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味も大事、自己PRも大事

健康診断で、肝臓の数値が悪化した
のがもう6年ほど前。
4ヶ月の断酒の後、数字がある程度
回復したので、その後は多くて週に
3回までの飲酒を守っている。

この断酒の際、みるみる体脂肪率が
落ちた。
アルコールが体内で糖に分解されて
体内に蓄積されていたことが、
数値を以て如実に表れたというわけ。

この前後で、炭水化物ダイエットにも
興味が向き、いわゆる「粉もの」を
食べ過ぎないように意識するように
なった。
これまた、体脂肪率の増減に、結構
影響があるのだ。

そんなわけで、外食する際にはつい
麺類を選ぶことが多かったところ、
その回数は激減。
愛して止まないラーメンもその対象。
ここ数年は、週に1回まで、という
制限を自らに課している。

そんな制限を課す分、食べる場合は
折角なので美味しいところだけを
選ぶようになった。
中途半端なところには行かない。
自分の大切な「週に1食」を、
満足のいくものにするために、
信頼のおける口コミを頼りに
お店を厳選する。

JR京浜東北線の王子駅。
かつて最寄り駅として利用していた
このエリアに、美味しいラーメン屋が
なぜか増えている。
理由はよく分からないが、
事実は事実。
3ヶ月ほど前に訪問した、
「中華そば屋 伊藤」
も、最寄り駅は王子である。

ここと同じ位、気になっていたお店に
先日遂に訪問が叶った。
北区役所の並び、王子神社からほど近い
場所にある、「キング製麺」である。

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こちらは、食べログの百名店2020に
選出
されている、新進気鋭のお店。
しかも、この記事を書いている時点で
評価が3.92という驚きの高さ。

11時開店のこちらのお店。
最初の回転が終わる頃に行けば
さほど並ばずに入れるのでは?
という皮算用で赴いたのだが、
王子神社あたりから既に行列が
見えて、読みが外れたかも・・
と自分の甘さを反省。

ただ、近付くにつれ、行列が二つ
あることが判明。
手前の行列は、別のお店(蕎麦屋)の
ものと分かり、行列の長さは想定内に
収まっていた。
よかったよかった。

外の行列で待つこと10~15分。
店内の券売機で、
「ちょっとずつワンタン麺 白だし」
1,100円也を選ぶ。

こちらは、スープのベースが、
「白だし」と「山椒」の2種類から
選べる。
分類としてはどちらも塩ラーメン
ということになるのだろう。
初訪問ゆえ、基本のレシピらしき
「白だし」を選択することに。

その上で、ただのラーメンも勿論
あるのだが、冒頭写真の暖簾に
#でアピールしているのが分かる通り、
オススメのワンタンを外すわけには
いかない。

#肉ワンタン
#お肉ぎっしり
#海老ワンタン
#ぷりっぷり

こんなことを書かれていたら、
選ばない手はない。
そこで「全部入り」「ちょっとずつ」
を選ぶことになるのだが、
今回は「ちょっとずつ」にしてみた。

まだ新しい感じの、清潔感ある店内で
椅子に座って待つこと10分弱。
美しく盛り付けされた一杯が、
目の前に供される。

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スープは、煮干しの風味。
「中華そば屋 伊藤」のような、
濃い煮干しではないが、
しっかりと風味が出ている。
個人的には塩分が濃すぎる感じ、
とはいえ、上品で滋味深い、
さすがの味付け。

麺は中太、コシのあるちぢれ麺で、
スープとの相性もバッチリ。
驚きはないが、高いレベルで基本に
忠実な印象を受ける。

そしてワンタン。
ウリなだけのことはある。
肉ワンタンは、中のお肉の存在感が
通常では見られないレベル。
海老ワンタンも、「ぷりぷり」の
食感が確かに魅力的である。

もも肉と思われるチャーシューも、
しっかりとした存在感を放つ。
半熟卵も、なるとも、
具材はどれもこれも非常に丁寧な
仕事がしてある印象で、
単独のパーツパーツが非常に
レベルが高い。

その上で、全体としてのまとまり、
完成度も高い、食べログ高得点も
肯ける一杯であった。

と、これだけ褒めておきながら
言うのもなんだが、
最近のラーメン屋さんは、
どこもレベルが極めて高く、
この「キング製麺」がそこまで
ずば抜けているのか?
と言われると、正直なところ
よく分からない。

実は、この「キング製麺」は、
ミシュランのビブグルマン掲載店
でもあるのだが、水原裕満さんと
いう方が開業した3番目のお店。

そして、他の2店舗も同様に、
ビブグルマン掲載店ということで、
既に見事な実績を出している
グループであることを、
口コミを眺めて知った次第。
現在は4店舗目もオープンしている。

そういった口コミが、食べログの
ようなサイトを通じて、
あるいはリアルな友人・知り合い
同士のやり取りを通じて、
あるいは上記のニュースサイトの
ようなメディアを通じて、
着実に広がっていくことで、
常日頃から行列が絶えない素地が
出来上がっていったのだろうなぁ、
そんな推測をしている。

商品が素晴らしいだけではダメ。
自己PRだけ上手でもダメ。
素晴らしい商品をコツコツと
改善し続けながら、
お客様やメディアへの働きかけを
通じて地道に自己PRし続ける。
両者のバランスを、高いレベルで
両立している
からこその、
人気なのだろう。




己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。