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行動を「最適化」する

「ルーティン」と言うと、
すぐに思い浮かぶのは、
大リーグで活躍したイチロー
バッターボックスに入った際に
繰り返すあの一連の動作だ。
あの、独特の動きを、必ず行う
ことによって、自分のベストな
状態を引き出す。

イチローは、バッターボックス
以外でも、頑なに「ルーティン」を
守る
ことで知られている。
彼にとっての「本番」は、
何といっても公式試合だろう。
その公式試合の開始時刻から
さかのぼって、
就寝/起床時間や食事の時間等、
全てきっちり決まっていたという。

カレーばかり食べていたという話も
有名である。
実際は色々な変遷があったようだが、
彼の意図は、美味しい、不味いといった
不確定要素を取り除くことで、
「ノーストレス」
な状態を目指す
ことだったようだ。
約5年半前のこちらの記事に詳しい。

「これさえ守っていれば絶好調!」
というルーティンを確立できることは、
何かしら目的、目標を持つ者にとっては
非常に有益であり、有効だ。
そんな「ベストルーティン」を、
選りすぐってまとめ上げた本が
こちらである。

著者の樺沢紫苑さんは、精神科医。
しかし、本業よりもベストセラー作家
としての顔の方が有名かもしれない。
とにかくものすごい量のインプットと
アウトプットを日々こなし、
著書は累計180万部を突破していると
いうから恐れ入る。

Amazonの著者紹介から引用する。

1965年札幌生まれ。1991年札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、東京にて樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通じてメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、累計60万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。

アウトプットすることを前提に
インプットする
ことを推奨されて
いるが、これは大変理に適った
考え方である。

目的なく本を読んでも、
「いいこと書いてあったな」
で終わるのがオチ。
読書日記にまとめるとか、
必ず行動に反映させるとか、
本を読んだ結果として何かしらの
アウトプットを必ず伴うことを
自らに課す
ことで、
読む際の脳のスタンバイ度合いが
全く異なる。

樺沢さんの今回の本は、これまでに
アウトプットされてきた様々な知識、
ノウハウ、テクニックの集大成

ような位置づけらしい。

前半はイラストで、極めて簡潔に、
「これさえやっておけば大丈夫!」
というベストルーティンを示し、
後半でそのルーティンの背景、理屈、
裏付けを解説
してくれる。

Kindleで購入したが、前半のイラスト
部分と、後半の解説部分を、必要に
応じて行ったり来たりしやすいように
リンクが張られている。
「辞書」的な使用を想定していることが
分かり、確かに使いやすい。
「こういう時はどうするんだったっけ?」
というときに、サッとこの本にアクセス
して、必要な情報を取り出しやすいのだ。

内容のネタバレはここでは省くが、
医者ゆえにエビデンス(証拠)を疎かに
しない
姿勢を貫いている。
だからといって、エビデンスでガチガチに
しないと認めない、というような頭の固い
感じは微塵もなく、非常にバランスの
取れた考え方
をする人だなぁという印象を
持った。

自分の日々の行動を見直し、
ここにあるルーティンを徐々に
取り入れていけば、
現状荒れた生活をしている人ほど、
あっという間に大きな改善効果が
見込めるだろう。

私も、まだ取り入れていなかった
ものを順次取り入れるべく
目論み中である。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。