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事業領域や強みを相互補完する

長距離ランの後には、
たんぱく質を多く含むザバスの
ドリンクを飲んだり、
あるいはポカリスウェットの
ようなスポーツドリンクを飲んで、
渇きをいやすことが多い。

先日、20キロほど走った後に立ち
寄ったセブンイレブンの店頭で、
「FANCL×KIRIN」
というロゴが目立つところに
印字されたパッケージを発見。
ついつられて、「Daily AMINO」
という商品を購入してみた。

すっかり忘れていたのだが、
ファンケルとキリンは、2年ほど前に
資本業務提携
をしていたのである。
創業者の池森さんの決断で、
ご自身の株をキリンに譲り渡し、
キリンが33%の株を所有して、
ファンケルを持分法適用会社にして
いたのだ。

この記事にある通り、
事業領域や強みの部分で、
お互いを補完し合っていく

算段である。

今回購入した商品は、4月6日に
発売されたばかり。
こちらのニュースリリースにある
通り、FANCL×KIRINのコラボ商品
としては第2弾
だとのこと。
第1弾を見逃していたようで、
調べてみたら、昨年の10月に、
こちらの商品を発売開始していた。

キリンビバレッジとファンケルでは、
特に異なるのが流通チャネル
だろう。
キリンは、スーパーやコンビニなど、
既存のマス向けチャネルで強い。
他方、ファンケルは、ブランド力を
テコにこれまで様々なチャネルに
展開はしているものの、依然として
主力は通販と独自店舗網である。
昨年度の決算資料を見ると、これら
二つのチャネルでおよそ7割を占めて
いる。

商品自体も、ファンケルは化粧品と
健康食品が主力で、かぶる部分が
少ない。

お互いに相乗効果を生み出す相手と
して、「相思相愛」
となったのも
よく分かる話だ。

2019年8月の発表から1年後に第1弾
の商品発表、そして10月発売。
その半年後に第2弾を発表して、
4月から発売。
ということで、協業も計画通り、
順調な様子がうかがえる。

新商品を4月と10月に出すのは、
とても一般的な話。
「棚割り」と呼ばれる、どんな
商品を店頭に並べるかの組み合わせ
を決めるのが、一般的には年に2回
なのだ。
「春棚」と呼ばれるのが4月から9月。
「秋棚」と呼ばれるのが10月から3月。
結構な労力をかけて、最も売上や利益
が上がりやすいであろう組み合わせを
検討する。

スーパーやドラッグストアでは、
概ねこの年2回のペースで良いのだが、
コンビニに関してはそうはいかない。
特に食品や飲料は、売れ行きが悪いと
数週間でカット
されてしまうことも
あるという。
非常に厳しい世界である。

この「FANCL×KIRIN」がどの程度の
売れ行きを示すのか、厳しい競争を
勝ち抜いてコンビニでも売場スペース
を継続的に確保できるのか、とても
興味深いところである。




己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。