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適齢期って言われると ②

できる女と思われたい私と、一緒に仕事をし始めた同期のKさん。

同期だから話がしやすいのもあるけど、ちょっと頼りないところが…さあ、この先、どうなるのでしょうか。

同期の居心地の良さ

日系の生命保険会社で事務部門に配属されると、男性社員といえば部長や課長くらいしか実際はいないんです。

ホント、女性の職場というか。

リーダーも女性、先輩も後輩も、一緒に働いている契約社員やパートの方も、そして同じビルで働いている関連会社の担当の方も、みーんな女性です。

そんな環境の中で働いていたので、男性社員に会おうものなら…ちょっと期待してしまっていました笑

だって、20代の頃なんて、絶対に20代のうちに結婚するものだと思っていたし、この会社の社員であれば両親も許してくれるかな…なんて思っていたし。

結構、営業の男性の先輩はカッコイイ人も多かったので、ちょっと期待していたのかも。

週一でミーティングするようになったシステム部の方も男性の方もいたけど、この会社の社員ではなく、システム会社の方で皆さん結婚されていたので、期待をすることもなく。

だから、仕事上とはいえ、Kさんを紹介された時にはちょっとは期待をしていたんです。

それまで、同期入社の男性社員と知り合いになったことがなかったので、Kさんがはじめてでした。

でも顔的に私の好みではなかったので、恋愛的感情を持つこともなく、お友達感覚で仕事の相談に乗ってもらったりしていたんです。

Kさんはシステム部出身なのに、そこまでシステムに詳しくはなかったんだけど、システム部の人に提案する時には、こういう風にするといいかもとかアドバイスをくれることもあって、期待していなかっただけに、ありがたく思った時もありました。

この大事な時に声がでない!

ある時、週一のシステム部とのミーティングの時に提案したい案件がありました。

どうしても提案したかったんです。私。

私が担当している業務で使用しているシステム帳票の表示内容を変更してほしくて…

どうにかならないものかと、まずKさんに聞いてみました。

システム関連の変更願や新しいシステムの提案案件など、システム部には順番待ちになっている案件がたくさんあって、私のような提案案件を持ち込んでも、「はい、すぐにやりますよ」なんていうことはなく、「システム変更ではなく、他の方法でなんとかやってもらえませんかね。」と断られることも多かったのです。

でも、どうしても、なるべく早く変更してもらいたかったし、どうにかこうにかしても、断られることなく、なるべく早く変更してほしかったんです。

相談にのってくれたKさんですが、私が書いた提案書に「ここを直した方がわかりやすいよ」とか「こういう風に言った方がいいよ」とか、予想外に良いアドバイスをしてくれました。

そのアドバイスを参考に、提案書を作りなおしたり、システム部の方をどうやったら説得できるか…など私なりに頑張って準備していたんです。

週一のシステム部とのミーティングがやってきました。

その日の朝、起きてみると…声がでない。

その日の一週間前から風邪をひき、のどがすごく痛かったので、病院へ行って薬をもらっていました。

お医者さんに声を出さないようにと言われていたのに、仕事上やっぱり声出しますよね?

そうしたら、声帯がやられてしまったのか、全くもって声が出なくなってしまったんです。

ガラガラ声ではなく、本当に声がでない。

人と話したい時にはノートに文字を書いて伝えるしかありません。

でも…でも…今日がミーティングの日なのに。

ミーティングの時間になり、会議室へ行ってみると、Kさんはいませんでした。

こういう時にいてほしかった…と思いつつ、事前に作っておいた提案書と、自分が伝えたかったことをまとめた資料をつけて、システム部の方とのミーティングにのぞみました。

声がでないことをお詫びしつつ、ノートに文字を書いて一生懸命伝えました。

ミーティングの終わりに、システム部の方が「pinacoさんの提案、事務の方の効率が良くなるなら、やらないと怒られちゃいますよね?だったら、変更しましょう。次回のミーティングまでに、スケジュールをお伝えしますね。」と。

えー!!!ホントですか???ヤッター!!!!

声には出せなかったんですが、全身でその喜びを表現してしまいました笑

その時、Kさんの顔がすぐに思い浮かびました。

「Kさんにこの喜びを伝えたい。ありがとうって伝えたい!」と。

すぐに自分の席に戻り、Kさんに「この前の提案書、通ったよ!」とメールをしました。

一緒に戦った同志みたいな気持ちでいっぱいだったのです。

次回は…

Kさんのお陰でシステム部へ提案が通った私。頼りないなあと思っていたKさんへの印象が少しずつ変わりつつありました。

Kさんへの印象がどういう風に変わっていったのか…それは次回のおたのしみです。ではまた!



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