見出し画像

渡米前にやったことリスト

渡米前の数週間はやることが多く、日々バタバタしていました。自分は社内で1人目の米国転籍だったため、社内にノウハウもなく、自力でいろいろ調べたり知人に聞いたりしながらやるべきことを整理していきました。

おかげでナレッジが結構たまったので、渡米前にやったことや、こういうことを事前に知っておきたかった!ということをまとめておこうと思います。

参考までに、自分の転籍先はカリフォルニアのサニーベールで、滞在期間は現時点では未定(ビザの有効期限は最長5年)です。

手続き関連

1. 海外転出届

渡米日の2週間前から、役所で海外転出の届出ができるようになります。これにより住民票は除票になり、マイナンバーも返納になります。

家族で渡米する方は、このタイミングで戸籍謄本をもらっておくことをおすすめします。渡米後に家族のSSN申請の際に必要になることがあります。

また、渡米後も国民年金に任意加入できるので、継続する方は役所に行ったついでに手続きをするとよいでしょう。ただし、国民年金からすでに脱退していなければ手続きを進めることができないので、日本法人の退職後(厚生年金脱退後)に手続きをする必要があります。自分は日本法人の退職が渡米より後だったので、日本で手続きをすることができませんでした。

2. 税金支払い、納税管理人の届出

税金関連の手続きは、住民税(役所)国税(税務署)で大きく2つに分かれます。納税管理人なども、必要に応じて別々に立てる必要があります。

住民税は、通常は渡米までに今年度分の残税金を一括で支払います。給与から天引きされている方は、日本での最後の給与のタイミングで一括徴収されるので、特に自分で手続きをする必要はありません。自分で住民税を納付している方は、役所で残税金を一括で支払います。渡米までに一括で支払えない場合は納税管理人を立て、今後の納付を代理してもらう必要があります。

国税に関しては、本業以外の収入があるなどで今年度分の確定申告をする必要がある場合は、納税管理人を立てる必要があります。そして、確定申告の際に代理で書類を税務署に提出してもらう必要があります。納税管理人に特に資格等は必要なく、親族に依頼する場合も多いようです。

3. 生命保険やクレジットカード等の住所変更

生命保険や日本のクレジットカードを渡米後も継続契約する場合は、登録住所を変更しておきましょう。自分はすべて実家の住所に変更しました。

住所変更系の手続きは、オンラインで完結せず手続き書類を送ってもらう必要があることが多いため、余裕を持って進めることをおすすめします。

また、e転居で郵便物の転送も設定しておきましょう。1年間は郵便物を登録住所宛に転送してくれます。これも自分は実家の住所に設定しました。

4. 銀行口座、証券口座から出金、口座閉鎖

銀行口座や証券口座の中には、日本非居住者が保有することができないものもあります。各銀行・証券会社の規約を確認し、そのような口座に関しては解約したり、非居住者口座に変更したりしておきましょう。

また、海外転出後は原則として、日本の証券口座で資産を保有することはできなくなるので、売却しておく必要があります。

5. 免許証の更新、国際免許証の取得

アメリカの多くの州では、国際免許証を持っていたとしても、移住の場合は一定期間以内(カリフォルニアだと10日以内)に同州の運転免許証を取り直す必要があります。なので国際免許証の必要性は低いですが、切り替えるまでに運転する可能性もあるので、念のため取得しておきました。

国際免許証の有効期限は発行日から1年です。ただし、運転免許証の有効期限が1年未満の場合は運転免許証と同時に期限が切れるので、事前に運転免許証を更新してから国際免許証を取得することをおすすめします。

運転免許証は基本的には更新期間にハガキを持って行って手続きしますが、パスポートを持っていき海外転出を証明することで、更新期間前でも手続きをすることができます。ただし、その場合は有効期限が通常より短く設定されます。自分の場合は5年→4年に短縮されました。

また、無事故無違反証明書を持っていると米国で自動車保険が安くなるらしく、運転免許証更新のタイミングで取得しました。希望すると英語でも発行してもらえるので、日本語と英語それぞれで発行してもらいましょう。

6. 家、ライフライン、住宅保険の解約

渡米が決まったら、家や水道、ガス、電気、住宅保険等の解約を伝えましょう。特に家の解約は2ヶ月前通知であることが多いので、余裕を持って伝えた方がよいでしょう。

とはいえ、2ヶ月前だとビザがスケジュール通りに取得できるかなど不確定な要素も多く、言うは易く行うは難しです。自分の場合はビザが取得できた日(渡米の3週間前)に直ちに大家さんに解約を伝えましたが、その日から2ヶ月後に解約となり、退去後も1ヶ月間家賃が発生することになりました。

7. Webサービスのサブスクリプション解約

日本で利用していて、渡米後は利用しないWebサービスのサブスクリプションは解約しておきましょう。例えばAmazonは日本と米国で異なるアカウントを作成する必要があるため、日本のPrimeは解約する必要があります。

8. SIMの切り替え

渡米後も日本の電話番号を保持したい場合、povoへの変更をおすすめします。povoだと180日ごとにトッピング(2022年10月現在で最安220円)を購入することで契約し続けられるので、日本の電話番号を年間440円程度で維持できることになります。自分はIIJ mioからpovoへ乗り換えました。

以前は楽天モバイルが0円で契約できたのでそちらで電話番号を維持する人が多かったようですが、0円期間の終了にともない、現在はpovoがベストな選択肢となっています。

9. 現地の銀行口座開設

現地の銀行口座を開設するには原則SSNが必要ですが、例外としてユニオンバンクはSSNなしで日本から口座開設することができます。自分は日本で口座開設してから渡米しました。

これが可能であった背景として、ユニオンバンクがMUFGの子会社だったことがありました。ただ、2021年9月に売却されたこともあり、今後もこのサービスが継続されるかは不透明です(2022年10月現在は口座開設可能)。

10. 現地のクレジットカード申し込み

渡米直後は米国でのクレジットヒストリーがないため、たいていのクレジットカードは審査に通りません。なので最初は、クレジットヒストリーがなくても作成できるカードを作成する必要があります。

クレジットヒストリーがなくても作成できるものとして、ANA CARD USAJAL USA CARDがあります。自分はANA CARD USAを日本で申込んでから渡米しました。申込みはできますが、日本でカードを受け取ることはできないので、渡米後に住所を伝えて送付してもらう必要があります。

また、Amexは日本のクレジットヒストリーをTransferすることができ、米国でもクレジットカードを比較的容易に作成することができます。

11. Wise(旧TransferWise)デビットカード作成

日本から米国に送金するには、手数料の安いWiseがおすすめです。ユニオンバンクの口座開設後、口座維持のためにまとまったお金を口座に振り込む必要がありましたが、Wiseで送金しました。また、デビットカードを作成することもでき、米国内でのドル決済もできます。

引っ越し関連

12. 引越し業者依頼、荷造り

渡米が決まったら引越し業者を決めましょう。自分は妻と2人での引越しでしたが、家具などはすべて処分して最小限の荷物のみ送ることにしたので、ヤマトの単身プランのレギュラーコース(14箱)にしました。サニーベールまでで19万円でした。

13. 大型ごみ処分

大型ごみの処分は時間がかかるのではやめに始めましょう。状態のよいものはまずはメルカリに出すことをおすすめします。大型のものでもよく売れますし、ヤマトが集荷時に梱包もしてくれるので処分の手間が省けます。ソファやテレビはメルカリで売りました。

妻はジモティーを使って、安く(または無料)でいろいろなものを譲っていました。捨てるよりは誰かに貰ってもらえる方がうれしいですし、粗大ゴミ処分のお金や手間も省けます。自分は使ったことがないのですが、ほとんどのものがすぐに貰い手が見つかっているようでした。

また、加湿器や炊飯器は役所にある小型家電リサイクルボックスに持って行きました。どうしても売ったりリサイクルしたりできないもののみ、最終日に粗大ゴミとして出しました。

14. 航空券、渡米直後の仮住まいの手配

渡米日が決まり次第、航空券を手配しましょう。自分はハワイアン航空の関空→ホノルル→サンノゼのフライトで行くことになりました。ホノルルでのトランジットが丸1日あったため、ハワイをプチ満喫することができました。

ちなみに成田→サンノゼだと、ZIPAIRが最安だと思われます。キャンペーン期間は片道25,000円と破格の値段です。2022年12月から就航するようです。

また、海外赴任(駐在)の場合だと家が手配されていることが多いと思いますが、転籍の場合だと、渡米後に自分で家探しする必要があります。家が見つかるまでの間の仮住まいを手配しておきましょう。自分はAirBnBとホテルを計1ヶ月程度確保してから渡米しました。

15. 現地の不動産に問い合わせ

現地での家探し自体は渡米後におこなうことが多いと思いますが、現地の不動産に事前にコンタクトしておくと、渡米後スムーズに家探しを始められます。自分は渡米の翌々日に1日内見ツアーに行きました。

自分の場合、米国での家探しの勝手が分からなかったため、日系の不動産経由で家を探しました。家の契約だけでなく電気やインターネットの手続きなども肩代わりしてくれました。仲介手数料は余分にかかりますが、見知らぬ地で自力で生活立ち上げをするのにかかる時間やストレスを考えると、手数料分の価値は十分あるように思います。

16. 現地のプリペイドSIM購入

現地のSIMを契約するまでの間に使うプリペイドSIMを購入しておきましょう。SSNのオフィスに電話したりと、最初から電話する機会はあるので、事前に用意しておくのがおすすめです。自分は30日分のSIMを購入しました。

身体関連

17. 健康診断や歯科検診に行っておく

健康診断や歯科検診に行き、治療すべき場所があれば日本にいるうちに治療しておきましょう。美容室など、見知らぬ土地でいい場所を見つけるのに時間がかかるようなものも、日本で済ませておくことをおすすめします。

また、自分は眼鏡が壊れた時の保険として、眼鏡の替えも日本で買って行きました。ただ渡米してから知ったのですが、アメリカの保険は眼鏡購入にも適用されるため、渡米後に買った方が得でした。

18. 医薬品大量購入

毎日服用している薬(整腸剤、目薬など)や、飲み慣れている風邪薬などは、日本から持って行くことをおすすめします。シャンプーやリンス、洗顔なども、使い慣れているものがあれば持って行くとよいでしょう。

ただし、サプリメントは税関で食品とみなされ回収される可能性があるため、注意が必要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?