見出し画像

Stop, Hold, Close

これまでの人生で、
学んできたことは山ほどあるが、
それらがどれだけ頭の中に
定着しているかと問われると、
心もとない。

インターネット、
クラウド、
こういったものが世の中に登場
してきたことで、
記憶力の重要性は相対的には
低くなった
かもしれない。
とはいえ、そもそも記憶力が弱いと、
インターネットやクラウドを活用
すること自体難儀する
だろう。

ということで、記憶力はやはり
大切、常に鍛え続ける意識を持つ
ことで、しっかりレベルを維持
したいものである。

こんなことを書いたのは、
タイトルに書いた
「Stop, Hold, Close」という
言葉がすっかり頭から抜け落ちて
いたことをつい最近思い出した
からだ。

これは、ショッパーマーケティング
の鉄則、基本的なルール、あるいは
ガイドとして、よく使われている
ものである。

Stop(ストップ):歩行者を売場に立ち止まらせる
Hold(ホールド):そこに足を引き止めさせる
Close(クローズ):購入する意思決定へと導く

店頭を飾るディスプレイや、
実際に販売している商品の
パッケージ。
これらのデザインを考える上で、
この3つの要素を踏まえた設計を
行うことが必要
だということだ。

ブランディングが非常にうまく
行っていて、常に指名買いされる
強固なブランドであれば、
そこまで考える必要はないのかも
しれない。
しかし、そんな恵まれたブランド
資産を持っているのはごくわずか。
ほとんどの商品は、売場の中に
埋もれてしまうのが常
である。

そこで、何とかして目立つ。
お客様の目に留まる。
気を引く、目を引く、惹きつける。
そういう要素を盛り込む工夫が
必要になる、というのが「Stop」

である。

止まってくれたはいいが、
ただ派手なだけ、
ただ目立っていただけ、
ただ主張が強いだけ、
それだとお客様はすぐに立ち
去られてしまう。
そこで、止まった後に、その場に
居続けるだけの内容を伴わせる
工夫が必要になる、というのが
「Hold」
ということになる。

ふむふむ、なるほど、へーっ、
という具合に、うまいこと
引き止めておくことに成功した
として、その後に眺めていた商品を
レジに持って行ってもらう、その
最後のアクションが必要だ。
それなしに、商品を棚に戻して
お客様がどこかへ消えていって
しまっては、工夫は水の泡。
そこで、お客様の背中をトンッと
押して差し上げる、最後の一押し
すなわち「Close」が必要
となる。

店頭ディスプレイの典型例としては、
「POP*」と俗に言われる販促ボード、
パネルの類とか、ボックス型の什器、
吊り下げ型の什器などが挙げられる。

*Point Of Purchase(購入する地点、
場所)の略。

また、パッケージの方では、やはり
ただのパッケージだけだと「Stop」
の力が弱くなりがちなので、その
力をより高めるためにキラキラと
光るステッカーを貼付したり、
セレブを起用してその顔写真で
「Stop」力を高めたり、といった
工夫を行うところが多い。

久々に思い出したこの
「Stop, Hold, Close」の三拍子。
こうして反芻しながら書き出すことで、
記憶の定着力が上がり、必要な時に、
必要な場面で、パッと思い出す確率が
確実に上がった
、はずである。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。