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ep.2 足をとめる人 (-見知らぬ人の親切- in Japan)

帰省するたびに気がつく日本の人々の親切はたくさんあるが、中でも特に好きだなぁって思うのは、だれかの落とした物をだれかが拾った跡を見かけたとき。

道に落ちていたものを、もとの持ち主の目に入りやすいように、あるいは踏まれたりしないようにと置いてくれた人の配慮。

落とし物に気がつき、その足をとめて拾う姿。
どこに置いたらいいものかと考える姿をふと想像してしまう。

可愛い手袋。持ち主は見つかったかな。
こんな小さなものも。
隙間を上手く使って、
落とした人が気がつくように。
この傘は忘れ物だったのかな。

私自身今まで色々落とし物をして、見えない人の親切に助けてもらったことが何度もあった。

最近で覚えているのは、表参道から渋谷まで地下鉄に乗ったあと、手袋の片方を落としたことに気がついたときのこと。それは黒くて薄い手袋で、あんなに人通りの多いところで落としたらさすがにもう見つからないかなって思った。

それでも気になって来た道を戻った。何人かに尋ねたりして。途中駅員さんが落とし物センターの場所を教えてくれたので、これでダメなら帰ろうと思いながら行ってみたところ「どんな手袋ですか?」と聞かれた。

「黒くて薄くて…」とありきたりすぎる描写に自分でもこれじゃダメだと思ったが、持っていたもう片方の手袋を見せると職員の方がピンときたように部屋の奥へ。

そして戻ってきたその手には、無くしたもう片方の手袋があった。
本当に嬉しかったなぁ。。

(落とし物番外編)ん?このチョコは食べていいのかな。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

「The Kindness of Strangers」では、見知らぬ人々の親切を綴っていきます。
こちらに少しずつページを足していきますので、時々覗いていただけるとすごくうれしいです。