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一流建築家の頭の中身

ドラッカー学会@糸島にて拝聴
(私はオンライン参加でした)
した内容から得た学びを紹介して
今日で4日目となります。

これで一旦区切りとするつもりの
本日は、最後の鼎談企画を除くと
「酉」となる、内藤廣さんによる
【建築の未来マネジメント】
の内容を少し紹介させてください。

今回のドラッカー学会の大会は、
九州大学伊都キャンパスにある
椎木しいき講堂で行われました。
その講堂の設計者こそが内藤さんであり、
「第27回福岡県美しいまちづくり建築賞」
に輝いた名建築です。

内藤さんの手掛けた建築は、
数々の賞に輝いており

そのラインナップの中に
以前ここでも紹介したことのある
赤坂の虎屋本店が含まれていて
とても驚きました。

虎屋本店は、木の良さ、温もりを
上手に活かしたつくり
になって
いましたが、椎木講堂の方も正に
同じDNAを持っている感じ
写真から伝わってきます。

そんな内藤さんがお話しくださった
ことを、仮に一言で表すとしたら、

恒常性バイアスを破れ!

ということに尽きるでしょう。

「恒常性バイアス」は、
「正常性バイアス」と呼ぶことも多い
心理学用語で、
「自分だけは大丈夫」とか、
「大ごとにはならないはず」
「この程度はよくあること」

といった具合に、正常の範囲内にあると
思い込もうとする心理的な傾向
のことを
指します。

最近話題の「南海トラフ」に触れ、
GDP2年分に相当する国富を失う
試算
が出ているものの、多くの人が
「恒常性バイアス」に囚われており、
しっかり備えるべきだということを
強く訴えられていました。

土木こそが、「社会基盤」として
国を支えているのであり、そんな
「社会基盤」が失われる危機感
強く感じていらっしゃる様子に、
自分自身「恒常性バイアス」に強く
毒されていることを実感
した次第です。


また、どうやって優れたアイデアを
得ることができるのか?
という
質問をよくされるそうなのですが、
その答えとして、以下にある言葉を
引き合いに出されるそうです。

「アイデアは視界の外からやって来る」

発想の奇抜さで有名な作家の安部公房
語っていた内容だとのことですが、
とにかく色々な物事に興味や関心を
持って、自分の常識や日常の世界から
飛び出していくことが重要
なのだと
理解しました。


訥々とした口調で、若干聞き取り
づらいところもありましたが、
74歳とは思えないシャープな切れ味
内藤さん。

幅広いテリトリーをカバーする建築は面白い!

とおっしゃっていて、ご自身が
生涯をかけて携わって来た建築の
世界に対する大いなる愛を感じました。

世の中の最も新しい技術は、
まず航空機産業で使われるそうです。

それが10年くらい経つと、
自動車産業で使われる
ようになります。

更に10年経って、ようやく
建築の世界で使われる
ようになるのだ、
そんなことも教わりました。

今航空機産業で最先端の技術として
使われているものが、20年後の
「建築の未来」をつくることになる
わけですね。


以上、とりとめのない書きぶりに
なってしまいましたが、悪しからず。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。