見出し画像

演じる側と観る側の距離の近さ

いわゆる「小劇場」演劇というものが
ある。
下北沢とか、吉祥寺とか、学生の多い
井の頭線沿いに劇場が多く存在していた
ように思う。
そこでは、様々な劇団が夜な夜な熱心に
興行し、これまた熱量の高い観客が
熱心に観劇していた。

80年代にブームとしてメディアに
取り上げられ、野田秀樹や鴻上尚史
などが活躍。
90年代にはまた新しい動きがあり、
三谷幸喜や平田オリザ、松尾スズキ
といった、TVや映画で今もバリバリ
活躍している世代が才能を開花させて
いった。

私自身は、90年代初頭に大学時代を
過ごし、数回ほどそんな小劇場に
足を運んだものの、ドハマりするには
至らず。
とはいえ、ハマる気持ちは何となく
理解できる。
ハマってしまう最大の理由、それは
「演じる側と観る側の距離の近さ」
に他ならない。

昨日、東京は北の外れ、北区王子の
イベント会場で実施された「DAF」
は、四半期に1度の頻度で開催される
エンタメライブセミナー
私がこのイベントにハマっている
理由は、正にこの「距離の近さ」に
あると言っていいだろう。
今回は24回目の開催ということで、
「DAF24」という名称。

Drink:飲める
Academy:学べる
Festival:騒げる

こんなハイブリッド型イベントを
考案した西澤一浩氏がMCを務め、
毎回15名前後の一流の「講師」たちが
「10分」という限られた時間を使い、
熱いトークで魅せる。


過去に参加した「DAF」の紹介を、
こちらのnoteでも既に何度もアップ
しているので、興味が湧いたら是非
覗いてみて欲しい。

ここ最近のDAFでは、15~16名の
講師が毎回登壇していたのだが、
昨日は13名。
ギュッと絞り込んだ。
その分、進行に余裕が生まれる。

演じる側と観る側とが、互いに
コミュニケーションを取る機会を
増やすための、あえての絞り込み
だったのだろう。

貧乏性だと、登壇者が13名よりも
14、15、16名、といった具合に
多い方がお得じゃないか!
そんな考えも頭をよぎる。
しかし、昨日のステージは、
13名で丁度良い塩梅。
どこまで計算し尽くされたもの
だったのかは分からない。
だが、進行のスピード、演者の
パフォーマンス、休憩時間、
全てが上手くカチッとハマって、
イベントをトータルで見たときに
絶妙なるバランスが取れていた。


どの登壇者も、中身の濃い、
圧巻のパフォーマンス。
10分で伝えるべきことを伝える
ために、メッセージを絞り込み、
磨き抜き、ビシッと伝えていた。
しかも、それぞれのキャラや
物語性をしっかりと乗せて。


昨今流行りの言葉に「DX」がある。
これは、デジタル・トランス
フォーメーションの略。
デジタルの力を借りて、人々の
暮らしをより良いものへと変革
していく、そんな概念。

今回私は、同じ「DX」でも、
ダフ・トランスフォーメーション
を見せてもらったのだと思って
いる。
7年、24回を数えてなお、最適な
カタチを模索して、自らを変革
し続けている「DAF」。
今に満足しない、その在り方に
深く共感する。





己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。