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商売のネタを考えるのに遠慮はいらない

『うんこ漢字ドリル』が流行ったのは、
皆さんの記憶に新しいところだろう。

最初は確か漢字ドリルだけだったが、
色々な教科にあっという間に広がって、
今や『うんこドリルシリーズ』という
名前が付いている。

きっと発売前の出版社内では、
「うんこ」なんて名前をつけるのは
不謹慎だ!とか、イメージ悪すぎる!
とか、そんなの非常識だ!という類の
意見も多かっただろう。
それでも企画が通り、いざ売ってみたら
あっという間に大ベストセラーである。

ドリルが、消費者・購入者にとって、
どのような価値を持つのか。
言い換えると、なぜ消費者・購入者は
ドリルを買い求めるのか。
それは、当然ながら、それを使う子どもを
漢字とか計算といった勉強に習熟させる
ため
であろう。

その目的を満たすならば、漢字ドリルは
既存の形状にこだわる必要はない。

内容、見せ方、書かせ方、サイズ、紙質、
色合い、販売ルート・・・
何を変えても構わない。

「うんこ」という、子どもたちがつい
ニヤッとしてしまう対象をネタにする
ことで、ついつい先を争ってドリルを
解き進めてしまうという構造を作り、

子どもたちが自然と「習熟」するという
価値を作った
慧眼には脱帽である。

商売を考える上で、「うんこ」を活用
してはいけないというルールはない。
禁じ手のように感じるかもしれないが、
そんなことはない。
一般的に無価値と思われているだけ、
あるいはニオイや衛生上の観点から
むしろ有害と思われがちなだけである。

実際、人や動物の糞便は、化学肥料が
出て来る前までは、田んぼや畑に肥料と
して漉き込む用途で、ごく普通に取引
されていた。

最近では、人の糞を他の人の腸に移植
することで、腸内細菌を安全に移植し、
腸内環境を正常化する
という療法がある
そうで、そのために糞便をそれなりの
価格で買い取ってくれるという。

これは直接商売ということではないが、
糞だからといって無価値とか有害だと
決めつける考え方は危うい
ということを
教えてくれる。

更にユニークな事例として、自分の
おならを売る女性
というのが、
アメリカに実在する。
しかも、おならの販売で既に9万ドル、
日本円で約1000万円も稼いだ
という
から恐れ入る。

一体どんな人が買うのだろうか・・・
正直言って、この商品を10万円出して
買う気は、私には全く起こらないが、
少なくとも100人前後の人が買い、
あっという間に売り切れて、次の
「生産」を待っているというのだ。

人が何に価値を置くか、実に多様だ。
意外なものが、意外な形で、意外な人に
売れていくかもしれない。
こんなの売れないんじゃないか?
などと考えず、遠慮せずに色々な
アイデアを考え、練り上げて、まずは
トライしてみるという姿勢が、益々
求められてきている
ように思う。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。