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クロスメディアマーケティング

昨日、TVCMに関するネタを書いた。

以前、といっても昭和の頃にまで
さかのぼらなければならないかも
しれないが、TVCMの効果には、
それはもう絶大なるものがあった。

大量生産、大量消費が世の流れと
なった高度成長期以降、
マス広告の筆頭としてTVCMが
躍り出て、その圧倒的な地位を
ずっと維持してきた。

平成に入り、インターネットが俄然
存在感を増してきて、TVの存在感は
日に日に薄れつつある。
TVがついていても、誰も画面を見て
いないことはザラ、「ながら視聴」
が当たり前
というメディアになって
いるのが昨今の状況。

だからこそ、TVだけで考えることは
あきらめ、どうやって他のメディア
との相乗効果を生み出すか、TVを
きっかけにしつつ他のメディアへと
橋渡しできるようにするかが重要
となっている。

その先鞭をつけたうちの一つが、
懐かしのライフカードのCM。
オダギリジョーが、究極の選択を
迫られ、「オレどうすんの?!」
と言った後にすかさず
「つづきはWebで」。
ストーリーの続きを観たくて、
みんなWebへと誘導される仕掛け

である。

こうやって、複数のメディアを活用し、
相乗効果を見込んでアプローチする
手法
のことを、クロスメディア広告、
クロスメディアマーケティングなどと
呼ぶ。

今朝の新聞広告で、クロスメディア
を正に実践している事例を見かけた。

全面に巨大なQRコード。
これだけ巨大なものはお目にかかる
ことがない。
思わず、スマホをかざしてリンク先を
確認したくなる。

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QRが巨大なので、スマホのカメラで
認識させるのに、結構距離をとって
構えなければならない。
リンク先を認識し、そこへ飛ぶ。
そのサイトがこちら。

スマホを新聞から30㎝以上離すように
するべく、この巨大なQRコードを
設計したのだろう。
「目のために これくらい 離れましょう。」
というメッセージと、「30センチ以上」
注釈がある。

ロート製薬は、言わずと知れた目薬の
大手。
目薬の商品を前面に押し出すのでは
なく、目を大切にしましょうという
メッセージを、「目の愛護デー」と
いうきっかけに乗じて打ち出し、
クロスメディアでユニークな企画を
仕掛けてきたわけである。

新聞広告の方を、よーく見ると、
実はQRコードの中に、
「今日は目の愛護デーだから・・・」
というメッセージが含まれている。
間違い探しのようで面白いし、
気付いた人にはこの広告が何を
アピールしようとしているかの
ヒントにもなっている。

また、下の方には広告主である
ロート製薬の企業キャッチコピー、
「目薬はロート」を配置。
更に、右下につつましやかに
「念のために」
という言葉と共に、通常サイズの
QRコードも添えられていた。

細かなところまでよく練られた
広告だと感心させられた。


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