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TMR編集室日誌22.06.01|禅僧と過ごした初夏の一日

Podcast「Temple Morning Radio(略称TMR)」の編集・配信を担当する遠藤卓也がお届けする、仏教文化・お経のフィールド録音等に関するエッセイ

一昨日はたまたま、過去のTMRゲスト二人と続けて再会しました。しかもお二人とも曹洞宗という偶然。

西麻布に生まれ育った禅僧と

表参道駅から骨董通りを通って、永平寺別院の長谷寺を横目に少し歩くと、目指す大安寺があります。

出迎えてくれたのは、2021年11月にTMRご出演の久松彰彦(しょうげん)さん。

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強い日差しの中歩いてきたこともあり、すぐに出してくれた冷たい麦茶がとてもおいしい。まさに、初夏というかんじの日。
数ヶ月ぶりに大安寺を訪ねたのは、彰彦さんにインタビューをするためでした。

港区にあるSHIBAURA HOUSEさんが、同じく港区にあるオランダ大使館や地域の団体や個人と協働して「nl/minato」というプロジェクトを進めています。僕は縁あって、今年はじまったリサーチに関わらせてもらうことになり、港区のお寺とおつなぎする役割を担っています。
今回は西麻布のお寺の子として育った、彰彦さんにインタビューをお願いすることに。

インタビューは彰彦さんがお寺で開催している「デスカフェ」についての質問から、お寺の場づくりの話題へ。他の場にはないお寺ならではの特徴として「死について思い馳せられる場」としての可能性に気づき、デスカフェを開催し始めたそう。

死別に限らず喪失や孤独などの様々な苦の中にある人たちは、誰もが然るべき支援の仕組みを頼れるわけではありません。頼り先や頼り方がわからなかったり、単純に情報が行き届いていないことだってあるでしょう。
だからこそ、似た境遇の人とおしゃべりできたり、思いを言語化する機会があるってだけで、ちょっと助かる人はたくさんいるように思います。
その繋ぎ役としての場を設けてくれているお寺は各地にあるのです。
例えば、葛飾区 浄土宗 香念寺さんはじめ、各地のお寺で開かれている「介護者カフェ」も話題になりました。

彰彦さんの幼少期の港区での思い出についても聴くことができました。
TMRでは「ドラクエやFFばかりやってた」「布団にもぐってゲームボーイしてた」とか、子供の頃のゲーマーぶりをお話しされていましたが(笑)、そんな彰彦少年がゲームを買いに行ってたお店のこととか、よく遊んでいた公園の話とか。お寺で幼少期の思い出を聴くのって、なんだかいい。

2時間たっぷりお付き合いいただき、大満足でお寺を出ると西陽が眩しくも爽やかな風が心地良い。彰彦さんから教えてもらった、根津美術館のほうを通る少し緑の多い道を通って駅へと戻りました。

豊橋からやって来た禅僧と

次にお会いしたのは、たまたま東京へ用があり前日に「会えます?」と連絡をくれた、愛知県豊橋市の小原泰明(たいめい)さん。
泰明さんは未来の住職塾の第1期に参加してくれてから、かれこれ10年来の仲。同い年で音楽好きという趣味もあうので、会えば話は尽きません。

2015年に一度ご実家のお寺、西光寺にお参りさせていただいたこともありますが、今回はなぜか僕の実家のある町でお会いすることになり不思議な感じ。

2015年の泰明さん

2021年4月にTMRに出演してくれた際には「ポルトガル語を学ぶ理由」というエピソードがとても素敵で心に残ったけど、まだ学び初めてはいないって!笑

たくさんおしゃべりした後、次はまた豊橋か名古屋近辺での再会を約束して別れました。

しかしこうやって、少しずつみんなとの再会がはじまってきたことが嬉しい。東京に来られる方はぜひご連絡を!そして僕も各地のお寺へ行きます!!

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