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斬新なアイデアを生み出すためのデザインパターン

これまで,以下のポートフォリオにあるような,いろいろなサービスを作ってきた.そして,これまで作ったものを振り返ってみると,サービス設計と同じく,アイデアのメイキングにもデザインパターンがあることに気付いたので,自分の作品を事例としてまとめてみた.

① 手段を目的化する

世にあるサービスの目的を手段にしてみる,すなわち「●●で○○する」の●●と○○を入れ替えてみることで,世にないようなアイデアが生まれることがある.例えば Pokémon GO なんかは,「スマホでゲームをする」のではなく,「ゲーム内でスマホを使う」ことで,新しい体験の提供に成功している.

■ 事例1  ChiChi

スマホを胸にはさむだけでカップ数が分かるアプリ.スマホを「画面を見るもの」としてではなく,測定のための手段にしている.

■ 事例2  INTEMPO

流れる音楽のリズムにのって歩くだけで,乗りたい電車に間に合うように駅に着くことができるアプリ.歩くテンポや走るテンポにあわせて音楽が流れるアプリは世に多くあるが,それを逆転させ,流れる音楽のテンポにあわせて歩いてもらうことで,従来にはない体験を提供している.

② n-click を 1-click に,1-click を 0-click にする

普段の生活でめんどくさいなと思うことに遭遇する度に,それを 1-click にできないか,さらには 0-click にできないかを考えてみる.「n-click を 1-click にするとビジネスになる.1-click を 0-click にすると革命になる」という言葉もあり,多くのビジネスはこの言葉を体現したものである.まだまだ多くのものごとが,技術によってシンプルにできる.

■ 事例1  Wacall

着信時に迷惑電話かどうかがリアルタイムに分かるアプリ.自分はいつも知らない番号から電話がかかってきた時,Web でその電話番号を検索し,迷惑電話でないことを確認してから出ていたのだが,毎回めんどくさいのでその作業をすべて自動化した.

■ 事例2  LAST TRAIN

起動するだけで,現在地から自宅までの終電の時間を知ることができるアプリ.現在地の最寄り駅は GPS で取得できるし,自宅の最寄り駅も毎回入力する必要ないし,終電に特化したアプリなのでもはや「終電」ボタンをタップする必要もない,という発想の方向性.

③ 新しい技術や興味深いデータをサービスに落とし込む

まだ世で普及していない技術を使って何かできないか考えると,斬新なアイデアが生まれることが多い.新しい技術というものは,従来できなかった何かを可能にしているはずなので,その特徴をうまくサービスに組み込めないか考えてみる.データも同様である.

■ 事例1  Hz

5 秒で Facebook アカウントを周囲の全員と交換できるアプリ.超音波通信を用いることで,従来では実現が難しかった他:他のスマートなアカウント交換を実現した.

■ 事例2  matanai2

CO2 濃度により混雑度を推定する IoT デバイス.混雑度推定には Beacon がやカメラが用いられるケースが多いが,CO2 濃度を用いるという,世に前例があまりないようなアプローチにチャレンジした作品.

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