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ビジネスにおける「破壊的な変化」は、いつ訪れるかわからない

先日、マルイにお勤めの先輩から色々
話を聞いたときのネタの中から、
今日も一つ取り上げたい。

私がまだ若い頃は、
「駅の近くのマルイ」
というコピーが全盛だった。
若者向けのファッションで圧倒的に
勝ち組だった頃のマルイ。
新宿にしても渋谷や池袋にしても、
駅から徒歩5分圏内に店舗を構えて
おり、「駅の近く」というのを強み
に据えて問題ない時代だった。

マルイは「百貨店」業態である。
百貨店というと、三越や伊勢丹、
高島屋、鉄道系で東急や小田急、
京王、西武に東武、松坂屋に松屋、
あとは地方都市に存在する昔ながら
の老舗等が挙げられるだろうか。
こういった老舗百貨店たちは、
鉄道系は例外として、必ずしも駅の
近くに建ってなかったりする。
だからこそ、
「駅の近くのマルイ」
のコピーは十分成り立つことが
できたのだと理解している。

いわゆるステーションモールの
台頭によって、こうした図式が
完全にひっくり返ってしまった。
私鉄系の百貨店が隆盛を極めて
いたものの、旧国鉄は駅で商売を
するという方向に舵を切ることは
なく、JRとして民営化された後に
ようやく商売を始めた。
そして、駅という場所の価値に
目覚め、ルミネやアトレといった
今をときめく駅至近のモールを
あれよあれよと成長させてきて
今に至るのだ。

こういう環境変化が、先日こちら
に書かせて頂いた記事のような
マルイのアクションにつながる
背景事情だということを確認した。

わざわざ「ショールーミング」して
もらうような店舗を、新宿マルイの
1階に誘致したという「快挙」という
か、「暴挙」というか、そんな割り
切りの裏には、ゲームのルールを変え
て行かない限り生き残れない!
そんな切実な思いがあったのである。

コロナで180度ひっくり返った!
そんな思いをしている業界、企業、
ブランドは数多いだろう。
そこで従来のやり方にしがみついて
いても、先は見えない。
ゲームのルールが変わってしまう前に
自分でゲームのルールを変えてしまう
ことができれば、あるいは自分自身が
ゲームのルールを作ってしまえば、
そんな苦労をする必要もなくなる。

言うのは簡単だが、実際にやるのは
とてつもなく難しい。
難しいけれども、やらなければ結局
いつかほかの誰かにゲームのルールを
更新されてしまうのは確実。
自分が携わっているビジネスに、
いつ破壊的危機が訪れるか分から
ない、そういう意識を常日頃から
頭の中に持っておくことがマスト
なのだ。

先日も、今のマーケットにおける
「Disruptive change」
(破壊的な変化)
は何か?
という質問を投げかけられて、
あれやこれやと議論をしたばかり。
そういう機会を意図的に持ち、
変化をリードしていくような
存在であるよう努めたい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。