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本家の後継 ・番外編 パンツの話

急に昔の変な記憶を思い出す時が有ります。

ちょっと恥ずかしかった話など。

自分が思っているほど、他の人は何とも思っていないことだったのかもしれませんけどね。


今回の話は、自分自身の人生を振り返って、パンツのちょっと笑える思い出の話です。


パンツと言えば、今は下にはく洋服のことですが、私が子供の頃は間違いなく下にはく下着のことでした。

女の子のパンツは、今のようなピタッとしたものではなく、少し伸縮性のある綿生地で、ウエスト部分と太もも部分にゴムが通してある形をしていました。

このゴムですが、だんだん伸びてくると、当然のように下にさがってきます。時々上にあげてもすぐにまた落ちてくるんですよね。

家で直して貰えば良いのですが、家にゴム紐がなかったりして、すぐに直してもらえないことも有りました。

それからゴムは洗ってすぐは硬いんですけど、履いて時間とともに伸びてズリ落ちてくるので、すぐには気がつかない。気がつくのが親のいない時だったりするので、いつまで経ってもゴムを取り替えてもらわないで、学校で保険の先生に直してもらうなんてこともありました。

でも、毎回そんな訳にはいきませんから、ゴムが切れてしまうことも。

太もも側のゴムがまだ機能しているうちは、完全に下に落ちないのでまだセーフ。

ズボンを履いている日も、股のところで止まってくれるのでセーフです。

(どちらも、気持ちは悪いですけど。)

体育があって着替えをする時には、体操ズボンを脱ぐ時に一緒に脱げてきたりして、一瞬丸出しに!・・・超・恥ずかしかったのを覚えています。


デザインが同じなので、姉のパンツを間違って履いてしまった日も、ずるずると落ちてくるので、ゴムが切れた時と同じ現象に見舞われ、ソワソワとした落ち着きのない1日を過ごすことになります。

こちらの場合は、太もものゴムも緩いというのが付いてきますから、スカートの時には特に、自分のパンツのゴムの時よりも明らかに不利です。

落ちてくるパンツをとるのか、誰にも悟られないようにノーパンになるのかを迫られます。


男の子のパンツは、伸縮性のない平織の生地でウエスト部分にだけゴムの通してある、いわゆるトランクス形でした。

平織というのは硬くてシワになりやすい特徴があって、半ズボンを履いている時に体育座りとかすると、隙間から中が丸見えになってしまいます。

ある時に、近所の男の子と遊んでいて、しゃがんでいるその子をふと見ると、その子の半ズボンの中に茶色のコロコロしたウンチを漏らしているのが見えました。

私は、その男の子をからかいましたが、実は違ったんです。

私は女の中で育っていましたから、そのコロコロしたウンチと思ったものが体の一部だと認識ができませんでした。

だって、後ろをむいて立ちションしているところしか見たことがなかったんですから。


私が子供の頃、田舎では夏の暑い日には下着姿の大人が普通にその辺にいました。おばあちゃんとかもシミーズ姿で外で涼んでいました。

子供ももちろん、同じようなものでした。

とは言え、場面が違えば子供といえども恥ずかしいという感情は持ち合わせているものです。


そんな私の思い出に

花火を見に連れて行ってもらった時のことが、鮮明に思い出されます。

親戚の家に遊びに行って、夜には打ち上げ花火を見に行くことになっていたのに、昼に洋服のまま水遊びをしてしまい、ビショビショになった洋服が乾きません。

周りに、私と同年代の子供がいなかったので、親戚のおばさんが洋服の代わりに、探して持ってきてくれました。

一つは素敵な腰に巻くエプロン、もう一つ出してくれた方はぶかぶかの大人のズボン。

私はもちろん、花柄でフリルのついた方を選びました。

紐を結ぶと、クルリとお尻を包んでくれました。

(ギリギリでしたけど。)

子供の浅知恵のことですから、ぶかぶかのズボンよりエプロンの方がいいと思ったんですね。

大人は、

「夜だし、子供だし、まあ良いか」

と言ってそのまま花火見物のポイントまで耕運機にリヤカーを取り付け、年寄りと小さい子を乗せて出発したのです。

花火見物の場所は原っぱのような場所で、知らない人もたくさん見にきていました。夕暮れの風が、涼しく吹いていました。

すると、風でエプロンがなびくのでパンツが丸見えに。

後ろが丸見えは恥ずかしいからと、まき終わりを前にすれば何とかなるかと考え、前に直して見たけど今度は前が開く。

それでは横にしたらどうかと横にずらして見ても、巻く長さが変わるわけではないので結局風が吹くと、どの向きに変えてもエプロンがパンツを隠してくれることは有りませんでした。

一緒に来ていた従兄弟からも「パンツ丸出しだー」とからかわれて、結局は恥ずかしくて花火を楽しむことが出来ませんでした。

普段は、水着がわりに肌着のまま子供達で遊んでいるのに、いざ他の人が普段着で、自分だけ下着が見えていると子供といえど羞恥心が湧くものなんですね。


大人になって都会に住むよになって、時代もあるのか、最近は下着姿で外にいる大人を見なくなりました。

当時は下着すらファッションの一つだったのかな?とか思ったりしています。

これを読んでくださっている方にとっては別に、面白くはなかったかもしれませんけど、私にとっては恥ずかしかったパンツにまつわる思い出でした。


本家の後継を、お読みいただきありがとうございます。

続きは、また次回に。




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