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戦争の話を子どもとするときに

ウクライナの戦争のニュース。子どもにどう話していいのか?聞かれたらどう答えたらいいのか。日本ではまたこの視点が少ないように思います。BBCニュースの子供版Newsroundでも子どもへのメッセージがあったり、今日もNBCニュースで精神科医が質問に答えたりしていました。子供への影響について危惧している保護者の方も多いと思います。下にポイントをまとめてみました。
それについてまとまっているのが下のサイトです。

1番上のBBCのはおすすめです子供向けになってます。


大人が子どもに見せるときに注意するべき点です。
一方、子どもが自分自身で気をつけるポイントはこちらです。お子さんが読んでわかるように書きました。でも、小さなお子さんの場合は、説明しながら読んであげると良いでしょう。

TVを観せない方がいいの?

答えはNO!でもときにはYES!

ニュースから遠ざけることだけでは子どもを守りきれません。24h子どものやっていることを監視できないからです。学校で聞いてくるかもしれないし、たまたまシーンを見てしまう可能性もあるのです。

また、ニュースを観せない!というスタイルを親が取ることで、思わぬ事態になることもあります。たまたま観てしまったことに罪悪感を感じてしまい、不安になったことを親に伝えられなくなるからです。自分が悪いことしてしまったから、助けてと言えなくなってしまうのです。

でも、なるべく暴力的なシーンから避けることは大事なことです。トラウマティックな映像もあります。子どもの心にはまだ抵抗力がついていないため、恐怖心を強く植え付けてしまう可能性もあります。世界情勢が心配でニュース観ることも大事ですが、暴力的なシーンは子どもに与える影響は大きいので、ときにはニュースを消しましょう。


戦争のことについて聞かれたらどうすればいい?

子どもの年齢に合わせて対応を変えましょう

小さい子どもの場合はできるだけテレビを一緒に観ましょう。子どもは好奇心が強いのでたくさん聞いてくると思います。その年齢に合わせて答えましょう。例えば小さい子どもの場合は、「国と国が喧嘩しちゃったんだね」でもOKです。大きい子どもにはきちんと話し合う必要もあるでしょう。子どもの年齢によっては、戦争の意味を理解せずに状況だけ知っているということがありえます。年齢に応じて、場合によっては曖昧なままでも良いでしょう。あくまでも大人の意見を押し付けることは避けて。なるべくオープンクエスチョンで、どう思った?と聞いてみると色々話してくれると思います。状況をうまく説明できないことも多いので、何を思ってもいいことも伝えてみましょう。すぐに答えてくれないときには、また次の日に聞いてみましょう。


1番大事なことは?

安心感を与えること

大事なポイントは、「あなたは安全である」ことを伝えることです。戦争はいつも起こることではないこと。ここでは起きていないこと。逃げられる手段があること。そして、今は非常事態であることを伝えることです。そして、「何かあったら私があなたを守る」と伝えてください。

ときに子どもは戦争ごっこをしてしまうこともあるかもしれません。また、戦争の絵を描くこともあります。それを観て周りの大人は心配になることがあります。でも、これを止めることはあまり良いことではありません。自然発生的にこれらの活動をするのは、その子どもが感情を表して自分の中で考えを整理している状態なのです。なので、おとなの側がそれをみて不安になるからという理由でやめさせることはしないほうがいいと言われています。しかし、エスカレートするようだったら、別の話題を提供する、気を逸らせるなどをして止めてあげてください。逆に、あえてやらせることは良くありません。今の時点で専門家がいない場所で戦争ごっこをさせる、戦争の絵を描かせることは意味がないことです。

それから、言ってしまいがちですが、何の理由も伝えずただ「怖がらないで」とは言わないようにしましょう。「怖がらないで」と言われると、そう言われたから「怖い!」と言えなくなってしまう子どももいます。「怖いよね、そうだよね。大丈夫だよ。また怖くなったら言ってね」と伝えましょう。怖いという感情を口に出させて、大丈夫だよと伝えることが大事です。

離別経験のある子どもやトラウマを経験したことのある子どもの場合、大人が自分を安全な状況を作ってくれるのかどうかを確かめるために特殊な行動をとることがあります。この大人は自分を守ってくれる人なのか確かめる試し行動というものです。どうしたらいいのかわからない場合は、専門家のアドバイスをかりましょう。

普段の生活はどうすればいいのか?

いつも通りの生活をしましょう。

子どもは子どもらしくしていていい。普段の生活をしましょう。周りの大人がニュースを消して、普段通りの生活をすることを見せること。時には、思いっきり外で楽しむ。大人が楽しむ姿を見せることこれが1番の安心感につながります。
戦争についてアクションを起こしたいと思ったらそれも良いこと。サポートしてあげてください。

最後に

子どもは、悪い出来事は自分が悪いことをしてしまったからだと思ってしまったり、優しくすることは良いこととだけども、やりすぎてしまったりすることがあります。えっ?そんなことを思っていたの?と感動することもあるのですが、災害のときやこうした問題が起きているときにはマイナスに働くこともあります。

大人もニュースをみて余裕が持てなくなることもあるでしょうが、守ることができるのは大人で、大人しかいません。目の前の子どもを守れるのはあなたです。大人は大人で悩んで、子どもには写さない。移さない。子どもはあくまでも子どもで守られるべき存在です。

あなた自身もストレスを抱えていると思います。子どもを支えて、日々のストレスもあり、そして今は春休み。学校が休みなこともあってさらに忙しいと思います。決して無理をしないでくださいね。

どうか大人が不安で仕方のない時には、大人は色々行動できるので行動しましょう。カウンセリングへのハードルは高いかもしれないですが、やってみるとそんなことないですよ。ぜひ、どうしても自分で対処できない時にはドアを叩いて見てください。どこかで私の仕事仲間(臨床心理士)がお待ちしております。

学校にはスクールカウンセラーもいます。そちらも活用してみてください。

https://www.savechildren.or.jp/sp/news/index.php?d=3849
https://edition.cnn.com/2022/03/02/health/kids-anxiety-ukraine-wellness/index.html

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