンタルな数字が、
経済のあらゆるところに大なり小なり
影響を与えていく
ダイナミズムを
実感できたのは、一つの収穫でした。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。