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季節の訪れを、いちいち大切に喜びたい


今日がどんな日なのかというと、九月の予定を確認し始めるぐらいに八月が終わるぎりぎり八月な月曜日で、何かに、どこかに、焦りを感じたりする数日間…のうちの一日で。


朝、家を出る母の後ろを何気なくついて行ってみたところ、その開いた扉から鼻の奥と心を「おやっ」と刺激する何かが流れ込んできた。それで母のあとから思わず飛び出しますよね、「待って、なんか秋の匂いがするんだけど!」って。そしたらやっぱり、扉の外に秋の空気が。。。!

感じとった空気感を吸い込もうと必死で鼻の穴を膨らませた。これでもかと、ムフ〜〜っと。そしてムヒ〜〜ッと取り込む。トトロみたいに。トトロは口も大きく開けますが、私は目と鼻だけムフ〜〜と開きました。「ね〜」と言いながら振り返った母が微笑んでました。秋生まれらしい、涼やかな感じで。
意図せずに良い感じの変顔をかましたようです。やった。私はそのまま家の中へ引っ込みました。


思い返してみると、昨日から少し涼しかったかもしれません。昨日のいつ、どんなタイミングで話したのか思い出せないけれど、母は秋のことを「私たちの季節だ」と言いました。2人とも秋に生まれ、秋が好きだから。なんだか素敵な言い方で、ほわっと嬉しくなりました。
母らしい表現の仕方だな、とも思いました。目に力を宿らせながらこういうことを言う感じ、私の目にも力がこもる。

そしてこれを書いている今も、窓から、鼻から入ってくる空気が相変わらず心地よく、今日は良い日です。妹に馬鹿にされてもプチンっと言い返さないくらいには心に余裕がある。
午前中窓を開けた時に(たぶん目の前の高い木で)セミが鳴いてて、至近距離のセミは流石に辛いと窓を閉めたけれど、気づいたら蝉の声が聞こえなくて、今、とても静かな夕方。
朝にはその日の心の華やぎを予感させてくれて、夕方には涼しさの中にさりげなく甘さを忍ばせてくるあの感じ…たまらん。夏が嫌な暑さになる頃から密かに(あるいは人によっては盛大に)待ち望んで、いざ来たときに涼やかな空気がこんなにもありがたいものかとしみじみと喜びたいなこれからも

今年の夏も暑かったね


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